第1回

和の毛バリ釣りで山の妖精をねらえ!
〜群馬のイワナ釣り編~

第1回は、群馬県の渓流でイワナをねらいます。釣り方はテンカラ釣り。道具のシンプルさから、男女を問わず入門者が増えている人気の釣りですが、起伏もある狭い谷の中で毛バリをキャストし、思い通りのコースに流すのは決して簡単ではありません。それらの難易度も高い課題に挑みながら、山の精とも呼ばれる愛らしい魚との出会いを目指します!

やりたい釣りが、
たくさんある!

こんにちは! 加藤るみです。今回から「Honda釣り倶楽部」でさまざまな川釣りにチャレンジさせていただくことになりました。ヤル気は満々、でもドキドキです。

子供の頃から生き物が好きで、自然も大好きだったので、早くから父と川や海に出かけるようになりました。大人になった今、あらためて感じるのは、釣りには本当にたくさんの種類や地域性があるということです!

「Honda釣り倶楽部」には、川釣りだけでもたくさんの種類がありますよね。「スゴッ!」とマネージャーさんに話をしていたら、「それなら、その土地ごとの釣りをやってみませんか?」というご提案をいただきました。

自分でも魅力を学びながら、たくさんの人に川釣りの楽しさを知ってもらうお手伝いができればと思っています! どんな魚、人、水辺に出会えるのか、今からとっても楽しみです!

【今回のチャレンジ】
群馬の森を泳ぐイワナを
テンカラで釣りたい!

7月上旬、チャレンジの舞台は群馬県。デザインもお洒落なN-BOX JOYターボACTIVE LEISURE STYLE(特別仕様車)で、渡良瀬川の支流にやって来ました! 周囲の景色は郷里の岐阜にそっくりです(笑)
釣りの先生とは、川沿いの駐車スペースで待ち合わせ。瀬音が響き、森にはハルゼミが鳴いていて、渓流はこういう環境が気持ちいい!
今回の先生の大沢健治さん。時に山奥の川に分け入り、びっくりするような大きさのイワナを釣ってしまう名人です

記念すべきファーストチャレンジは、どこで、何を釣るべきか? 私のリクエストは、「テンカラ釣りに挑戦したい!」というもの。

テンカラ釣りというのは、日本生まれの毛バリ釣りのことで、毛バリでイワナ、ヤマメ、アマゴといった渓流魚をねらう点は、私が普段からやっているフライフィッシングと同じです。でも、道具がちょっと違うんですよね。

実際にやってみると、ラインが軽く細いこともあって、サオをしならせてキャスティングする技術が思った以上に難しく、「見ためより全然ハード!」と思いました。

テンカラ釣りの道具。サオは伸ばすと3.3mの長さがあります。釣りをする時はそこにラインと毛バリを結んでキャストするだけ。これで毛バリを川に流し、警戒心の強い渓流魚をねらいます
釣りをする時の格好はこんな感じ。川に入っても濡れないウエーダー、川を歩いても滑らず転びにくいウエーディングシューズを着用。シャツは虫刺されも防げる長袖を着ます。あとはキャップを被って、川の中の石、毛バリ、魚などが見やすくなる偏光サングラスをすればOKです
忘れてはいけないのが遊漁券(日釣券)。川を管理する漁協が発行するものを近くのコンビニなどで購入します。最近はスマホから電子チケットで買える場合もあります
先生のアドバイスは、「毛バリをしっかり前に飛ばせれば釣れる!」というもの。その練習をしながら、「釣り人も多い関東の川で、きれいな野生のイワナを1尾釣り上げる!」ことが目標になりました。ちなみに先生、愛犬の毛を毛バリの材料に使うことがあるのだとか! 
駐車場近くの川に下りてさっそくキャスティング練習開始! 人差し指をグリップの上に添えて、長いサオをまっすぐに振り下ろせるようにしたり、ラインをしっかり後ろに跳ね上げることで、毛バリを前に飛ばせるといったアドバイスをもらいます
「さすがにまだ魚は釣れないですよね〜?」と思っていたら、なんとお手本でキャストしてくれた先生がいきなりイワナを釣っちゃいました! えーっ、これが釣りたいのに!(笑)

こんなにきれいな魚が、多くの人が来る駐車場のすぐ横で釣れてびっくり! うらやましすぎますが、私もヤル気スイッチが入りました! もう絶対に釣りたいぞ!

ムズッ! 魚たちはエサを食べるよりもお休みモード?

釣りができる時間は、川に到着した日の午後と翌日の午前。駐車場を離れて上流に進むと緑のトンネルが続きます
この川のどこかに私の毛バリに出る魚が必ずいるはず!と信じてキャスト。ところが、先生に1尾のイワナが釣れたあとは、なかなか魚の気配を感じられません
油断すると勢いよく後ろに跳ね上げたラインが背後の木の枝に絡まるトラブル! テンカラのサオはフライロッドに比べて1mほど長いので、「必要に応じてサオを寝かせて投げる工夫も必要だよ」と先生が教えてくれるのですが、これがムズイ!
「川を歩いていても、イワナがほとんど走らないですね……。今日のイワナは沈んでしまっているのかも……」と先生。川にヤル気のあるイワナがいる場合、人影に驚いた時点で、サーッと川の中を泳いで逃げる姿が見られることが多いのですが、この日はその気配がほとんどない! 魚が石の下にじっとしていて、エサを食べるより休憩している状態なのかもしれないとのこと。でも、そういう時こそ集中力を切らさずミスをしないことが大切!と自分に言い聞かせます
すると釣り開始から2時間ほど経ったところで、少し開けたポイントが出現。サオを前後に振ってリズムを取って、エイッ!と毛バリを打ち込みます
すると出た! 毛バリに飛び出した魚を目にした瞬間、反射的に思い切りアワセ! サオを握る手にズンと生き物の重さが乗って、魚の感触が伝わります!
「慌てないで! そのままサオを高く持ち上げて!」と、先生が毛バリをくわえて泳ぎ回るイワナに駆け寄り、ランディングネットですくってくれました! ヨッシャー!
クリッとした目とマンゴー色のお腹が可愛すぎる! 先生からは「キャストもリズムがよくなってきていたけど、アワセが素晴らしい!」とお褒めの言葉をいただきました。女性は魚が毛バリに出ても、アワセが小さかったり優しすぎて、ハリが魚の口に刺さりきらず、途中で外れてしまうことが多いのだとか。対して私の「電撃アワセ」は、「あれだけしっかりしたアワセができれば大丈夫。やっぱり普段からいろいろな釣りをしているからかな?」とのこと。実は大胆な私の性格がバレてしまったかもしれないですね(笑)
この時使った毛バリは、フライフィッシングでもよく使う水面に浮かぶタイプ。先生がチョイスしてくれた黄色い毛を使ったものが、今回の川でとても見やすかったです
その後は、沈むタイプの毛バリも使ってみたり、2尾目をねらってさらに川の上流へ。しかし、午後3時をまわったところで急に周りが暗くなり、遠くに雷鳴も聞こえ始めて夕立の気配。テンカラ釣りのリズムもなんとなく掴めてきた感触がありましたが、早めに川から上がることにしました
  • ※走行中は安全のため、シートベルトをお締めください。
  • ※安全のため、走行の際は後方視界をしっかり確保してください。
  • ※このコンテンツは、2025年7月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。