精進湖 カープフィッシング精進湖 カープフィッシング

世界遺産を借景にする
くつろぎのカープフィッシング

助手席側の開口部をフルオープンにすると、
精進湖と富士山がそこにある。
そんなシチュエーションでコイのアタリを待つのは、
贅沢以外のなにものでもない。
朝マヅメのチャンスに、はたして大ものは釣れるのか?

湖畔に着いたのは、まだ夜といっていい時間帯だった。
星空をバックに、暗い空に浮かび上がるのは富士山の威容。
釣りを開始するのは、もう少し後でいい。
アングラーは、車内で仮眠をとることにした。
すでに湖畔には、朝日を待つカメラマンの姿がちらほら見える。
だが、どうやらコイをねらう釣り人はいない。
晴天の一日を、のんびりすごせそうだ。

空が白みかけてきたころ、寝袋から出て釣りの仕掛けを準備する。
ロッドにリールをセットして、日の出とともに第1投。
正面には、朝日でわずかに赤く染まった富士山。
湖面にはもやが立ち、あちこちで魚が作る波紋が見える。

最大のチャンスは、朝マヅメ。
魚に見つけてもらいやすいよう、
湖底から浮き上がるポップアップのボイリーをセットしていたが、
はたしてコイはエサを食べてくれるだろうか……。
いつ訪れるか分からないアタリに期待しつつ、コーヒーをいただく。
まさに至福の時間である。

ピピピピ……ピピ……。
唐突に、魚がエサを食べたことを伝えるバイトアラームが鳴り響いた。
コーヒーを置き、アングラーはロッドを立てる。
魚はしっかりハリに掛かっているようだ。
慎重に寄せてみると、この湖のアベレージサイズといえる60cmクラスのコイ。
時刻は6時半。まさに朝マヅメのチャンスに出た、美しい魚であった。

富士山の世界遺産登録が決まったのは、2013年のこと。
これにより世界各地からの観光客が増えたが、
その前からこの山は、日本を象徴する存在であり、
山岳信仰の対象でもあった。
左右になだらかに裾野を延ばす独立峰は、誰の目にも美しい。

湖畔にクルマを停め、精進湖と富士山を眺めていると、
借景のようで飽きることがない。
こんな風景をひとり占めできる贅沢を噛みしめつつ、
ゆったりとした時の流れに身を任せる。

チャンスだった朝マヅメ以降、どうやら魚の気配は消えてしまったようす。
それならばと、富士山周辺のドライブを楽しむことにした。

五合目へ通じる富士山有料道路を走ると、
雪化粧をした山が圧倒的な迫力で迫ってくる。
少し足を延ばせば、白糸の滝が絶壁の途中から湧き出す光景を見ることもできる。
付近の林道は紅葉で黄色や赤に染まり、まさにドライブ日和であった。

釣り場に戻ると、すでに夕景。
しばらくコイのアタリを待ったが、バイトアラームが鳴ることはなかった。
それでも充分に楽しめた休日。釣り人の心は満たされていた。
タックルを片付け、湖畔を後にする。

星空の下のドライブも、悪くない。
今度は河口湖に行こうか、それとも本栖湖か……。
フィールドに恵まれたこの地は、カープアングラーにとって楽園なのである。

今回の釣行の内容は、
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精進湖のコイ釣り情報

  • ● 入漁料:日券600円、年券5,000円
  • ● 問合先:精進湖漁協(TEL:0555-87-2025)

今回登場したクルマ:N-VAN

※このコンテンツは、2018年10月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
※掲載されている写真は事前に許可を得た場所で撮影を行ったものです。