クロガシラガレイ
分類
カレイ目カレイ科ツノガレイ属
学名
Pleuronectes schrenki
別名
クロガシラ、アカガシラ、クロガレイ、オキガレイ、ウスゲショウ、クロモト、センホウガレイ、タカノハガレイ
分布
北海道全沿岸、東北地方太平洋沿岸に分布。
大きさ
最大で約55cmになる。
釣期
産卵後に浅場で活発に捕食する春~初夏が最盛期となる(産卵期・最盛期は場所により異なる)。
棲んでいる場所
水深100mまでの砂泥底に棲む。
生活史
産卵期は、北海道日本海沿岸で2~3月、北海道太平洋沿岸・オホーツク海沿岸で4~5月で南の海域ほど早い。水深30m以浅の砂泥底に上がってきて産卵する。やや泥質の海底を好み、なゴカイ類や甲殻類などの底性動物を捕食する。雄は主に満2歳、雌は3歳で成熟する。成長は雄よりも雌が速く、寿命は14歳とされる。
特徴
体は楕円形で眼上に鱗がなく、側線は胸ビレ上方で上方に湾曲する。尾ビレは一様に黒く後縁は白く縁どられる。背ビレと臀ビレの有眼側・無眼側に数本の黒色帯がある。ただし、帯の濃淡や数には個体差がある。別名のウスゲショウは、似た他種よりもヒレの帯が薄いとされることによる。近縁他種の中では、クロガレイ(P. obscurus)がよく似ており市場や流通で混同されることが多いが、側線の湾曲が本種の方が高くて台形に近い形になること、尾ビレ後縁に白い縁どりがあること(クロガレイにはない)で見分けられる。背ビレは56~73軟条、臀ビレは42~56軟条、有孔側線鱗数は71~108。主に刺網により漁獲量され水揚量は多く、大型となる水産上重要なカレイ。
主な釣り方
投げ釣りと船釣りに大別される。投げ釣りは飛距離を稼げると有利で、オモリ負荷25~30号・4m以上の投げザオと投げ専用スピニングリールを使用、道糸はナイロン2~3号、フロロカーボン1.5~2号、PE0.8~1号のいずれかを用い、力糸を結ぶ。仕掛けは、オモリ25~30号に投げ専用テンビン、ナイロン10号・1m前後の幹糸にナイロン5号・20cmハリスをつけたカレイバリ13号を3本前後を結ぶ。船釣りでは本種を専門にねらうことはなく、一般的な「船カレイ釣り」のタックルを使用する。オモリ負荷30号前後・1.8~2.4mの船ザオに小型ベイトリールの組み合わせで、道糸はPE2号前後、オモリ30~50号を使用。カレイテンビンに、カレイ14号の2~3本バリ仕掛け。エサはイソメ類を房掛けや縫い差しにして大きく見せる。
美味しい食べ方
旬は子持ちとなる冬~春とされているが、身は夏場に旨くなる。クセのない白身は淡白で、真子や肝の味わいがこれを上回る。肉厚になるので刺身に向き、特に夏場が旨い。煮つけと焼き物は、身・真子・肝のどれもが美味しくいただける。揚げ物は無難だがさっぱりし過ぎるきらいがある。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。