- 分布
- 日本近海を広く回遊する。
- 大きさ
- 最大で4mに達する。
- 釣期
- 回遊魚のため地域や年によって異なる。幼魚は九州以北で夏から初冬が、1歳魚以上では琉球列島で冬、九州以北で春と秋が主な釣期。
- 棲んでいる場所
- 外洋の表層を広く回遊する。
- 生活史
- 産卵場は台湾東方や伊豆諸島以南に点在し、日本海の能登沖にも存在する。産卵期は3~7月で南方ほど早い。受精卵は径1.5mmで水面に浮き、24時間で孵化する。仔稚魚期から強い魚食性をもち、一緒に産まれた兄弟を共食いして育つ。南日本沿岸には夏に幼魚が現れ秋には1~2kg級に育って釣りの対象となる。満1歳を超えた若魚の中には太平洋を横断して北米東岸に達した後、再び西太平洋に戻って産卵に参加する群れがある。産卵後の春から夏に北上し、秋から冬に南下して産卵場に戻る季節回遊をする。寿命は満10歳以上。
- 特徴
- マグロ類中で最も低温に適応しており、水温5℃の海域で獲られた記録がある。胸ビレは短く、その先端は第2背ビレ起部に達しないことで他のマグロ類と区別できる。幼魚はヨコワとも呼ばれるように体側に10数本の白色横帯をもつ。
- 主な釣り方
- 3kg級までの幼魚は、カツオとの両ねらいで乗り合い船が出ており、コマセ釣り、活イワシエサの泳がせや一本釣り、カッタクリやルアーで釣れる。10kgを超えるとエサ釣り、ルアー釣りとも専門のタックルを用いて仕立て船でねらう高度な釣りとなり、トロウリングでは最高レベルのターゲットのひとつである。
※現在、クロマグロの遊漁については、全国的な漁獲制限が実施されています。詳しくは下記をご確認ください。
- 美味しい食べ方
- 最高級のマグロで、大型魚ほどよく脂が乗るので高値で取り引きされる。刺身、寿司だねの最高級食材で、特に脂肪分に富んだトロの人気が高い。赤身は醤油に漬け込んだヅケをはじめ、煮付けや焼き物などに調理される。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。