ゴルフ理論

スコアアップにつながるゴルフ理論パッティングとショットでは握り方がちょっと違うのです

2010.07.30

パターをドライバーやアイアンと同じように持つ人ってけっこう多いですね。
でもほとんどのプロゴルファーはショットとパッティングでグリップを変えているという事実をご存じでしょうか?
ショットのグリップにはオーバーラッピング、インターロッキング、テンフィンガーと3種類の代表的なグリップがあるのですが、これらのグリップを採用しているからといって、パターも同じように握っているわけではないんです。

一番オーソドックスなパッティングのグリップは「逆オーバーラッピング・グリップ」といいます。
オーバーラッピング・グリップは右利きのゴルファーの場合、右手の小指を左手の人差し指と中指の間に乗せるので、左右の手の位置関係から見ると右手が上に来ることになりますが、逆オーバーラッピングはその逆で左手が上に来ます。
左手の人差し指を右手の小指と中指の間に乗せるのが基本の形になりますね。

逆オーバーラッピング・グリップ

なぜこのような握り方をするかというと、大きな理由は2つあって、
1つには「右手の感覚を生かしてストロークしたいから」ということなんです。
やはり利き腕というのは感性に優れているので、繊細なタッチを出すには右手の感覚をクリアにしておきたいんですね。
右手だけでパターを持って打つとけっこういい感じでボールを転がせますが、両手で持ったときにもあの感じを再現したい、ということからこの形になったというわけです。
また右手でフェース面を感じていたいという理由もあります。
そのためにまず右手を握り、後から左手を添える逆オーバーラッピングを採用する選手が多いのです。

2つめの理由としては、逆オーバーラッピングで握ると手首の動きを抑えられるからです。
ショットと同じ握りでパターをストロークすると、手首が動きやすいのでヘッドが鋭角に入ってしまいがちです。
これではバックスピンが入って転がりが悪くなるので手の重ね方を逆にしているんですね。
実際に逆オーバーラッピングでアプローチしてみるとわかりますが、ヘッドが低いところから下りてきてボールをとらえることができます。
そのためグリーン周りからのアプローチでは逆オーバーラッピングでクラブを握って転がしてくるプロも多いんですよ。
ソールを地面で滑らせるように打てるのでミスが出にくいのがメリットです。

もちろん絶対に逆オーバーラッピング・グリップでパッティングしなければならないということは全くありません。
パッティングに形なし、と言われるように、カップインさせることのできるグリップがいいグリップです。
右手が効きすぎるのを嫌って左右の手の上下を入れ替えるクロスハンド・グリップにするプロも少なくありませんし、最近ではペンを握るように右手の親指と人差し指の股をシャフトに当てるクロウ・グリップなんていう変則的なものもあります。
ただこれらのグリップは「まっすぐ転がせる」というメリットがあるのと同時に、「ロングパットの距離感を出しにくい」というデメリットもありますので、有名なプロがやっているからといって飛び付くと火傷するので用心してください。

1:クロスハンド・グリップ

2:クロウ・グリップ

要はそれぞれのグリップのメリットとデメリットをわかった上で、自分の感覚が生かせるパターの持ち方を見つけることが大事なんですね。


Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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