裏磐梯・秋元湖 ワカサギ釣り裏磐梯・秋元湖 ワカサギ釣り

300を超す湖沼群が織りなす
水と紅葉、そして銀鱗の風景

桧原湖や秋元湖、小野川湖、雄国沼など、裏磐梯には数多くの湖沼が点在する。
その数は300を超すが、特に美しいとされるのが五色沼湖沼群。
池によって、あるいは時間によって色を変えるその水面は、
紅葉のなかで一段と美しく輝いていた。

釣り人にとって裏磐梯といえば、まず頭に浮かぶのが桧原湖をはじめとする大小の湖。
秋から始まるワカサギ釣りのシーズンは、たくさんの人でにぎわう。
10月中旬から、例年紅葉が見ごろを迎える。
そろそろ山が赤や黄色に染まるころ、
日本の道100選にも入っている磐梯吾妻スカイラインを走って裏磐梯を目指した。

まず向かったのは、秋元湖。桧原湖に比べると、観光客は少ない印象。
だが湖を眺めてみると、紅葉に染まる木々からなる小さな島が点在し、
多島海のような景色が広がる。
早朝の霧に煙るようすは、神秘的にさえ思えた。
『グルもてコテージSengan』のボートで、そんな湖に繰り出す。
寒さは厳しいが、ポイントには小屋のような屋根付きのイカダも設置され、
床に開けられた穴からイトを垂らせばワカサギ釣りが楽しめる。
この日のポイントは、水深6mほど。
昔ながらの手バネザオで、魚とのやり取りを満喫することにした。

イトを垂らすと、かすかにサオ先が震えた。
水底からの信号は小さく、か弱い。
すかさずサオを上げると、とたんにブルブルと命の躍動が伝わった。
リールのないシンプルなサオなので、イトを素早く手繰る。
やがて水面から、小さな銀鱗がひらりと舞った。
どうやらこの日は、幸先いいようだ。

やがてアタリが遠のいたので、
今度はボートでポイントを移動することにした。
赤と黄色が湖面に映るなか、ワカサギを捜してあちこちさまよう。
しばらくすると、どうやら群れに当たったようだ。
2尾、3尾と同時に掛かり、思わず笑みがこぼれる。
寒さも忘れ、小さな魚との駆け引きをひたすら楽しんだ。

湖沼の多い裏磐梯は、もちろん釣り場が豊富にある。
だが今回の旅では、釣りのできない小さな湖沼も訪れてみたかった。
五色沼湖沼群のなかでも、ブルーに輝く水面が印象的な青沼、
そして、るり沼だ。
ワカサギ釣りを楽しんだ翌朝、今度は釣りザオを置いて、散策路を歩く。
やがて目の前に広がったのは、コバルトブルーの池だった。

国立公園の特別保護区内にある池なので、ここではもちろん釣りができない。
しかし、自然を愛する釣り人なら、いつまでも眺めていたい風景がそこにはあった。

秋元湖のワカサギ釣り情報

秋元湖のワカサギ釣りは、例年10月1日から解禁。湖面が凍って氷上の釣りが解禁になるのは、状況によるが例年1月下旬ごろから。終了は氷の状況によるが、例年だと3月初旬まで。
  • ● 解禁期間:10月1日~3月初旬
  • ● 入漁料:日券700円
  • ● 管轄漁協:猪苗代湖・秋元湖漁協(TEL:0242-62-4453)
貸しボート問い合わせ先
グルもてコテージSengan
https://gurumote.com/

※このコンテンツは、2017年10月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。
※掲載されている写真は事前に許可を得た場所で撮影を行ったものです。