
友釣りの所作はまだぎこちないものの、日頃から川釣りをしているおかげで、私が川を歩いたり、流れに入ることは思った以上にできると判断したという先生。そこで午後からやって来たのが、より流れの速い区間です。
こうした場所はオトリを上手く泳がせるのが難しい! でも、強い流れの場所は新鮮な水が常に流れているので、コンディションのよい野アユがナワバリを張って釣られずに残っている可能性があります。つまり、釣りができるならチャンス! ただし流れが強いので、掛かった野アユをキャッチする難易度も格段に上がります。
途中、「水の冷たさは大丈夫?」と先生に声をかけていただいたのですが、そう聞かれるまで、自分が流れに入ってずっと釣りをしていることをすっかり忘れていました(笑)。目印の下のオトリの動きが少しずつイメージできるようになってきて、そこに野アユがいつアタックしてくるのだろうと思うと完全に集中モード。キャッチミスが続いて悔しかったのですが、それを上回る「友釣りって楽しい!」という感覚が体を包みます。
朝はまずオトリ店で前日の釣りをおさらい。川に立ってすぐに、スムーズに釣りができるようにイメージします。
1)オトリは、仕掛けを張らず、緩めずの張り具合に保って元気に泳がせる!
2)野アユが掛かったら、最初の引きを耐えてから、サオをゆっくり立ててオトリと野アユを水面まで浮かせる。最後はまっすぐ上流へ引き抜く!
これでばっちり!と思いましたが、一人前の友釣りアングラーを目指すなら、その前にもうひとつ大切なことがあると先生が教えてくれました。それが
3)川の中の石を見て、アユの居場所を予測しながら釣る。
です。
アユは新鮮な藻類が生える川の石にナワバリを持ちます。だから、その石がどれかをいち早く見つけられる人が最も効率的にアユを釣れる! もちろん、それにはたくさんの経験値が必要なわけですが、「まずは意識することが大切。それだけで釣りが変わりますよ」と先生。「アユは石を釣れ」という有名な格言もあるのだとか。アユの友釣り、深すぎです!
アユの友釣りは、道具も多くて難しそう。ずっとそう思っていました。でも、実際にやってみると、初心者には難しいことがたくさんあるのは確かな一方で、いきなり全部が完璧にできなくても、アユは思った以上にヒットしてくれます。そしてなかなか上手くできないことを、たまに乗り越えて、粘り強くクリアしていくプロセスが本当に面白い釣りだと実感しました。
次はどんな釣りに挑戦してみようかな? まだまだいろんな釣りの魅力をお伝えしていきますので、ぜひ応援してくださいね!