ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論なぜゴルフクラブのソールは
丸いのか?

2020.06.18

「苦手なクラブ」というとドライバーをあげる方が多いと思いますが、14本のクラブの中にはもうひとつ難敵がいます。そう、フェアウェイウッドです。このクラブが苦手な人もなかなか多く、打てないのでキャディバッグの中にすら入れていない人がいるくらいです。大事な場面でフェアウェイウッドを握ったものの、大きなミスになってボールはOBゾーンへまっしぐら…。そんな苦い経験を重ねて、もはや存在すら忘れてしまいたいという人もいるでしょう。

というわけで今回は、そのフェアウェイウッドをうまく打つコツを紹介しようと思うのですが、ポイントはソールにあります。

自分のフェアウェイウッドのソールをよく見てみてください。フェース方向から見るとネック部分がラウンドしていませんか?ソールの中心からシャフトにかけて自然なアール(曲線)がつけられているはずですが、この形状にこそうまく打つためのヒントが隠されているのです。そもそもフェアウェイウッドに限らず、アイアンにもこのアールはつけられていますので、チェックしてみてください。


なぜそういう構造になっているかというと、ヒール部分から地面に着地させて使うからで、この曲線があることでソールが地面を滑るのです。

曲線があることでソールが地面を滑る

ヒール側から着地した後、ソールが地面を滑りながらフェースターンが起こるように設計されているのがゴルフクラブ。

アマチュアはインパクトでフェース面をまっすぐにしようとしますが、実はこの意識がミスのもと。フェースが返り過ぎてしまったり、刃(リーディングエッジ)が地面につっかかったりしてしまいます。ヒールから着地させて、ソールが地面を滑りながらフェースが自然にターンしてボールをとらえるのが本来のゴルフクラブの使い方であり、このようにして打つことでスピードが出るのです。フェースは開いて下りてきて、地面を滑っている間に閉じるということですね。
もちろんフェースをスクエアに保ったまま上げて下ろすこともできますが、それだとフェースターンの旨みを使えませんし、つっかかる可能性が出てきてしまうのです。うまくできないとフェースが戻らず右に飛ぶこともありますが、ソールを滑らせることが設計者の考える「クラブの使い方」だと知っておいて損はないでしょう。

フェアウェイウッドもアイアンと同じく、ソールから着地させると意外なほどうまく打てます。ボールの20センチほど手前の地面にソールのヒール側を着地させてみてください。クラブをギュッと強く握りしめていない限り、ソールが滑ってフェースがターンしようとするはずです。

この挙動を利用してボールを打つのです。要領がつかめないようならボールを打たず、ソールを滑らせる練習からやってみてください。鋭角に打ち込まず、むしろ入射角は鈍角になるように振り下ろし、ヒール側を着地させます。

ソールが滑りながらフェースがターンすればOK。コツをつかんだところでボールを打ってみましょう。どうですか?いままでとはまったく違う感覚でボールをとらえていませんか?

うまくできない場合は、グリッププレッシャーが強い、右手で軌道を作っている、打ち込みすぎ、体が左右にスエーしている、クラブを引っ張る動作がない、といった原因が考えられます。力づくではフェアウェイウッドは打てませんので、遠心力を生かしてクラブを円運動させることを念頭に練習してみてください。

クラブの性質を活かせば楽に打てる

左手1本でFWを持ち、ソールのヒール側から着地させると跳ね返りながらフェースが返る。クラブを力づくで抑え込まなければこの挙動が起こり、楽にボールを打つことができる。

絵と文
Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。


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