自由研究
用意するもの
①土(バーミキュライト) ②化粧砂 ③苔(今回は「ヒノキゴケ」「オオシラガゴケ」「タマゴケ」の3種類) ④石 ⑤きりふき ⑥水さし ⑦ふたつきのガラス容器(できればフタは透明な方がよい) ⑧スプーン(土を入れるときに使うので食事用とは分ける。広め・せまめの2つあると便利) ⑨はさみ ⑩ピンセット ⑪トレー(新聞紙などでも可)
※土・化粧砂・苔は園芸店や通販サイトなどで購入できます。土はピートモスや焼成赤玉土をまぜて使うのもおすすめです。
公園や他人の敷地から勝手に苔や石を採ってはいけません。
はさみを使うときは、けがをしないよう気をつけましょう。
小さい子は大人といっしょに行いましょう。
つくり方
苔を水であらい、ドロや土、かれ葉などを取りのぞく。
あらったあとはキッチンペーパーなどでかるく水気をふき取ろう。
ガラス容器にスプーンで土を入れる。土の量は深さ1cm以上あればいいよ。見た目も考えて、好きな量を入れよう。机がよごれないよう、トレーや紙などの上で行うといいよ。
石を入れる。用意した石の中から、大きめのものを入れよう。土に少しうめこむような感じで入れるといいよ。
土をととのえよう。石の後ろに土を入れて
坂になるようにすると、かっこよく見えるよ。
このときに石の位置を決めておこう。土をととのえたあとは石を動かせなくなるよ。
水さしで土に水をかける。まんべんなくかけて、全体(ぜんたい)をかるくしめらせよう。水をかけたら1~2分おき、土に水をしみこませる。
土の表面が水びたしになったり、容器をかたむけて水がたれてきたりしたら、水の入れすぎだよ。その場合はティッシュペーパーのはしなどで水をすい取ろう。
苔をうえていこう。はじめに「ヒノキゴケ」をうえるよ。
苔のかたまりから5~6本をさいてたばね、向きや長さをそろえる。土にさす部分を1cmくらい残して、根元をカットしよう。
たばねた
苔を、きき手と
反対側の手の
親指と人さし
指で
持ち、ピンセットでつまむ。ピンセットの先と、
苔の
根元を合わせ、タテにつまもう。
これは悪い例。
ピンセットでつまんだ
苔を、土にうえる。
根元を1cm
以上さしたら、そっとピンセットを引きぬこう。うまく引きぬけないときは、
苔の頭を
指でかるくおさえるといいよ。
もしうえるのを失敗したら、一度苔をぬき、土を指でかるくかためてからうえ直そう。
同じように「タマゴケ」をうえる。
苔は左右対称にうえないほうが、かっこよく見えるよ。
小石や化粧砂を入れる。化粧砂は幅のせまいスプーンを使って、少しずつ入れよう。容器を少しかたむけると入れやすいよ。
きりふきで水をかける。もっと苔や小石を足してもいいよ。苔を1本だけうえるときは細めのピンセットが使いやすいよ。
ミニチュアのフィギュアをさして、ストーリーのある苔テラリウムをつくるのもおすすめだよ。
苔テラリウムは、直射日光の当たらない屋内の明るめの場所におき、1ヶ月に1~2回、きりふきで水やりをしよう。夏の暑い部屋に置いておくと、かれてしまうことがあるので、できるだけすずしい場所におこう。
先生から一言
苔は、森や山だけではなく、ぼくたちがふだん生活している町にもたくさん生えているよ。苔に興味をもったら、身の回りに生えている苔をさがしてみてね。「こんなところにも生えている!」という発見があって楽しいよ。
やってみよう
- 石の色や形によって印象は大きく変わるよ。いろいろな石を使って苔テラリウムをつくってみよう。
監修
園田 純寛
鎌倉にある苔教室・専門店「苔むすび」代表・店主。主催する教室「苔むすびの会」では、苔テラリウムの他、様々な苔の育成、作品制作の指導にあたっており、日本中から多くの生徒が通っている。また、店舗併設の庭に人工ミズゴケ湿原を設置、貴重な湿原環境の啓蒙に活用している。著書に『はじめての苔テラリウム』(成美堂出版)。
URL:https://www.kokemusubi.com/