冬場の海釣りは、季節風の影響を強く受けます。場所によっては、1ヶ月のうちに数える程度しか釣りができないなんてこともあります。正月休みに遠征計画を立てたはいいが、行ってみたらほとんど釣りができなかった、なんてことも珍しくありません。しかし、伊豆大島に関していえば、島のほぼ中央部にそびえている三原山が、風除けになってくれます。そのため、台風でも来ないかぎり、風裏の場所で釣りを楽しめるというわけです。
また、年により変動はありますが、年末年始にかけての大島周りの水温は、だいたい16~18℃で安定します。これは冬の磯釣りの花形ターゲットであるメジナが最も釣りやすい水温といわれています。磯からねらうメジナはオナガメジナ、クチブトメジナの2種がいますが、いずれも40cm超を釣り人は第一の目標にします。クチブトメジナとオナガメジナの釣期は異なりますが、12~1月の大島では両方がねらえます。