システムの構成と役割(2)


<エアバッグモジュール>
 エアバッグモジュールは、以下の部品で構成され、ライダーの前方部に収納されています。
●展開してライダーの運動エネルギーを吸収する「エアバッグ」
●エアバッグ展開用の気体を発生する「インフレーター」
●外装カバーを兼ね、エアバッグなどの収納部品を保護し、エアバッグ展開時に開放される「リッド」
●エアバッグやインフレーターを収納し、車体に固定している「リテーナーボックス」


エアバッグモジュール

エアバッグ
 エアバッグは、四輪車用エアバッグで採用されている、内面がシリコンコーティングされた丈夫なナイロン布でできています。展開時の容量が約150リットルのバッグは、衝突時にライダーを安定して受け止めるために、後面をV字形状としています。また、ライダーとともに前方へ押し出されないようにベルトによって車体に連結支持されています。さらに、ライダーへの反発を和らげるように、エアバッグのガスを放出する排出孔がバッグ側面の左右に各1個ずつ設けられています。
 このような仕様により、ライダーの運動エネルギーを効率よく吸収する二輪車用エアバッグとなっています。

インフレーター
 インフレーターは、信頼性の高い四輪助手席エアバッグ用であり、電気点火装置や着火剤、窒素ガス発生剤などが金属容器に収納された構造になっています。インフレーターはエアバッグECUからの点火電流により瞬時に反応して窒素ガスなどを発生させ、そのガスをエアバッグ内に送り込み、展開させます。

リッド
 リッドは、二輪車の外装を構成するカバーであり、リテーナーボックス内に収納されている部品を保護しています。エアバッグ展開時には、インフレーターから発生するガスの圧力によって開きます。






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