サワラ
分類
スズキ目サバ亜目サバ科サワラ属
学名
Scomberomorus niphonius
別名
サゴチ、サゴシ、ヤナギ、ナギ
分布
北海道南部から九州南岸までの沿岸域、瀬戸内海、東シナ海大陸棚域に分布。
大きさ
最大で1.2mに達する。
釣期
周年釣れる。ただし、高水温期は内湾域、低水温期は内湾から外洋につながる水道域や外洋と、釣り場は季節により異なる。
棲んでいる場所
沿岸の表層を広く遊泳する。
生活史
産卵期は5~7月で、瀬戸内海などの内湾で産卵する。受精卵は直径1.5~1.9mmで水面に浮き、48~55時間で孵化する。仔稚魚期から強い魚食性をもち、魚類の仔稚魚や小型甲殻類を捕食する。幼魚・未成魚はエサが豊富な内湾で晩秋まで過ごし、水温の低下に伴って暖かい水道域や外海に出る。成長は速やかで、満1歳で約50cm、2歳で70cm前後、3歳で80cm前後に達する。
特徴
サワラ属魚類は日本近海から5種が知られているが、体側に多くの暗色斑があること、第1背ビレが19~21棘であることで他の4種から区別することができる。
主な釣り方
以前は西日本に多かったが、近年の温暖化傾向を反映してか釣り場が拡大しており、関東・東北エリアでも沖のルアー釣りで専門分野が確立されつつある。魚型のプラグのほか、メタルジグへの反応がよい。鋭い歯でラインを切られぬよう工夫が必要。
美味しい食べ方
漢字で「鰆」と書くように春が旬。身は柔らかくて傷みやすく、新鮮なものは透明感のある白身だがすぐに白濁する。釣りたての透明な刺身が食べられるのは釣り人の特権で、流通に乗ったものや料理店では旨い刺身にはまず出会えない。西京漬けの焼き物が有名だが、これも傷みやすい身質に対応したもの。鮮度がよいものはシンプルな塩焼きが抜群に旨い。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。