ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論コースでの
アイアンの使い方【基本編】
スコアを縮める5つのポイント

2022.09.15


上級者にスコアメークのコツを聞くと、「9番アイアンを一時期徹底的に練習した」とか、「スコアはアイアンで作る」などの答えが返ってきます。このようにアイアンは上達の鍵を握るクラブといえますが、初心者や100を切れないでいるゴルファーの多くはイマイチ使いこなせていないのが現実です。そこで今回は、コースでアイアンを賢く使うポイントをご紹介します。

ポイント1

何番アイアンまで打てるのかを知る

失敗しないためには、まず自分が何番アイアンまで打てるのかを知ることが大事です。

キャディバッグに5番アイアンから入っていたとしても、その5番アイアンは本当に打てますか? 5番アイアンはプロでも使わない選手がいる難しいクラブ。スイングがしっかりしていないと打ちこなせませんし、大きなミスも出てしまいます。ですから100切りを狙うレベルでは無理に使わないほうがいいのです。6番アイアンも同様なので、できれば7番アイアンから使うようにしてはどうでしょうか?

たとえば、長めのパー3でピンまで届かせるには6番が必要という場合、無理に6番を使わず7番でグリーン手前に止めておくのです。7番も自信がなければ8番や9番にしておく。こういうマネジメントをしていると自然にスコアは縮まりますよ。

ポイント2

ラフはショートアイアンでまずは脱出を

ラフでのクラブ選択もスコアメークを大きく左右します。距離を稼ごうとしてミドルアイアンを持ったりしていませんか?

ただでさえ難しいミドルアイアンはラフだとさらに難しくなり、プッシュアウトやシャンクが当たり前に出てしまいます。右サイドにトラブルがあれば大叩きにつながりますし、球が飛ばせずもう1度ラフから打つとまたミスの危険があります。ここは距離を欲張らず、確実に脱出できる9番やピッチングウェッジを選択するのが得策です。

ポイント3

つま先上がりはフルスイングしない

練習場だと上手く打てるのにコースだとダメ…。なぜそうなってしまうのかというと、コースに平らな場所はほとんどないからです。

斜面からうまく打てないことには、スコアメークなどできるはずがありません。特に初心者のうちは、ティーショットが右に飛びがちで、セカンドショットがつま先上がり斜面からになることが多いのですが、この状況から失敗することが多いです。よくあるのがひっかけで、なぜ左に飛んでしまうかというと、フルスイングしてしまうからですね。

つま先上がり斜面は、振り切れば振り切るほど左にひっかかるので、フィニッシュを大きくとらずに打ちましょう。

ポイント4

左足下がりはバックスイング不足に注意

左足下がりもアマチュアが苦手とする斜面です。よくあるミスは右プッシュアウトで、体が起き上がってクラブがインサイドから下りてくることで起こります。長い番手だとOBの危険も高いので、5番6番アイアンは持たないほうが無難ですね。

また、この斜面はバックスイングが浅くなりがちで、不十分なトップから当てにいくこともミスの要因になります。手でヒョイと持ち上げるのではなく、体をしっかり回して、バックスイングを大きくとることを心がけましょう。

ポイント5

ショートアイアンは低い球でグリーンを狙う

初心者がやりがちなのが、ショートアイアンでのザックリやトップです。「パーがとれるかも」と期待しているなかでのミスはガッカリしてしまいますよね。

なぜこういうことが起きるのかというと、原因はダウンスイングで左肩が上がってしまうからです。球を上げようとして、すくうような動作が入ると左肩が上がってダフリ、トップの危険性が高くなります。

これを防ぐには、低い球で攻めることがおススメ。アプローチの延長線のショットと考え、いつもの半分の高さの弾道をイメージして打ってください。そうすれば左肩の浮きが抑えられ、ピンにまっすぐ向かう球が打てるはずです。ショートアイアンはフルスイングするクラブではないことをしっかり頭に入れておきましょう。


Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

イラスト:蛯名いくお

「ゴルフ理論」の記事一覧へ