選出の心
車検を通すか、新型に乗り換えるかで悩んでいたという、たけちゃんさん。以前試乗したTOURINGのハンドリングや素晴らしいトルク感がずっと忘れられず、良いタイミングが重なり契約へ。特筆すべき走りの良さと使い勝手で大満足のクルマを手に入れたたけちゃんさんに、8月の家族会議大賞を贈ります。ぜひ新たな相棒と一緒に、ゆったりとした時間をお過ごしくださいね。おめでとうございます!
色褪せない魅力
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2001年に登場した2代目ステップ ワゴンのミラクルな使い勝手の良さと、ミニバンらしからぬハンドリングに惚れ込んで即決購入したことを機に、早20年間Honda車にお世話になっております。前車ヴェゼル HYBRID Zに乗る前は登場したばかりのグレイスに乗っていました。燃費は22〜23km/Lと抜群に良かったのですが、やはりハッチバック車の便利さが忘れられずヴェゼルに乗り換えたと言う訳です。最近は他社からも続々と登場する「コンパクトSUV」ですが、ヴェゼルはまさにその先駆者的存在で、その先見性や独創性、使い勝手の良さは7年経過しても色褪せない魅力がその実力を証明しています。車の免許を取得してから40年を超えましたが、最初の20年はT社の車のお世話になっていました。80年代ワンダーシビックの頃までのHonda車は独創的で先進的で走りも良いが、ボディや塗装などの耐久性に難がある時代だったように思います。しかし、2000年代にはそうしたウィークポイントは一掃されて、Hondaならではのユニークな車づくりがより輝くようになってきたと思います。工業製品としての出来の良さは他社でも実現できることですが、「その手があったか!」「なるほどよく気付いたね!」「さすがHondaは一味違うね!」という特長はまさにHondaならではです。これからもHondaのDNAに刻まれた良さを見失うことなく、「他社が真似できない車」をずっと作り続けて行ってほしいと願っています。

目の覚めるような加速と重厚感
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当初は夏に初回車検を迎えるHYBRID Zに乗り続けるつもりでいました。発売されたばかりの新型フィットや上級SUVのCR-Vも気になっていましたが、もうひとつ気になっていたのが、1.5L VTEC TURBO エンジン搭載のTOURINGでした。しかし、このTOURINGはシリーズの中で最も高額です。(なぜ高いのかは乗ってみてよく解りましたが)ちょうど時を同じくしてまた「特別金利」のお知らせがありましたので、今後は残クレを活用して現金の追い金をゼロ近くまで抑えることが出来ればTOURINGに乗れる!と思い、長年お世話になっているセールスさんにお願いをして、様々なご配慮を頂き、晴れてTOURINGのオーナーになることが出来た!と言う訳です。
前車HYBRID ZはMC後モデルでしたので、改良型i-DCDの搭載で発進時や再加速時のギクシャク感は気になるほどではなく、DCTならではのダイレクト感のあるキレの良い走りを実現しており、高速域の伸び以外は不満を感じるものではありませんでした。しかし、TOURINGの走りは明らかに一枚上手で、このボディには有り余る程のパワーを秘めた1.5L VTEC TURBO エンジンをトリッキーに使うのではなく、低回転から連続してリニアに盛り上がっていく肉厚なトルク感が、TOURINGでないと味わえない重厚感をもたらしてくれました。そしていざという時はグッと踏み込めば目の覚めるような加速!さすがシビック ハッチバックにも搭載されたVTECスポーツエンジンです。さらに欧州仕様並みに補強されたボディと足回り。これが更にTOURINGならではのどっしりとしていながら操舵感覚とズレの無いリニアな走行感覚を生み出しています。(ここにコストが掛かっているために車両価格が高くなったことも納得できる差を感じました)これらは前車のHYBRID Zでは味わえなかった大きな長所であり、言葉では上手く言い尽くせませんが、百聞は一試乗にしかずです。この点はCMやカタログであまり訴求されていないと思いますが、是非皆さんにも早く体感して頂きたいと思います。
毎日往復50kmを超える通勤に加え、休日も趣味や用事で出かけることが多く、駐車場を暖める時がありません。前車のHYBRID Zも7万kmノントラブルでしたが、今回の熟成されたTOURINGも期待に応えてくれるだろうと思っています。家族は「前のヴェゼルの紺色(モルフォブルー・パール)の方が好き」とか、勝手な意見を申しておりますが、ヴェゼルという車の使いやすさでは意見が一致しています。「ハイブリッド車の方が経済的なのに」と大蔵省からは言われますが…。今年は家族や友人との旅行は出来ていないのですが、友人を乗せ高速道路を100km以上走行した際には「パワーがモリモリ湧いてくる感じ」「とてもスムーズで余裕のある走りと安定感」と言った感想でした。グレード名がTOURINGですから高速道路ツーリングは得意中の得意。おまけに新東名高速道路での巡行時はハイブリッドと燃費が逆転し、かなり良好です。

購入の決め手
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車の出来の良さでまずお伝えしたいのは、シックで上質感溢れる内装です。前車HYBRID Zの内装色は同系統のジャズブラウンでしたが、TOURINGのブラウン内装は大人の味わい。大変落ち着きのある配色で、シートの形状や材質も改善され、私の様な壮年世代にもピッタリ。インパネのステッチひとつとっても、ヴェゼルは実際に糸を使って縫い込んだ本物ですが、ソフトパッドの使い方やステアリング表皮の材質に至るまで改善の細かい積み重ねで、インパネ全体の上質感が向上していると思います。やはり毎日一番長く目にして操作するインパネが上質で使いやすいことは、とても大事なことですね。外装やライト関連も気になっていた部分がマイナーチェンジで改善され、究極の熟成度を感じます。外観では後ろから見た時の「左右2本出しマフラー」が、他のグレートとの差異化を強烈にアピールしています。私たちの世代で車好きの人は、特にこの左右2本出しマフラーに、ビビッと来る人が多いのではないでしょうか?あと、7,000km乗って試乗時の印象が確信に変わったのはやはり走りの良さです。リニア感溢れる気持ちイイ身のこなしには足回りの強化だけでなく、TOURINGだけに採用されているアジャイルハンドリングアシストとTOURING専用パフォーマンス ダンパー、さらにタイヤも大きく貢献しているのかなと感じます。特に郊外や山間部のワインディングロードを走るTOURINGは特筆に値します。アンダーステアは微塵もなく、実に滑らかに忠実にハンドルを切っただけ曲がって、ひらひらとコーナーをかわしていく動きは感動ものです。
運転席のパーソナルクーペの様なレイアウトもお気に入りですが、使いやすさにおいて最大の特徴は、特許センタータンクレイアウトを活かした後席やラゲッジスペースの絶対的な広さとまさに七変化ともいえる多彩な使い勝手の良さです。同クラスはもちろん上級クラスのSUVでも、バックドアを開けた瞬間「なぜこんなに床面が高いの?」とその狭さにがっかりすることもあります。しかし、ヴェゼルは床が低く、奥行きも深く、後席のダイブダウンで低い床面を保ったまま約170cmに及ぶ広大なラゲッジスペースを実現します。さらに、後席座面は分割でチップアップして、高さのある荷物の格納もワンボックスカー並みです。それでいて「これって2ドアクーペ?」と思わせるようなスタイリッシュなボディ!スタイルと使いやすさを高い次元で両立していると思います。また、ヴェゼルは電子制御パーキングブレーキとオートブレーキホールド機能を以前から採用していましたが、これはもう一度使うと手放せません。さらに車の左下の状況が見やすいサブミラーや、バック時に向きを変えて左下が見やすくなるリバース対応ミラーも便利です。あと、Hondaスマートキー解錠した後ボタンを長押しすると全ての窓が全開、全閉できる機能は、炎天下に駐車した車に戻った際、熱気を一気に抜き去るのに大変便利です。その他にもパワーウインドウはすべての窓がオート機能付きで便利ですし、配色が変更できるスピードメーターリング部分の照明もなかなかオシャレです。最後にちょっとしたことですが、TOURINGになってアダプティブ・クルーズ・コントロールの速度設定範囲が、高速道路の120km区間新設に対応しているところなども気が利いています。
私にとって車とは、40年以上の長きに及ぶ「人生の相棒」ですね。郊外暮らしなので車は一時も手放すことなく、ずっと私と一緒にありました。今までに乗った車の一台一台に様々な思い出が残っていて、今でもカラーでその当時のシーンが瞼に浮かびます。気が付けばもうあと少しで還暦を迎える歳になりました。今まではがむしゃらに仕事に子育てに介護に…と頑張ってきましたが、これからは落ち着いて足許を見つめ、少しゆったりとした時間を過ごすように心掛けたいと思っています。納車から4ヶ月。あっという間に7,000kmを超えました。TOURINGという名前どおりその特徴を生かして、全国各所にある静かな温泉を巡ってみたいという夢を持ちながら、ヴェゼルを大切に長く乗っていきたいと思っています。