RACOON - 1994.12

RACOON
RACOON
 
バッテリーと充電について

 「ラクーン」のバッテリーには、外気温度による性能変化が少なく、連続して大電流を取り出せる1.2V-5Ahのニカド電池を20本使用しています。このニカド電池は、軽量であることに加えて、長時間放置しても充電による回復力が強く、充放電の繰り返しの耐久性(サイクル寿命)にも優れていることから、使用頻度の高いペダル・アシストサイクルに適したバッテリーと言えます。
 このニカド電池(20本)を、メインヒューズやバッテリー充電コネクタ、バッテリー温度センサーなどと合わせてコンパクトにワンパックにまとめ、バッテリーケースに収めました。しかも、乗降時の優れた跨ぎ性も確保するために、ケースの天地を低く抑えることができるよう、バッテリーがコンパクトに収まるような配列としています。
 しかも、バッテリーケースは、メインスイッチを操作して着脱の位置にするとロックが解除され、バッテリーホップアップ機構によってバッテリーケースが押し上げられ、容易に着脱できるように設計されています。また、充電は、室内外の家庭用電源(AC100V)からラクーン専用充電器を介して簡単に行うことができます(搭載状態でも充電は可能です)。
 また、バッテリーと車体の駆動補助力伝達機構とを接続するバッテリーコネクターには、通電ロスが少なく耐久性にも優れた銀-酸化錫(Ag-SnO)の接点部材を使用し、信頼性や耐久性にも配慮しています。
 この「ラクーン」のバッテリーは、不必要な過充電を防止するために、ラクーン専用充電器内に収められたタイマーとバッテリー温度管理機能によって、充電時間が10時間を超えるかバッテリー内の温度が一定温度に達した時点で充電を終了する制御を行うなど、過充電によるバッテリー寿命への影響を抑える設計としています。
 さらに、車体についているインジケータランプは、バッテリー残量が約20%以下になると点滅して残量表示を行うとともに、その後は点灯して充電の必要を知らせます。また、専用充電器の充電ランプは、充電待機中は点滅、充電中は点灯、充電終了後は消灯などの表示によって、充電状況を視認できるように設計しています。


バッテリーの内部構造図
バッテリーの内部構造図


室内での充電 車体搭載での充電
室内での充電 車体搭載での充電



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