PRELUDE - 1991.09

PRELUDE
Prelude

ENGINE

エンジン透視図

VTEC+可変吸気システム。
全域高出力・高トルクを可能にした、3ステージチューン。


低速域での瞬発力と中速域でのシャープなレスポンス、そして高速域での圧倒的なパワー。全域高性能を求め、低・中速域と高速域の吸排気効率をそれぞれ極限にまでチューンするVTEC。これに、低速用と中・高速用という2つの異なるポート特性を持った可変デュアルインテークマニホールドを組み合わせることで、低速・中速・高速という3ステージにわたる、全域高出力・高トルクを実現しました。
低回転域と高回転域を切り換え、全域ハイパワーを実現する「可変バルブタイミング・リフト機構」。
VTECとは、Variable Valve Timing&Lift Electronic Control System。バルブタイミングとリフトを高回転域と低回転域の各々に、ベストチューニングとするメカニズムです。


低速から高速まで、理想的な吸気を実現する「可変デュアルインテークマニホールド」を採用。
すぐれた充填効率とアクセルレスポンスを全域で両立させる可変吸気システム。低回転域では、共鳴周波数の低い、細く長いプライマリーポートを使用。高回転域では、プライマリーポートに加え、セカンダリーポートが開いて、大量の混合気をシリンダーに送り込みます。これにより全域で吸気慣性効果を利用することができ、最大充填効率100%を超える慣性過給を実現しました。


独創の可変メカニズムを組み合わせて全域性能を引き出す3ステージチューンを採用。
3rd STAGE
自然吸気エンジンの出力特性の鍵となるのが、充填効率。これはバルブタイミングとバルブリフト量、そして吸気ポートのセッティングが重要な要素となります。これらを組み合わせ、切り換える、新プレリュードの3ステージチューン。VTEC+可変吸気システムが可能にした独創のプログラムです。
■1st STAGE
低速バルブタイミング&リフト+
低速インテークポート
■2nd STAGE
低速バルブタイミング&リフト+
高速インテークポート
■3rd STAGE
高速バルブタイミング&リフト+
高速インテークポート

全域ワイドトルクを可能とした高効率テクノロジー、高圧縮比&ハイバルブ・リフト。


量産エンジンとして世界最高水準10.6という高圧縮比を実現。
高トルクを可能にするハイコンプレッション。

燃焼室
φ87mmのビッグボアに、バルブ径φ35mm×2(吸気)と、φ30mm×2(排気)を確保したコンパクトな燃焼室。ペントルーフ形状とセンタープラグ方式の採用により、燃焼効率を徹底追求。すぐれた吸気効率を生かし、全域でのトルクを向上させる、10.6という高圧縮比を実現しました。


バルブリフト量11.5mm。
量産世界最高水準を達成した3つのハイバルブ・リフト・テクノロジー。

比較図
■タイミングベルト・オートテンショナー
バルブタイミングやバルブスプリング荷重によって生じるカムシャフトの回転トルク変動を許容するため、タイミングベルト・テンショナーにオートアジャスト機構を採用。タイミングベルトの耐久性も向上させています。
■異形断面バルブスプリング
スプリングの断面形状を真円ではなく、異形とすることで等応力化を達成。さらに極限域での軽量化を行い、バルブリフト量が大きな場合での高回転追従性を向上させています。
■高特性カムシャフト
高炭素キャストスチールを採用。限界面圧を向上させることで、低速、高速それぞれに理想的なバルブタイミングとリフト量を設定することができました。


高出力化・高効率化を徹底的に追求した吸気・排気チューニング。

吸気・排気チューニング
■ハイレスポンス・ダイナミックインテークポート
大径バルブ、可変デュアルインテークマニホールドとの組み合わせを考え、吸気慣性効果と脈動効果を最大限に発揮できるように、インテークポート形状を最適設計。大幅に吸入効率を向上させています。
■ステンレスパイプ製エキゾーストマニホールド
滑らかな内面と、排気干渉を低減するデュアルポート構造により、高出力化とともに、大幅な軽量化を実現しています。
■高効率エキゾーストパイプ&サイレンサー
高出力化に対応して、エキゾーストパイプ径を拡大。さらにプリチャンバーのタンデム化などにより、排気抵抗を最小限に抑え、心地よいエキゾーストサウンドを実現しました。
■高効率エアクリーナー
ケース形状の最適化を図り、エレメント濾紙材に不織布を採用。通気抵抗の低減を達成しました。
■大流量フューエルインジェクター
2.2L DOHC VTECの高回転・高出力化に対応して、大流量フューエルインジェクター(従来比 80%UP)を新設計。


燃焼状態を監視し、点火時期をフィードバック制御するインテリジェント・ノックコントロールシステム。
プレミアムガソリンの使用を前提としたDOHC VTECエンジンですが、レギュラーガソリンを使用したときも、エンジンの保護と性能維持をするために、ノックコントロール・システムを採用。エンジンの燃焼状態を常に監視しながら、ノッキングの発生を防ぎ、最大の出力が得られる点火時期を瞬時に判断、緻密なフィードバック制御を行います。



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