ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論アイアンの最強ドリル!
高いティーアップ練習のやり方と
ポイント

2022.06.16


練習場ではそこそこ打てるのにコースだと全然ダメ…、そんなゴルファーは少なくないと思います。なぜコースだとまともに打てないのかというと、天然の芝が練習場のマットとは別物だからなんです。練習場のマットは、多少クラブが手前から入っても、ソールが滑って打ててしまいます。練習場はこの快適なマットのほかにも、打席がやや打ち上げになっているなど、お客様に気持ち良く打ってもらえるように工夫されているんです。アマチュアにすくい打ちが多いのはそのせいでもあるんですが、それで上手くなったと錯覚してコースに出かけると、ソールが滑らずザックリ! とやるわけですね。

そんなことにならないようにおススメするのが、高いティーアップでの練習です。「ドライバーの高さのティーアップでアイアンを練習しよう!」というのが今回のテーマ。まずはPW(ピッチングウェッジ)でやってみてください。

おそらくコースで上手く打てない人のほとんどは「怖い!」と思うのではないでしょうか。上からぶつけるように打っている人はイメージが全然できないでしょうし、すくい打っている人は上にばかり上がって、距離が出ないと思います。それをフェース面でしっかりとらえられるようにするのがこの練習の狙いです。上手く打てれば「グツッ!」というボールのつぶれる乾いた音がしますし、すくい打てば「ペシャ!」とティーの素材のゴムの音がするので、初心者でも正誤が判別しやすいと思います。

上からぶつけた場合

すくい打った場合

正しい軌道の場合

どうしたら適正な距離が飛ばせるかというと、ポイントは2つ。1つめはクラブヘッドの軌道が緩やかな角度で下りてきて、ボールにアタックすること。2つめはハンドファーストにとらえることです。それにはインパクトで左手の甲が張った「掌屈」という形になっていることが必須です。

左手の甲を張るインパクトは、以前ご紹介した「自作のゴルフ練習器具で効果抜群!ハンガー練習法のやり方・作り方」の記事にてお伝えしましたが、ハンガーを利用した練習で覚えることができます。また、イメージしにくければ右手首の角度をキープでも構いません。軌道に関しては、左腕を伸ばしたまま上げ下ろしすることで、クラブヘッドが適正な円を描きますので、繰り返し練習してください。

PWで上手く打てるようになったら、FW(フェアウェイウッド)でも同じように高いティーアップで打ってみてください。正しくインパクトできるようになっていれば、苦も無くフェースでとらえることができるでしょう。もしテンプラになってしまったり、球が上がらないようなら、まだ身に付いていませんのでPWに戻って「左腕の長さを変えない」「左手の甲を張る」の2点を意識して練習を続けてください。


Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。


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