釣行前夜、天気予報を見たら傘マーク。あなたはどう感じますか?
釣りを始めてまだそれほど経験のない人の場合、普通であれば憂鬱な気持ちになってしまい、時には釣りに行くのをやめることもあるかもしれません。しかし、これが経験のある釣り人になると、全く逆になることがあります。「平日に雨予報が出ると、思わず有給休暇を申請したくなってしまう……」そんな人がいるのです。
なぜそうなるのか? ひとつは、本格的なレインウェアを持っているからです。いわゆる安価なカッパではなく、釣具店やアウトドア用品店で売っている高機能なものです。しっかりとしたレインウェアを着てフィールドに行くようになると、雨の日の釣りに対しても「寒い、冷たい」といったイメージがなくなります。よほどの土砂降りでなければ、一日釣りをしても、レインウェアを脱いだ時にインナーは全く濡れていないといった状況になります。
雨天時は釣り人が少なく、一方で魚の活性が高くなることも多いため、実はよく釣れるという場合があります。雨が釣りにもたらすプラス要素を挙げてみましょう。
もちろん場所や釣り方によっては雨がマイナスに働くこともありますが、多くの場合、雨は釣り人の味方です。クロダイ、スズキ、メジナなど、日中に警戒心が高い魚をねらうのも、雨の日はチャンスになります。また、釣りでレインウェアが活躍するのは雨の日だけではありません。波をかぶる船釣りなどは天候を問わず性能のよいレインウェアを着ている釣り人が非常に多いです。
ではどんなレインウェアを買えばいいのか? セレクトの際に頭に入れておきたいのは3つの機能です。ごく簡単に説明します。
たとえば安価で手に入るビニールガッパは①の条件は満たしていても、②の性能が低いため、結果的に内側がびしょ濡れになってしまいます。アウトドアブランドや釣り具メーカーが「レインウェア(ギア)」として作っている商品はほとんどの場合①~③の条件をしっかりとカバーしています。
レインウェアについてよくある質問が「登山用の物を流用できますか?」というものです。基本的にはまったく問題なく流用できますが、これから新しく買う方には釣り具メーカーが作ったものをオススメします。
登山は動きがあり着用者の発汗量が多いため、動きやすい薄手のウェアが多く、透湿性能を重視して作られています。釣りは登山ほど動きがないため、厚手のものでも動きにくさを意識することは少なく、また岸からの釣りであればヤブや護岸などとウェアが接触する機会が多いため耐久性が高い厚手の生地が向いています。また、キャストの際に腕を幅広く振るのも登山との大きな違い。水が浸入しにくい作りの袖口が求められます。
「うわぁ雨か……」が「待ってました!」に変わる魔法のアイテム。レインウェアは釣りの必需品です!