ササノハベラ

写真はホシササノハベラ

分類
スズキ目スズキ亜目ベラ科ササノハベラ属
学名
Pseudolabrus sieboldi(ホシササノハベラ)
Pseudolabrus eoethinus(アカササノハベラ)
別名
イソベラ、アカベラ、ヒョウタンギザミ
  • 特 徴
分布
ホシササノハベラは津軽海峡から九州西岸までの日本海・東シナ海沿岸、房総半島から屋久島までの太平洋岸、伊豆諸島、瀬戸内海に、アカササノハベラは房総半島から屋久島までの太平洋岸、伊豆・小笠原諸島、沖縄島に分布。
大きさ
アカササノハベラの方が大型になり、最大で29cmになる。
釣期
ねらって釣ることはないが、4~12月によく釣れる。
棲んでいる場所
水深50m以浅の岩礁域に棲む。アカササノハベラの方がやや深場を好む。
生活史
産卵期は夏から秋で、ナワバリを持った雄がハーレムを形成する。小さな個体は全て雌で、雄がいなくなるとハーレム内の大型で優位な雌が性転換して雄になる。肉食性で、小型の甲殻類、貝類、多毛類などの底生動物を捕食する。昼間に活動し夜は眠るほか、低水温期には砂に潜って冬眠する。また、ホシササノハベラは内湾を、アカササノハベラは外洋に分布する傾向がある。
特徴
従来ササノハベラとされた種は、1997年にホシササノハベラとアカササノハベラの2種に分かれた。両者の区別点は次の2点。眼下縁から始まる暗色縦線が、前者では直走して胸ビレ基部に達しないのに対し、後者では下方にカーブして胸ビレ基部に達すること。成魚の体側は、前者では背部に白色斑があるのに対して後者では明瞭な白斑がないこと。また、両種ともに雌雄で体色が異なり、前者の雌は背ビレと臀ビレが黄色く、後者の雄の体色は前半が黄色系、後半が赤色系に染め分けられる。
主な釣り方
防波堤や磯からの小物釣りの定番外道で、ちょい投げやウキ釣りで釣れる。沖釣りやボート釣りでもカワハギやシロギスの外道として登場する。いずれの釣り方でも海底近くにタナを絞ることがコツ。エサはオキアミ、アオイソメ、アサリなど。
美味しい食べ方
透明感がある白身だがやや水っぽい。皮目に味わいがあるので、刺身では皮霜造りにするとよく、煮つけでは素焼きしたものを煮るとよい。三枚におろしたフライもお薦め。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。
  • 特 徴