身長の6倍!? 驚きの長ザオでねらう清流の女王!
〜岐阜のアユ釣り編~

流れに入って特訓開始! 
水量豊富な瀬でアユをねらう

午後は板取川のさらに上流へ。あちこちに「友釣り専用区」のノボリが立っていて、アユの友釣りが川釣りの主役であることを実感します
午前中のポイントに比べてより流れが強く、石も全体に大きな瀬の区間。体にぶつかる川の水の勢いが全く違う!

友釣りの所作はまだぎこちないものの、日頃から川釣りをしているおかげで、私が川を歩いたり、流れに入ることは思った以上にできると判断したという先生。そこで午後からやって来たのが、より流れの速い区間です。

こうした場所はオトリを上手く泳がせるのが難しい! でも、強い流れの場所は新鮮な水が常に流れているので、コンディションのよい野アユがナワバリを張って釣られずに残っている可能性があります。つまり、釣りができるならチャンス! ただし流れが強いので、掛かった野アユをキャッチする難易度も格段に上がります。

さっそく川の中の石の周りにオトリを送り込んだところで反応! しかし、流れの中で泳ぎ回るアユをコントロールするのが難しい! 「引き抜き」という方法を教わるのですが、上手くタモに収められず、せっかくの野アユがハリから外れてしまいます
「なんでこんなに難しいの~!」でも、流れの中でアユが掛かると、手応えも非常に大きくてどんどん夢中に

途中、「水の冷たさは大丈夫?」と先生に声をかけていただいたのですが、そう聞かれるまで、自分が流れに入ってずっと釣りをしていることをすっかり忘れていました(笑)。目印の下のオトリの動きが少しずつイメージできるようになってきて、そこに野アユがいつアタックしてくるのだろうと思うと完全に集中モード。キャッチミスが続いて悔しかったのですが、それを上回る「友釣りって楽しい!」という感覚が体を包みます。

野アユが掛かり最初の引きを耐えたら、背中からタモを抜いて上手に持ち、そのままサオも持ってゆっくり立てます。最後は2尾のアユをまっすぐ上流に引き抜いて、飛んで来たところをタモに入れます
ついにキャッチ成功!
夕方、流れの中から飛び出したのは先生も太鼓判の良型。大きさも20㎝を上回る立派なアユです!

知るほどに実感する友釣りの奥深さ 

翌日はオトリ店の裏にあるテラスで前日の復習からスタート。前日の釣りの内容を思い出しながら、使った道具もあらためて教わりました
私が使っていたのは、サオに取り付ければすぐに釣りができる「完全仕掛け」と呼ばれるもの(左上)。仕掛けは自作する人もいますが、最近はこうした入門者に優しいアイテムも充実しているのです

朝はまずオトリ店で前日の釣りをおさらい。川に立ってすぐに、スムーズに釣りができるようにイメージします。
1)オトリは、仕掛けを張らず、緩めずの張り具合に保って元気に泳がせる!
2)野アユが掛かったら、最初の引きを耐えてから、サオをゆっくり立ててオトリと野アユを水面まで浮かせる。最後はまっすぐ上流へ引き抜く!
これでばっちり!と思いましたが、一人前の友釣りアングラーを目指すなら、その前にもうひとつ大切なことがあると先生が教えてくれました。それが
3)川の中の石を見て、アユの居場所を予測しながら釣る。
です。

釣り支度を終えたら、再び板取川の上流へ。この日は前日にサオをだしていない区間に入りますが、その前に友釣りの上達に欠かせないという「石の見方」を教わりました
川に到着したら、アユが好む新鮮な藻類が付いていそうな石がどこに多いかをチェック。さらに釣り中もそうした石の周りにオトリを誘導することを意識します。基本は「周囲の石より少し濃く明るい色が付いた石」だそうですが、実際は川の水質などによっても釣れる石の色は少しずつ違うため、そのバリエーションは無限にあるのだとか!

アユは新鮮な藻類が生える川の石にナワバリを持ちます。だから、その石がどれかをいち早く見つけられる人が最も効率的にアユを釣れる! もちろん、それにはたくさんの経験値が必要なわけですが、「まずは意識することが大切。それだけで釣りが変わりますよ」と先生。「アユは石を釣れ」という有名な格言もあるのだとか。アユの友釣り、深すぎです!

この日の釣り場も水が澄んでとってもきれい! 岐阜県にはこうした川が全国的に見ても数多くあります
「石を意識しながら釣りをするぞ!」と心掛けて釣り開始。オトリにハナカンをセットする作業も初日よりスムーズです
すると下流から少しオトリを引き上げて、少し色が濃く周囲より大きさもある石の前にオトリが来たとたんに目印がビュン!と走りました
何度かキャッチミスもありましたが、最後は「この川で今釣れるアユの中でも、最高のコンディションだよ!」と先生が太鼓判を押してくれた色鮮やかな1尾もキャッチ! 掛かった野アユは川の中を勢いよく走り回り、無事にタモに収まってくれるまでハラハラドキドキ! 友釣りに夢中になる人がたくさんいる理由を実感しました 
常にサポートしてくれた先生に感謝!
故郷の川でこんな釣りができるなんて最高です!
釣ったアユは帰宅後に家で塩焼きに。甘い香りがほのかに漂い、何尾でも食べられる美味しさでした!

アユの友釣りは、道具も多くて難しそう。ずっとそう思っていました。でも、実際にやってみると、初心者には難しいことがたくさんあるのは確かな一方で、いきなり全部が完璧にできなくても、アユは思った以上にヒットしてくれます。そしてなかなか上手くできないことを、たまに乗り越えて、粘り強くクリアしていくプロセスが本当に面白い釣りだと実感しました。

次はどんな釣りに挑戦してみようかな? まだまだいろんな釣りの魅力をお伝えしていきますので、ぜひ応援してくださいね!

今回のクルマ

VEZEL

  • ※このコンテンツは、2025年8月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。