ヤナギノマイ
分類
スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
学名
Sebastes steindachneri
別名
ハチメ、アカバチメ、キバチメ、ヤナギ、ヤナギノメ、キゾイ、モイ、モヨ、モンキ
  • 特 徴
分布
北海道オホーツク海沿岸、北海道から新潟県までの日本海沿岸、北海道から岩手県までの太平洋沿岸、神奈川県三崎、石川県能登半島、鳥取県に分布。
大きさ
最大で45cmになる。
釣期
周年釣れるが、卵が成熟する春にはやや食いが落ちる。
棲んでいる場所
通常は200m以浅の岩礁地帯や砂泥地帯に群れている。水深355mから獲れた記録もある。
生活史
他のメバル類と同様に卵胎生魚である。12月頃に交尾し、卵が成熟する3~5月に雌の体内で受精し、4~7月に産仔する。比較的ポピュラーな魚でありながら、天然海域における仔稚魚の形態や生態、成長や寿命についてはほとんど知られていない。岩礁域や砂底域の底層に群れて生活し、潮流の加減によっては中層にも泳ぎあがる。魚類、アミ類、イカ類などを捕食する。
特徴
側線が白っぽく抜けることが特徴の北方系のメバル類で、この特徴により容易に近縁他種から見分けられる。背ビレは通常13棘13~15軟条で、体形はやや細長く、尾ビレの後縁がわずかにへこむ。体色は個体差が激しく、体側の背側には不定形で不明瞭な暗色斑紋をもつ。新潟では赤っぽいものを「アカバチメ」、黄色っぽいものを「キバチメ」と呼び分けている。底びき網、刺網、延縄で漁獲される水産上の重要種。
主な釣り方
北海道の沖釣りでは一般的な釣りもので、主に日本海沿岸から乗合船が出ている。マダラと同所的に釣れるので両ねらい、または沖五目として出船するパターンが多い。中深場用ロッドに中型電動リールの組み合わせで、道糸はPE4~8号、オモリ150~250号を水深に応じて使い分ける。専用のフラッシャー仕掛けが各種市販されているので、ネムリ系16~18号の5~10本バリからチョイスする。状況によってイカやサンマなどのエサをつけるとよい。ルアー釣りでは、小柄な魚体に見合わぬ小気味よい引きが楽しめ人気上昇中。ライトなジギングロッドに小型両軸リールの組み合せで、PE0.6号前後にそれに見合うラインシステムを組む。60g前後のメタルジグに果敢にアタックしてファイターぶりを発揮する。時にマダラが掛かってハラハラさせられるのも一興である。
美味しい食べ方
旬は冬で、他のメバル類と同様にクセのない白身で美味。北海道ではポピュラーな総菜魚だが鮮度落ちが早く、高鮮度のものはなかなか産地外に出回らない。釣り人の特権として、まずは活け締めしたものの刺身を味わってみたい。脂の乗りは少ないが締まった身は味わいが深い。煮つけ、アクアパッツア、バター焼き、塩焼き、から揚げ、蒸し物、汁物など様々な料理で美味しくいただける。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。
  • 特 徴