ジンドウイカ
分類
ツツイカ目ヤリイカ科ジンドウイカ属
学名
Loliolus japonica
別名
ヒイカ、コイカ
分布
北海道南部から九州南岸までの沿岸域、瀬戸内海、東シナ海大陸棚域に分布。
大きさ
最大で胴長12cmになる。
釣期
周年釣れるが、11~2月の低水温期が最盛期となる地域(例えば東京湾・三浦半島)と7~8月の高水温期が最盛期となる地域(例えば九州北部)がある。
棲んでいる場所
日中は水深50m以浅の砂泥底の中・底層に棲み、夜間は表層にも浮上する。
生活史
産卵期は春から夏の比較的長期間におよび、水深10m以浅の内湾の砂質の海底に数10個の卵が入った指状の卵嚢を束にして産みつける。産みつけられた卵嚢塊はスナイソギンチャク類に似ており、擬態の効果があると考えられている。産卵後1ヶ月で2.5mmほどの稚イカが孵化し、アミ類などの小型甲殻類やシラス類などを捕食して成長する。寿命は1年。穏やかな内湾を好み、大規模な回遊は行わないと考えられている。
特徴
最大でも胴長12cm、体重50gどまりの小型のイカで、ケンサキイカやヤリイカの幼体と似る。先が尖らない太短い胴の半分ほどに四角くて角に丸みがある鰭がつき、腕は太く(特に第2、3腕)、胴に比べて大きいなどの特徴から区別することができる。
主な釣り方
東京湾や大阪湾では近年の水質の改善に伴って湾奥まで釣り場が広がってきた。岸壁からの夜釣りが一般的で、活性が高まる夕マヅメは外せない。1.5~2.5号のエギを用いたエギングでねらうが、最近は専用の小型エギが発売されている。
美味しい食べ方
周年味が落ちず旬はない。軟らかくて甘みのある身は刺身にして非常に美味。煮つけやぽんぽん焼きが一般的でオリーブオイル焼きも旨い。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。