ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論ハンドファーストでシャットなテークバックで何が起こる?

2017.09.07

イマドキの大型ヘッドドライバーは右へのミスがよく出ます。重心距離が長いのでクラブフェースが開きやすく、いったん開いてしまうとインパクトで元に戻すのが容易ではないからです。また、よく売れている海外ブランドのドライバーは大型なのに加えてシャローフェースなので、けっこうな暴れ馬。バックスイングすると複雑に慣性モーメントが働いて、意図していない方向にクラブが持っていかれてしまいます。

このように、ただでさえ長くて扱いが難しい上に、大型で重心距離が長いという要素が加わり、多くのアマチュアにとってイマドキのドライバーは「打てないクラブ」になっているといえます。昔使っていた小ぶりなヘッドのモデルを引っ張り出しているゴルファーも少なくないのではないでしょうか。

そこで今回は、大型ヘッドドライバーを使いこなすためのコツを紹介しようと思います。ポイントはテークバックのやり方で、結論から言うと、ハンドファーストに上げるとうまくいきます。ハンドファーストなテークバックという指摘は耳慣れないかもしれませんが、アドレスの状態からヘッドを動かさず、手元だけをまっすぐ後ろに引くのがハンドファーストなテークバック。手元より遅れてヘッドが振り上がったら、フェースを下に向けながらバックスイングしてください。手元を腰の高さぐらいで止めると、ヘッドが背中の方に振り出されてオンプレーンな場所に収まります。そして、そのまま左手主体で引っ張り下ろせば、クラブはプレーン上を下りてきます。後はインパクトで少しシャフトを回してフェースターンしてやれば、強いインパクトが作れ、つかまった弾道になります。

ハンドファーストでシャットなテークバック

クラブヘッドは動かさず手元だけをまっすぐ引くようにテークバックし、クラブヘッドが振り上がったらフェースを開かないようにする。

要は、暴れ馬な分、力づくで制御しようとせず、ある程度自由に動かすことでコントロールしようという発想です。両手の指に力を入れてクラブをしっかり持ってしまうと、「トップスイングをここに持っていこう」と思ってもなかなかできないからです。それよりは左手はある程度しっかり握るものの、右手の力は抜いておいてバックスイングするほうが楽だし、いい場所にクラブを持っていくことができます。右手で余計な操作をしなければ遠心力が切れないので、まっすぐ上がったクラブヘッドは、自分から見て時計周りに回ってオンプレーンなトップオブスイングに収まり、さらに右回りしてインサイドから下りてきます。そこまではクラブを自由に動かしておき、インパクトで少し力を加えてやればいいのです。

時計回りのバックスイング

クラブに発生した慣性モーメントに逆らわないのがポイント。テークバックでスイングプレーンの上に振り上がったヘッドは自分から見て時計回りに動いてプレーン上に収まる。

フェースの動きに注目すると、アドレスでスクエアな状態のフェースがテークバックでシャットになり、切り返しで開いて、ダウンスイングで閉じながら下りてくるということですね。テークバックで開いてしまうとダウンスイングで閉じる動作の流れは作りにくいのですが、テークバックでいったん閉じることで、シャット→オープン→シャットというフェースの挙動が作りやすくなります。

大型ヘッドドライバーを買ったものの、使いこなせないで困っているという場合は、ハンドファーストでシャットなテークバックにトライしてみてください。理屈は理解できなくても、クラブヘッドは自然にオンプレーンな場所に動いていこうとしますので、それに逆らわずに振り下ろせばナイスショットが打てると思いますよ。

絵と文
Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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