アイナメ
分類
カサゴ目カジカ亜目アイナメ科
学名
Hexagrammos otakii
別名
アブラメ(東北・関西)、アブラコ(北海道)、ネウ(宮城)など多数
分布
生息範囲は広く、北海道から九州まで日本各地の沿岸部で見られる。
大きさ
釣りの対象魚としては30~40cmが中心。最大で60cmクラスになる。
釣期
関東の陸っぱりでは10~1月がおもなシーズンで、最盛期は11~12月。ただし、地域や釣法によって差が見られる。
棲んでいる場所
岩礁帯の底付近を好み、岩やテトラポッドなどの隙間に身を潜めている。堤防や護岸の基礎部についていることも多い。
生活史
秋から冬にかけてがアイナメの産卵期で、南の地方ほど遅い。この間、オスの体色は黄色の婚姻色に変わり、卵を守る習性がある。ふ化した稚魚は岩や海藻の周りにつき、数cmに成長すると海底での生活を始める。オスは1歳で成熟するのに対し、メスは2歳で成魚になる。体形はホッケに似ており、側線が5本ある。
特徴
普段は岩礁やゴロタの隙間に隠れていて、甲殻類や多毛類を捕食する。そのため、上から落ちてくるエサに強い興味を示す。この習性を利用し、ユラユラとエサを落として誘う「ブラクリ釣り」という方法が考案された。
体色は周囲の環境によって異なり、赤褐色、紫褐色などさまざまである。また、釣り人には近縁種のウサギアイナメなどを含めて「アイナメ」と扱われている。
主な釣り方
シンプルな仕掛けを使うブラクリ釣りが人気。最近はルアーでねらう人も増えている。ほかに投げ釣り、ブッコミ釣りなど。エサ釣りではおもにアオイソメやイワイソメを使う。
美味しい食べ方
関東では秋から冬が旬。白身で脂肪分が多く、薄造りが非常に美味。そのほかにも塩焼き、煮付けや潮汁、空揚げなど、いろいろな料理に合う。
※この図鑑は、釣り人のために作られています。
そのため魚の名称は標準和名ではなく、釣りの人の間で呼ばれている通称名が使われているものもあります。