日本の夏の川の女王!
こんにちは、加藤るみです。日本の“海なし県”全8県をめぐって、各地の川釣りにチャレンジするこの旅。今回の目的地は、私の故郷・岐阜県です。狙うのは、まさに「日本の夏の川といえばこの魚」――アユ! 夏の岐阜はアユ一色。川ではアユ料理を食べさせるお店が賑わい、大勢のアユの友釣りファンがサオをだすようになります。
友釣りは、生きたオトリを操り、川に泳ぐアユをハリに掛けてキャッチするまでのすべてのプロセスが川釣りの中でも難易度マックスですが、私もイチから挑戦するのは初めて。ならば今しかない! シーズン真っただ中の故郷・岐阜の川で、自分の手で“清流の女王”を釣り上げてみせます!
【今回のチャレンジ】
泳がせて、掛けて、キャッチ!
友釣りの技を覚えて美味しいアユを食べる
7月末、友釣りの特訓を受けるためにやって来たのは、岐阜県美濃市の「丸佐おとり店」。カフェも併設していて、ビギナーから経験者まで申し込めるアユ釣りツアーも実施しています
オトリ店の店主で今回の先生の猿渡俊昭さん。お父さんが始めたオトリ店を引き継ぎながら、「アユ釣りは面白い。やらないともったいない。若い人に広めたい」をモットーに活動しています。アユの友釣りの全国大会で2位に輝いたこともある名人です
最初にオトリのアユと遊漁券を購入。慣れた人はオトリを2尾買う場合が多いそうですが、ビギナーは5~6尾が安心。元気そうなものを選んだらオトリ缶(タライの向こうにある四角い容器)に入れて川まで運びます
向かったのはオトリ店からクルマで30分ほどの板取川上流部
ウエアはショートパンツとタイツの組み合わせにアユタビを履くのがまずおすすめ。アユ釣り用のウエストベルトを付けてタモを腰に差し、あとはドリンクホルダーもセットして水分補給ができるようにします
「まずは1尾、そして夏らしい20㎝クラスを一人でキャッチすることを目標にしましょう」と先生。緊張気味の私ですが、「1つずつ手順を踏めば大丈夫!」という言葉を信じて、いよいよチャレンジスタートです!
サオは9mが標準ですが、最近は短めのものもあり、今回は先生が7.5mのものを用意してくれました。それでもこの長さですが、友釣りの専用ザオは驚くほど軽い!
オトリの鼻にハナカンと呼ぶ輪を通したら、尻ビレにハリをセット。このオトリで川を泳ぐ野アユをねらいます。アユは川の石に生える新鮮な藻類を食べます。その石をナワバリにしている野アユにオトリが近づくと、体当たりして追い払おうとするのです
長いサオを肩に担いで、オトリを弱らせないように掴むのがまず大変! 慣れるまではオトリが逃げないようにタモの中で作業します
野アユは元気なオトリには攻撃してくるのですが、泳ぎが不自然だと見向きもしないのだとか。だから「まずはオトリを元気に泳がせることが大前提。それができ、掛かった野アユをキャッチして、次はその掛かった野アユを元気なオトリとして使えるようになったら、驚くほど釣れる。それがアユの友釣りですよ」と先生。うーん、道のりは長い!
トラブルなくオトリを元気に泳がせ続けるには、「イトを張り過ぎても緩めすぎてもダメ。まずは目印を見てイトの状態を確認しましょう」とアドバイスをもらいますが、サオが長いのでこれが思った以上に大変!
目印が同じ高さで安定した動きをしていれば、オトリを上手に泳がせられている目安になるそう。先生の言葉を頭の中で繰り返しながらその動きに集中します
すると目印がススッと動きました! これは野アユがオトリを追い払おうとしてハリに掛かった合図。「焦らずにサオを立てて、掛かったアユの動きをよく見て!」と先生。掛かった野アユとオトリの2尾を持ち上げてなんとかタモに入れられました。やった!
「これは天然遡上のアユだね」と先生。釣り場のアユには、放流アユと天然遡上アユの2タイプがいて、天然遡上アユが大きくなるのはシーズン後半だそう。とはいえ、海からこの場所までは90㎞ほどあります。海からここまで来たなんて、すごい魚です!
その後、流れの緩いポイントで群れになっているアユもねらってみましたが、水面が穏やかな場所はアユの警戒心も高い様子。一度川から上がることにしました
川を眺めながらアユ料理を食べられるお店で腹ごしらえ! ちょっとフライングですが(笑)、今回の挑戦を終えた時には「自分で釣ったアユを家で食べるぞ!」