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トップメッセージ

株主の皆様へ 株主、投資家の皆様には、日頃からのご理解とご支援を賜り、厚くお礼を申し上げます。また、お客様はもとより、当社の成長、発展を支えてくださっている、お取引先様をはじめ、地域社会の皆様にも、心より厚く感謝を申し上げたいと思います。

就任以後2年間の取り組み成果と今後の方向性

私は社長就任時に「Hondaらしいチャレンジングな商品づくり」と「グローバル6極体制の進化」をテーマとして掲げ、推進してきました。

グローバルモデルと地域専用モデルの強化

四輪車の「デザイン」と「走り」

四輪商品の強化については、Hondaの強みである「グローバルモデル」と「地域専用モデル」の商品力を強化する事に取り組んで来ました。四輪商品の柱となるグローバルモデルでは、コンパクトSUVの「Vezel」「HR−V」がグローバルモデルに成長しました。また、デザインと走りに磨きをかけた「Civic」が各国で販売が好調です。新型「CR−V」も米国を皮切りに好調なスタートを切っており、今後はハイブリッドを追加するなど、更に「強いグローバルモデル」にしていきます。そして、「デザインと走り」を更に進化させた次期「Accord」は今年、米国からフルモデルチェンジを開始します。

一方、Hondaの強みである「地域専用モデル」も各地域で成長して来ました。アジアでの「Mobilio」や「BR−V」、北米での「Ridgeline」や「Odyssey」、中国での「Crider」や「Avancier」と「UR−V」、また、日本での「N−BOX」などが、各地域で高い評価を頂いています。

グローバル相互補完

6極体制の進化では、地域開発モデルの可能性を更に拡げる為にブラジルの研究所が中心となって開発した地域専用モデル「WR−V」をインドでも生産・販売するなど、効率の良いモデル展開を地域間で行っていきます。また、グローバルでの生産と販売の需給バランスに関しても、フレキシブルな生産体制と地域間での生産補完に取り組んでおり、成果も現れ始めています。例えば、北米ではSUV需要の高まりに対応出来る様に「CR−V」や「Pilot」、「Acura MDX」などのライトトラック生産にフレキシブルに対応する生産体制づくりを進めています。また、イギリスから「Civic Hatchback」の北米への供給も始まり、日本への供給も行っていきます。この様に、6極体制を「地域の協調と連携」へと進化させ、グローバルでの競争力を強めていきます。

カーボンフリー社会と交通事故ゼロ社会の実現

一方、Hondaはモビリティメーカーの重要な取り組みとして、カーボンフリー社会と事故ゼロ社会の実現に取り組んできました。近年、これらの領域での進化のスピードは急激に速まっていることから、取り組みを強化し「電動化技術の導入」と「先進安全技術の導入」を最重要項目として積極的に取り組んでいきます。

電動化技術の導入強化

環境対応においては、四輪車で2030年にグローバル販売の3分の2を電動化することを目指しています。ハイブリッドモデルの拡大はもとより、ハイブリッドをベースとするHonda独自の高効率なプラグイン・ハイブリッドシステムを活かしたモデルを、今後の開発の中心として取り組みます。また、排出ガスを出さないゼロ・エミッション・ビークルについても、グローバルで急速に拡大する事から、燃料電池自動車に加え電気自動車の開発を強化して行きます。先日、米国で発表した「Clarity」シリーズは同一プラットフォームでプラグイン・ハイブリッド、電気自動車、そして燃料電池自動車をラインナップに持つ初のモデルです。また、電気自動車については、来年発売予定の中国専用モデルに加え、他の地域に向けても専用モデルを現在開発しております。

こうした展開に向け、電動車両の開発体制も強化しています。開発スピードを更に速める為に、パワートレインから車体まで1台を一貫して開発する専門組織「EV開発室」を昨年10月に研究所にて立上げました。今後、この部門を中心に電動車両の開発を積極的に進めていきます。

また、二輪車の電動化についてはコミューターでの電動化を目指しており、2018年に電動スクーターなどの投入を予定しています。二輪車の電動化においては、着脱式で簡単に交換・充電が出来る「モバイルバッテリー」を用いた利便性の高い電動コミューターシステムを研究・開発しています。これは、日本にて先日発表した日本郵便との協業において実証実験を検討しています。そして、このモバイルバッテリーは将来、四輪車やパワープロダクツと共有する事も視野に入れて研究を進めます。

先進安全技術の導入への取り組み

次に、安全においては現在、四輪車で進めている先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」の更なる普及に取り組んで行きます。日本では、この秋に発売予定の新型「N−BOX」から軽自動車への標準装備化を開始します。そして今後、日本においては全ての新型モデルで標準装備化し、交通事故ゼロ社会の実現に向けた取り組みを加速させます。また、北米や中国、欧州など他の地域でも新型モデルから適用を拡大します。

自動運転技術も研究開発を進めています。Hondaは自動運転技術を通じて『すべての人に、交通事故ゼロと自由な移動の喜びを提供する』ことを目指しており、実現したい価値は3つあります。1つめは『事故に遭わない社会の実現』、2つめは『誰もが、いつまでも、自由に移動できるモビリティの提供』、そして3つめは『移動が楽しくなる自由な時間と空間の創出』です。

Hondaの自動運転のコンセプトは、危険に近づかず、周囲にも不安を与えない走行で、使う人への「任せられる信頼感」の提供を目指します。そして、滑らかで自然な運転特性を持たせる事で「心地よい乗車フィーリング」を実現し、ドライバーが心から信頼でき、思わず出かけたくなる様な移動の楽しさを提供していきます。

まず、2020年に高速道路における自動運転技術を実現し、その後、一般道に拡大し、より広いエリアで使える様にしていきます。高速道路における自動運転については、複数車線での自動走行を可能とするドライバーの指示が不要な「自動車線変更機能」や、渋滞時にドライバーが周辺監視を行う必要がない自動運転の実用化を目指しています。更に、パーソナルカーユースに向けたレベル4自動運転について、2025年頃をめどに技術的な確立を目指します。

2030年ビジョン

Hondaが、創業100年を超える2050年に存在を期待される企業であり続ける為に、その将来の姿を踏まえ、2030年にありたき姿を「2030年ビジョン」としてまとめました。

【Hondaの普遍の想いと強み】

まず、2030年ビジョンのステートメントを定めるにあたり、「Hondaの普遍の想い」と「Hondaの強み」を明確にしました。

モノづくりの進化とコトづくりの統合

「Hondaの普遍の想い」は、Hondaが提供すべき価値とそれを実現する企業姿勢の2つです。提供価値は「人々の夢と可能性を拡げる」商品やサービスを提供する事。そして企業姿勢は、その実現に向けて「熱き想いで新しいことに挑戦する」という、我々の取り組みの姿勢です。

そして、「Hondaの強み」についてですが、既存の強みとしては2つあり、1つめは、二輪車・四輪車・パワープロダクツという多岐に渡るモノづくりの力、2つめは、それらの商品を通じて繋がっている全世界2,800万人のお客様と市場です。これらに新たな強みとしてモノづくりだけでなく、コトづくりを含む、ソリューション創出力を加えて、「モノづくりの進化」と「コトづくり」を統合し、Hondaの強みを創りだしていきます。

2030年ビジョンは「ビジョンステートメント」と、それに取り組む「企業姿勢」、「実現に向けた取り組みの方向性」、そして実現のために必要な「成長の為の事業基盤強化」という4つの内容で構成しました。

2030年ビジョン

【ビジョンステートメント】

「移動の進化」と「暮らしの価値創造」の2つの領域にHondaの普遍の想いを込め、「すべての人に生活の可能性が拡がる喜びを提供する」、そのために「移動と暮らしの進化をリードする」というステートメントを定めました。

【ビジョン実現に向けた取り組みの方向性】

このステートメントを実現するために具体的に取り組む方向性として、「喜びの創造」「喜びの拡大」「喜びを次世代へ」という3つの視点で取り組み領域を定義しました。

1つめの「喜びの創造」とは「移動と暮らしの価値創造」です。これは、自由で楽しい移動の喜びと、生活が変わったり豊かになる様な喜びを提供する為に「モビリティ」「ロボティクス」「エネルギー」の3つの分野に注力していきます。

2つめの「喜びの拡大」とは「多様な社会・個人への対応」です。これは「常に人間中心に、技術で人々の生活に役立ちたい」という考えに基づき、最適な商品・サービスを提供することで、人々の喜びをさらに拡げていくことを目指します。

そして、3つめの「喜びを次世代へ」とは「クリーンで安全・安心な社会へ」進むことです。環境と安全の領域でNo.1を目指してさらに資源を投入し、カーボンフリー社会と交通事故ゼロ社会の実現をリードする存在となることを目指していきます。

【成長の為の事業基盤強化】

このビジョンの実現にむけて一番重要なことは、限られた経営資源の中で既存ビジネスの転換や進化、新価値創造をどう行っていくかです。その為に、3つの注力すべき領域を定め、経営資源を有効活用し、事業基盤を強化していきます。

1つめとして「地域の協調と連携」をさらに進め、グローバルな視点で効率的な事業運営を進める事です。その為に、グローバルモデルは、どの地域でも通用する強いモデルに育てること。地域専用モデルは、各地域のニーズを捉えた上でお客様ニーズの近い地域同士が連携し、共通モデルをより高い商品力で実現し、高効率な地域事業を目指していきます。

2つめは、自分たちの手でやるべき事を明確にし、そこに集中すると同時に外部とのオープン・イノベーションに積極的に取り組む事です。創業以来のHondaの強みは、内燃機関から近年の電動車両まで「パワートレイン」と「パッケージング」を中心とした技術と商品力、そして、世界に広がる事業基盤です。その「パワートレイン」と「パッケージング」をHondaのコア技術と定め、モノづくりとお客様とのコトづくりの2つの観点でパートナーシップを強めていきたいと考えています。

モノづくりにおいてはゼネラルモーターズ(GM)や、日立オートモティブ・システムズ社、ヤマハ発動機と、そして、コトづくりの領域では日本郵便やグラブ社の二輪に関する協業、米国のWaymo(ウェイモ社)との自動運転に関する取組みなど、様々なパートナーシップの展開を始めています。この取り組みは今後も更に加速させていきます。

そして3つめは、既存ビジネスを磐石なものとする為に、特に四輪事業を中心に基盤強化と確実な事業運営を行う事です。現在、Hondaの開発体制を大きく進化させるプロジェクトを進めています。Hondaのクルマづくりの特長は開発・生産・営業が一体となってプロジェクトを組み、商品開発を進める「SED*開発システム」にあります。この開発体制をさらに発展させ、お客様の感性に響く商品・サービスを高効率に生み出す、新たな「Hondaのクルマづくりの開発プロセス」を導入します。こうした新たな取り組みを通じて、魅力あるクルマ造りはもちろんのこと、開発・生産の効率向上、そして総合的なコストの低減を目指していきます。

* Sales, Engineering and Development

【企業姿勢】

そして、この2030年ビジョンの実現に向けて、取り組む企業姿勢を「質の追求による成長」と定め、Hondaが提供する商品・サービスの質を高めると共に、「お客様に喜んで頂きたい」という強い信念を持って、企業活動の取り組みの質を高めていきます。

【おわりに】

2030年ビジョンを実現し、新たなHondaを創造していく為には継続的な研究・開発への投資はもちろん、株主・投資家の皆様への還元、お取引先企業の皆様を含めた生産への投資、そして、それらに応えられる収益がどれも大切です。この意味でも、株主・投資家の皆様を初め、Hondaを支えて頂いている多くの方々のご期待に応えられますよう、企業基盤の強化に努めてまいります。

株主の皆様には、引き続きこうした新たなHondaを創造する取り組みをご支援頂ければ幸いです。

2017年6月15日
代表取締役社長
最高経営責任者
八郷 隆弘

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