ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論クラブの重心管理できていますか?

2021.07.15


みなさん、こんにちは! Honda GOLF編集長の小林です。今回はゴルフスイングにおいてとても重要な要素を紹介したいと思います。「バックスイングの重心管理」といいまして、ちょっと耳慣れない言葉かとは思いますが、南田陽平コーチにこれを習ってから私のゴルフがガラリと変わったんです。スイングが見違えるように安定して、ドライバーからウェッジまでだいたい80点以上のショットが打てるようになりました! これには自分でもビックリなんですが、よく考えれば道具を使うスポーツである以上、道具(クラブ)の挙動に大きな影響を与える重心を管理すべきなのは、当たり前かもしれませんね。

ゴルフクラブの重心ってどこにあるの?


― バックスイングで重心を管理するようになって、本当にショットが安定したんです。そもそもゴルフクラブの重心はどこにあるのか、というところから話を始められればと思います。

南田 クラブを横にして指で支えたときに、釣り合う場所があるじゃないですか。重心はその付近の空中に浮かんでいる場所にあります。

南田 長い棒の先にクラブヘッドが付いた物体ですから、それぞれ分けて考える必要があります。グリップが付いたシャフトの重心はグリップエンド付近にあり、クラブヘッドの重心はだいたい真ん中にありますから、それらを結んだ直線上に存在するんですね。


重心はシャフトからズレている

― なるほど。その重心がスイングしたときのクラブの挙動に関係してくるということですね。

南田 その通りです。クラブという物体は重心点を軸に動こうとします。ゴルフスイングでいえば、重心点を軸に回転しようとする力が手とクラブヘッドに発生するんです。それを考慮しないと、正しく操作できずミスになるということですね。

― 具体的にはどういうミスになるんですか?

南田 小林さんもそうでしたが、アマチュアの方はテークバックした瞬間に、クラブヘッドが重力に引っ張られて落ちてしまうことが多いですね。
こうなると極端にインサイドに上がるので、途中から持ち上げるしかなくなります。すると体が伸び上がるので、そこからダウンスイングでクラブを引き戻すことが難しくなります。もちろんプレーンにも乗りませんね。

(写真左)正しく重心管理すると始動で手元が下がり、重心がシャフト軸の上にキープされる。
(写真右)始動でいきなりクラブヘッドが落ちると手元が上がり、重心がシャフト軸からズレてしまう。

― 始動で台無しになっちゃうということですね。そうならないためにはどうすればいいのでしょう。

南田 クラブヘッドの重さを、手元でしっかりつかむという意識が大事です。別の表現をするなら、クラブヘッドの重さで落っこちないように支えてあげるということですね。そうすることで自分の手がゴルフクラブの重さを持っていることになり、ダウンスイングの際に引き戻しやすいんです。

― 重心が自分の手の内から外れてしまうと、クラブが暴れてしまうということですか?

南田 そういうことです。ダウンスイングではクラブを引っ張るという動作を行いますが、重心がどこかに行ってしまった状態から引っ張ると制御不能になります。
大事なのは、引っ張り戻しても元に戻るところにバックスイングを上げるということです。そのために重心管理が必要なんですね。


バックスイングの重心管理

重心管理できたトップ

ドライバーが難しいのは
重心がズレやすいからなのです


― もしかしてドライバーが苦手なアマチュアが多いのは重心管理ができていないからですか?

南田 ヘッドの大きいドライバーはアイアンよりも重心がズレているので、しっかり管理しないと間違いなく暴れてしまうんですね。

― ドライバーはヘッドの重心距離が40ミリぐらいありますから、シャフト軸よりも3~4センチ横に重心が来るわけですね。これは大変だ!

南田 バックスイングで重心を変な方向にズラして上げると、シャフトがねじれまくってどこから下りてくるかわからなくなります。
じゃあどうするかというと、よく「フェースを閉じて上げましょう」といいますが、それなんです。フェースを閉じることで重心を手元で支える形になり、シャフトがねじれなくなります。これだとダウンスイングでただ引き戻せばいいので、ショットは安定するわけです。

― ドライバーはヘッドが大きいぶん、バックスイングで重心管理をしっかりやらないと、より暴れてしまうということですね。

南田 そういうことです。いくらシャフトを硬くしても絶対にねじれてしまうので、重心管理はマストですね。管理できていれば、プロのようにクイックモーションで上げてもねじれませんし、シャフトに負荷をかけられるので距離は出やすいです。もちろん管理できない状態でクイックモーションになると、どこに飛ぶかわかりませんけどね。

南田陽平(みなみだ ようへい)

スイング理論はもちろん、体とクラブに関する深い知識に基づいたレッスンで人気上昇中のプロコーチ。三觜喜一プロに師事し、MGA(三觜ゴルフアカデミー)他でティーチング活動を行っている。


Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。


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