シマゾイ
分類
スズキ目カサゴ亜目メバル科メバル属
学名
Sebastes trivittatus
別名
キゾイ、モンキゾイ、シマハチメ、シマソイ、マゾイ
分布
北海道全沿岸、青森県から福島県までの太平洋沿岸、青森県から秋田県までの日本海沿岸、新潟県、富山県、福井県、兵庫県浜坂、島根県浜田に分布。
大きさ
最大で35cmになる。
釣期
周年釣れるが、旬となる秋~冬に盛期となる。
棲んでいる場所
水深100m以浅の岩礁域に棲む。
生活史
卵胎生で、晩秋~冬に交尾し、雌の体内で受精卵の発生が進み、春に仔魚を産むと考えられている。しかし、本種の幼期形態はほとんど知られておらず、幼期の生態は未解明である。未成魚と成魚はともに比較的浅い岩礁域で定住生活し、藻場でもよくみられる。岩の隙間や海藻の陰に定位して、通りかかった魚類やエビ類などを食べる待ち伏せ型の捕食をする。
特徴
最大の特徴は、体の上半部が暗色で背ビレ基底部と側線上にそれぞれクリーム色の縦帯が走ることで、この2本の縦帯が名の由来となっている。多くのメバル類やソイ類は体型が似ているうえに色彩変異が大きくて同定が困難だが、本種はこの特徴から容易に見分けることができる。また、眼の下に顕著な小棘はなく、眼隔域がくぼみ、尾ビレ後縁は丸く、背ビレ棘数は13~14本などの特徴をもつ。体色が全体に黄色味を帯びることから、別名キゾイと呼ばれる。
主な釣り方
エサ釣りとルアー釣りに大別される。ルアー釣りは、磯や防波堤からの陸釣りとボート釣りに分かれるが、ともに強めのバスタックルやロックフィッシュ専用タックルでねらう。ワームとジグヘッドの組み合わせで、ワームが海底直上を泳ぐようにアクションさせる。エサ釣りでは、大きなイソメが効果を発揮する。ブッコミ釣りのように海底にエサを置く釣法よりも、オモリとハリが一体となったブラーやブラクリなどでエサを積極的に動かす方に分がある。
美味しい食べ方
旬は秋~冬で、白身で血合いは比較的美しく、皮目に旨味がある。身は締まっており、熱を通すとより締まる。刺身は焼霜造りや皮霜霜造りが旨い。頭や骨からよい出汁が出るので、ぶつ切りにして鍋物・味噌汁や潮汁にすると美味。塩焼きでは皮目が旨く、ソテーにすると塩焼きほど堅くならない。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。