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ゴルフの雑学・マメ知識ゴルフの球筋は9種類!
ボールが曲がるメカニズムを解説

2010.05.20

今回はボールが曲がるメカニズムについて説明してみようと思います。なぜボールが曲がるかというと、主な原因は2つあって、それはクラブヘッドの軌道とフェースの向きですね。たとえばスライスボールは、クラブが外から入ってきて内側に抜けるいわゆるアウトサイドインの軌道によって起こる場合もあれば、インパクトでフェースが開いているために起こる場合もあります。フックボールは逆で、インサイドアウトの軌道とインパクトでフェースが閉じてしまうことに原因があるのです。

ラウンド中ボールがまっすぐ飛び続けるということはあまりないので、曲がり始めたときに軌道やフェースの向きを修正するのはとても大事になってきます。ですからクラブの軌道とフェースの向きの組み合わせによってどんな球筋が出るかを覚えておくといいでしょう。軌道がストレート・トウ・ストレートでフェースがスクエアならストレートボール。フェースがオープンならフェード。フェースがクローズならドロー、という具合に1つの軌道で3種類、全部で9種類の球筋があります。このうちプル・フック、プル、プッシュ、プッシュ・スライスの4種類は目標から離れて飛んでいくため使えませんので、残りの5種類をどうやって打つかがスコアメイクのカギを握ってくることになります。

コースに出たときに最も大事なのは、出球がどこに出ているかということです。ボールが右に飛び出していれば軌道がインサイドアウトになっているということですし、左に飛び出していればアウトサイドインです。インサイドアウトの人はプッシュアウトのOBを打つことが多いですが、こういうときは必ずフェースが開いているので、しっかり振り切ってフェースターンすることが改善策になります。アウトサイドインの人にそのまま左に抜けるOB出始めたらフェースが閉じています。手先でフェースの返りすぎを抑えることは難しいので、左腰を思い切ってターンしていきましょう。アウトサイドインの人が大スライスの右OBを打ち始めたらかなりフェースが開いています。この場合はフェアウェイウッドなどつかまりの良いクラブに持ち替えるのが現実的ですね。どうしてもドライバーで、というならヘッド・ビハインド・ザ・ボールを意識、つまり頭を目標方向にスエーさせずに振り抜いていきましょう。

ちょっと話が複雑になってしまったので、最後にまとめておきましょう。簡単に言ってしまうと、スイングの途中で体が止まると手が返ってフックし、フェースが開くとスライスする、ということです。体全体を使って打つと案外曲がらないものですが、大事に打とうとすると体が止まるかフェースが開いてしまうものです。ですからフックが出始めたら体を意識してターンするようにし、スライスが出始めたら体の動きを抑えてしっかり振り切るようにしてみてください。


Honda GOLF編集部 小林一人

Honda GOLF編集長のほか、ゴルフジャーナリスト、ゴルフプロデューサー、劇画原作者など、幅広く活動中だが、実はただの器用貧乏という噂。都内の新しいゴルフスタジオをオープンし、片手シングルを目指して黙々と練習中。

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