タカハヤ
分類
コイ目コイ科ウグイ亜科アブラハヤ属
学名
Rhynchocypris oxycephalus jouyi
別名
クソバエ、ドロバイ、アブラダロ、アブラボウ、ヌメラ、アブラメ、アブラッパヤ(アブラハヤとの混称)
  • 特 徴
分布
神奈川県・新潟県以西の本州、四国、九州、対馬、五島列島に分布。人為的に移植され埼玉県、東京都などにも定着している。
大きさ
最大で13cm、通常は10cm。
釣期
春~秋の温かい時期によく釣れる。
棲んでいる場所
河川の中流域より上流の流れの緩やかな場所に棲み、河川の最上流域まで生息する。山あいの湖沼などにも棲む。
生活史
産卵期は晩春~初夏。その盛期は川や場所によって異なり、一般的に高緯度地方や標高が高い場所ほど遅くなる。同属のアブラハヤ(R. lagowskii steindachneri)と共存する河川では、産卵はアブラハヤより遅れて始まり、生息エリアはその上流側である。産卵行動は、雌1尾と雄数尾の小集団から数10尾の大集団で行われ、淵や平瀬にある砂や泥底に沈性卵を産む。受精卵は1週間ほどでふ化し、浮上した仔魚は淵尻など流れの弱い場所に群れ、成長するにつれて流れのある所へ出て行く。雑食性で、底生生物や流下物などを食べるほか藻類も食べる。
特徴
体形・体色ともにアブラハヤに酷似するが、次の特徴から区別できる。尾柄高が高く、頭長の50%以上(アブラハヤでは48%以下)で、この高い尾柄がタカハヤの名の由来となっている。体側の縦帯は不明瞭で側線より下方の体側の暗色斑点は明瞭。尾ビレ後端の切れ込みは浅い。鱗はやや大きく、側線上方の横列鱗数は18枚以下(アブラハヤでは20枚以上)また、頭部はやや幅広で眼が小さい印象を受ける。体表のぬめりが強く、これに由来する別名を多く持つ。大きさはアブラハヤほどにはならず、全長13cmに達するものはまれである。寿命は3歳前後で、10cmを超えると成長は鈍化する。
2020年のヒメハヤ属(Phoxinus)の分類学的再検討により、本種はアブラハヤ属に帰属するとされ、学名が変更された。
主な釣り方
ノベザオを使ったミャク釣りやウキ釣りが基本。エサは川虫やアカムシのほか、黄身練り、魚肉ソーセージやパンも使える。渓流のアマゴ・ヤマメ釣りの外道として嫌われることが多いが、悪食ゆえにルアーにも反応するのでワームや極小スプーンでねらうと面白い。
美味しい食べ方
食用にされることはあまりないが、天ぷらや空揚げにして食べられる。小ぶりのものは佃煮にされることがある。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。
  • 特 徴