ホンダ新世代・超低燃費テクノロジ− - 1999.07

Technology

ホンダ新世界・超低燃費テクノロジー
 
ホンダIMAシステム 概要

35Km/L ホンダ独自の発想で、ハイブリッドシステムをつくりました。
[高効率エンジン]+[モーターアシスト機構]=『ホンダIMAシステム』


●ホンダIMAシステムの基本構成
ホンダIMAシステム IMAシステム図

エンジンを「主動力」とし、モーターを「補助動力」であるアシスト機能とすることで、
より軽量でシンプルなシステム構成を実現しています。
従来のハイブリッドカーでは、エンジン効率の低い領域をモーターのみで駆動するため、モーターの大型化や大容量のバッテリーが必要となり、重量の増加やパッケージングへの影響など、避けられない側面があります。エンジンとトランスミッションの間に薄型DCブラシレスモーターを設置したホンダIMAシステムは、あくまでも主動力として常にエンジンが駆動し、モーターは走行状況に応じてアシストする補助動力としているため、システム全体がシンプルなうえ、バッテリーとPCUも小型化しました。

加速時はエンジンとモーターで。クルーズ時はエンジンのみで。
そして減速時はモーターが充電。
バッテリーの電流量とモーターの駆動を最適に制御するPCUの精密なエネルギーマネージメントによって、 加速時/クルーズ時/減速時のエンジン回転に同調して、モーターがアシスト/休止/回生(充電)を行います。
加速時(エンジン+モーターアシスト)‥‥エンジンに大きな負荷が掛かる加速時は、モーターが最大約5kgmの トルクを発生し、燃費を抑えながらパワフルにアシスト。
クルーズ時(エンジン)‥‥クルーズ走行時はモーターが休止し、エンジンのみの駆動力によって安定した 低燃費走行を行い、ひとたび加速すれば、車速とアクセル開度に応じてモーターがアシストを再開します。
減速時(充電)‥‥さらに減速時は、通常は捨てている減速エネルギーを、モーターが発電機の役割を果して 回生し、バッテリーに充電してアシスト時に備えます。
停止時(アイドル停止)‥‥また、クルマが停止した時にはアイドリングを自動的にストップし、ムダな燃料消費と排出ガスを抑えます。

●ホンダIMAシステム
IMAシステム
●ホンダIMAシステム性能曲線図
性能曲線図
●燃費比較図
燃費比較図
ホンダIMAシステムの
エンジン効率向上の考え方
ホンダIMAシステムのエンジン効率向上の考え方

市街地から高速道路まで、あらゆる走行状況で低燃費と高出力を発揮。
新世代1リッター・リーンバーンVTECエンジンに薄型DCブラシレスモーターを組み合わせることで、圧倒的な軽量・高効率を実現したホンダIMAシステム。加速時にはモーターがエンジン駆動をアシストすることで、1.5Lガソリンエンジン同等の低速トルクを発揮し、クルーズ走行時には、広いリーンバーン領域を持つVTEC機構によって、エンジンのみで低燃費走行を行うことで、小排気量ながら充分な力強さと低燃費を同時に実現しています。さらに軽量化に加え、高効率なエンジン駆動と、最適なアシスト機能によって、市街地から高速道路まであらゆる走行状況で低燃費と高出力を発揮します。また、リーンバーンに対応したNOx吸着型のキャタライザーなどを採用し、排出ガスのクリーン化も達成。 CO2排出量の削減と有害物質の低減を、高次元で両立しています。




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