ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論ダウンスイングでクラブを倒すには?

2017.12.21

ダウンスイングでクラブを後ろに倒すことはゴルファーに大きなメリットをもたらします。たとえばトップオブスイングのポジションからまっすぐ振り下ろすよりも助走距離が長くとれるので、クラブを加速しやすいのがひとつ。そしてクラブにパッシブトルクが働き、倒れていたクラブが起き上がってスイングプレーンに乗ると共に、フェースターンが自動的に行われるのも大きなメリットです。つまりクラブを倒すことができれば、つかまった距離の出るボールが打てるということになります。
しかしクラブは簡単には倒れてくれません。「倒そう」と思っても体は言うことを聞いてくれないのが現実ではないでしょうか。そこで今回は、クラブが倒れない理由と、倒せるようになる方法を紹介しようと思います。

クラブが倒れない最大の理由ですが、体の右サイドの動きが強すぎることが考えられます。右手主体でクラブを振っているアマチュアゴルファーは非常に多いですが、バックスイングからダウンスイングへの切り返しで右手の力が強いと、シャフトが立つ方向に動きやすく、この場合は右手の力を抜く必要があります。切り返しで「クラブを落下させる」という表現がありますが、そのためは右手や右ヒジの力が抜けていなければなりません。クラブには重さがありますから、切り返しで右手の力を抜くことができればクラブは左手を支点に倒れるはずです。
しかしせっかくクラブを倒すことに成功しても、ダウンスイングでクラブがすぐに起きてしまうことがありますし、そもそも、右手の力を抜いても倒れないことがあります。これは右肩周りの柔軟性に問題がある場合が多く、トップオブスイングの状態でヒジよりも手が後ろに行かない人、つまり二の腕を後ろに倒せない人はクラブも後ろに倒せないのです。ですからこの場合は、まず柔軟性を身に付ける必要があります。

ダウンスイングでクラブを倒すには、肩の真横で右ヒジを90度に曲げた状態にし、そこから二の腕を後ろに倒せる柔軟性が必要。

もともとダウンスイングで右肩が前に突っ込む癖がある人は、当然ながらクラブも前に倒れますが、これはインサイドバックから生じている可能性があります。テークバックでクラブをインサイドに引っ張り込むと、その後、八の字を描くようにループして外から下りてきやすくなるからです。自分がこのパターンだと思ったら、アウトサイドにテークバックしてみるといいでしょう。左手を縦にコッキングしてクラブヘッドを持ち上げたら、自分から見て右に回すようにしてダウンスイングへとつなげます。外に上げて内から下ろすということですが、要はループを利用してクラブを後ろに倒すのです。
もしも外から内へのループがやりにくかったら、手元がヘッドより先行するようにテークバックしてみてください。テークバックでいきなり腕を右にローテーションするとクラブがインサイドに引かれてしまうので、逆ハンドルを切るように左へのローテーションを入れるのです。このようにバックスイングすると切り返しで右へのローテーションが入れやすくなり、クラブは後ろに倒れます。

クラブを倒す動作の流れ

①手元を先行してテークバックすると両腕が左ハンドルを切るようにローテーションするが、こうすることでクラブを倒す動きにつなぎやすくなる。
②自分から見てクラブを右に回すようにして切り返しにつなげるとインサイドから下ろしやすくなる。
③切り返しで左に旋回しながら右手、右ヒジ、右肩の力を抜くとクラブが後ろに倒れる。

いずれにせよ、右サイドに力が入りっぱなしだとクラブを倒すことはできません。バックスイングが上がったら、「フッ」と右サイドの力を抜いてみてください。切り返しで右サイドの力が抜ける時間を作ることでクラブは倒れようとするはずです。柔軟性が邪魔をしてうまく倒れなかったとしても、そのトライアルはスイングの本質について大事な「気付き」をあなたにもたらしてくれるでしょう。

絵と文
Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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