第6回

里川で注目のルアー釣り「チャビング」に挑戦!
〜奈良のオイカワ・カワムツ釣り編~

第6回は、奈良県の川で「チャビング」に挑戦します。「川ムツング」とも呼ばれるこの釣りは、身近な里川でルアーを使い、川の小魚をねらう釣りとして人気上昇中。どんな魚種がヒットするかはやってみてのお楽しみという面もあるので、意外性も含めて楽しめます。晩秋の風景を感じながら、手軽で奥深いチャビングの魅力を探ります!

川の小魚釣りに
ルアーフィッシングの楽しさをミックス!

こんにちは、加藤るみです。「海なし県」全8県をめぐって川釣りを制覇する旅。今回は全国各地にある里川で楽しめる注目のルアーフィッシングにチャレンジです。

「チャビング」や「川ムツング」と呼ばれるこの釣りは、カワムツやオイカワ、ウグイなど、コイ科の小魚をルアーでねらうスタイル。チャブは英語でコイ科の小魚のことです。

川の小魚といえば、まずはエサで釣るというのがこれまでの定番。しかし「小さなルアーを使えば実は釣れる!」「エサ釣りとは違った楽しさがある!」ことが徐々に話題を呼んでいます。一度やってみたかった新しい釣りに、私も挑戦です!

【今回のチャレンジ】
小さなスプーンルアーを使って、
晩秋の川で小魚を釣ってみよう!

10月下旬、WR-Vでやって来たのは奈良県の宇陀市を流れる宇陀川。ここで先生と待ち合わせです
この釣りの楽しさに早くから注目し、オリジナルの釣り具も開発してきた仲谷聡さん。第2回の「滋賀のハス釣り編」でもお世話になった頼れる川釣り名人です!

川に泳ぐ小さな魚を小さなルアーで釣る。言葉にすればとてもシンプルなチャビングですが、「手に感じるアタリは想像以上に大きくて、エサ釣りとは一味違う"コン!"とか"ゴゴン"という明確な手応えは一度味わうと楽しさにハマること間違いなし。それでいて身近な川で気軽にトライできるので、魅力に目覚める人が増えているんですよ」と先生。

そして、カワムツ、オイカワ、ウグイなど、同じコイ科の小魚でも種類によって好む流れやルアーへの反応の仕方が少しずつ違うなど、誰でも始めやすい釣りでありながら、経験値がアップするほど理解が深まる奥行もしっかりある。「だからやらないのはもったいない! そんな釣りなんです」と先生も太鼓判なのです。

遊歩道を歩いてさっそく川へ。春は桜並木の名所にもなる土手の下で釣り方の基本を教わります
散歩気分で楽しめる釣りなので服装はカジュアルなものでOK。そのうえで足もとは浅瀬くらいなら渡渉できる長靴だとより自由度が高まります
タックルは専用ロッドとアンダースピンリールの組み合わせ。ロッドは5フィートと5フィート6インチの2モデルから、私は扱いやすさ優先で前者、先生はより飛距離が出せる後者を使いました
小さなルアーをテンポよくキャストできることがこの釣りの基本。「小さなルアーでもロッドに重みを乗せるつもりでコンパクトに振り抜いて」とアドバイスをいただきます。タイミングがわかってくると徐々に飛距離も伸びて行きました

アンダースピンリールはレバーを引いた状態で振りかぶり、レバーを離せばルアーをキャストできるというリール。基本構造はスピニングリールと同じですが、ベイルアームの開閉操作がない分、ルアーをより効率的に打ち返しできます。

ルアーが飛び過ぎたと思ったらレバーを引いてキャストを止めることもできるのでさらに便利。どこか可愛らしいデザインもこの釣りの雰囲気にぴったりで、私もすっかり気に入ってしまいました。

キャストに慣れて来たところで他のポイントもねらってみます
しかしアタリはなし。一度川から上がって大きく移動することにしました

ファーストフィッシュは
予想外の大物!

クルマに乗って移動した先は、宇陀川の本流が街中で支流と合わさる合流点。合流付近にはちょっとした深みもできています。

ここで最初に魚をヒットさせたのは先生! お手本も兼ねて対岸に向けて10mほどキャストすると、着水した軽いスプーンをすぐに動かし始めたところでバシャッと水面に飛沫が上がりました。

「やる気のある魚がいましたね」と先生。うらやましい!
釣れたのはきれいなオイカワ! 体の側面の虹色も鮮やかなオスです
「私も釣りたい~!」とさっそくキャスト。ルアーを目で追いつつリールのハンドルを握る手にも思わず力が入ります
アドバイスいただきながらルアーの動きもチェック。スプーンが途中で浮き上がったり沈んだりしないようにスピードに気を付けます

この釣りの基本はスプーンによるタダ巻き。重さは1g前後のものを使い、キャストして着水したあとは一定速度でリールを巻いて途中で浮き上がって来ないように気を付けながら引いてきます。そのうえで「着水したらすぐに表層を引く」、「少し沈めて中層を引く」、「底付近を引く」のいずれかを自分で決めて、どこで魚がヒットするか探りながら釣りをします。「それで大丈夫」「表層で反応がなければ、次はもう少し底近くを引いてみましょう」と隣の先生もようすを見ながらアドバイスをくれます

すると何かがルアー(スプーン)に触りました!
反応があったところにもう一度ルアーを通したところで「ズン」という重いアタリ。小魚らしからぬかなりの重量感です!
キャッチしたのはチャビングの対象魚としては大物のニゴイ! 底付近をゆっくり引いたルアーをしっかりくわえてくれました
その後、同じパターンで2尾目もヒット。朝からキャストを続けて初めて出会えた魚にうれしさがこみ上げます!
  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2025年11月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。