カマス
分類
スズキ目サバ亜目カマス科カマス属
学名
Sphyraena pinguis
別名
写真の個体は、標準和名ではアカカマス。ほかにヤマトカマスなどがいる。

3枚おろし、焼き霜造り、片袖開きのやり方

刺し身で食べるための基本の3枚おろしの方法と、さらに皮を残して味わう焼き霜造り、干物を作るための片袖開きのやり方をご紹介。

3枚おろし

1
まずウロコを引き落とす。カマスのウロコはヒレ際など隠れた個所に残りやすいので、細部までウロコ取りを当ててしっかり落とす。
2
胸ビレと腹ビレに沿って頭を切り落とす。
3
逆さ包丁に持ち替えて肛門から腹を切り開く。
4
包丁の切っ先で内臓をかき出す。
5
中骨主骨に付着している血ワタを竹製のササラや歯ブラシで掃除し、きれいに水洗いをしたら水気を拭き取る。
6
背ビレに沿って尾の付け根まで背身を切り開く。
7
次に尾の付け根から尻ビレに向かって腹身を切り開く。
8
尾の付け根に包丁を差し入れ、頭の切り口に向かって半身腹骨を切り取る。
9
同じ要領でもう片方も切り取ると、半身2枚と中骨の基本的な3枚おろしの出来上がり。

焼き霜造り

1
水分が多く身が軟らかいカマスを刺し身で食べる場合は、「焼き霜造り」がおすすめ。まず腹骨をすき取る。
2
次に背身と腹身の接合部に並ぶ血合骨を骨抜きで1本ずつ抜き取る。
3
半身を皮を上にしてステンレスのバットなどに置き、調理用バーナーを使って皮目をあぶってうっすらと焦げ目を付ける。
4
そのまま手早く氷水に入れて粗熱を冷ます。
5
粗熱が取れたら水気をよく拭き取る。この際、乾いたペーパータオルに包んで20分ほど冷蔵庫で寝かせておくと、身が締まって味もよくなる。その後、食べやすい大きさに切り分ければ美味しい「焼き霜造り」になる。

片袖開き

1
カマスは干物も美味しい。干物にするための開き方は頭の形を残した「片袖開き」が基本。まず頭を左に向け、エラ蓋に沿って肩口の中骨に届くまで切れ込みを入れる。
2
次に背ビレ際を中骨主骨まで切り開く。
3
逆さ包丁に持ち替え、腹骨と中骨主骨の接合部を切り離す。
4
尻ビレがある腹身を切り開くと、片袖開きになる。
5
さらにエラ蓋の中にある赤いエラを内臓とともにちぎり取る。
6
中骨主骨に付着している血ワタや腹膜は歯ブラシで掃除し、きれいに水洗いする。なお、見栄えを気にしなければ、頭は最初の段階で落としてしまってもよい。
7
干す前に約8%の塩水に20〜30分間浸し、ペーパータオルなどで水気を拭き取る。その後、釣具店などで売っている網製の干物器を利用し、風通しのよい場所で数時間干すと美味しい生干しが出来上がる。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。