INSPIRE/VIGOR - 1992.01

INSPIRE/VIGOR
FACTBOOK
INSPIRE VIGOR

ENGINE&TRANSMISSION


新設計・2.5L直列5気筒20バルブエンジンが、
さまざまなシーンでつねに余裕のある走りを実現しました。

単に排気量アップを図るのではなく、最適燃焼と吸・排気特性を徹底して追求した高出力・高トルクの2.5L新エンジン。

5気筒エンジンは、そもそもがなめらかで振動が少なく、静粛性に優れるという基本特性を有しており、同時に高出力化も図りやすいきわめて大きな利点をもっています。
インスパイア&ビガーは、2.0Lから2.5Lの排気量レンジで最もバランスがいい直列5気筒を採用。しかも最適燃焼を得るために、φ85mm×86.4mmのボアストロークとしました。そしてこのビッグボアを有効に活用して優れた吸・排気効率を獲得するため、ボア径に対し最も理想的なバルブ径を確保できる吸気2、排気2の1カム4バルブとしたうえで、燃焼効率のよいセンタープラグのペントルーフ形燃焼室としています。このように高性能エンジンの基本を確立することで、最高出力190PS/6,500rpm(無鉛プレミアム・ガソリン仕様)を達成し、2.5Lのポテンシャルをフルに生かしきることに成功しました。
高出力化とともに高いトルク特性を具体化するために、とくに常用回転域を重視して、吸・排気系の最適チューニングを行ないました。吸気系は2ステージ・インテークマニホールドとし、回転域に応じてポート断面積を変化させることで、低速域から高速域までの幅広い領域で有効な慣性効果を発生させて容積効率を高め、さらに軽量で大径の5-3-1エキゾーストマニホールドを用いることで、全域にわたる高トルクを達成しています。
また同時に、低振動と低騒音化も徹底。細部にわたり解析を行ない、クランクシャフトのねじり振動に対応したトーショナルダンパー付クランクプーリーなど、エンジン及びミッション、パワープラント全体の剛性を向上させることで低振動化を図っています。
2.5Lインスパイア&ビガーはノックコントロールシステムを備えた無鉛プレミアム・ガソリン仕様です。
2.5L直列5気筒20バルブエンジン
総排気量2,451cm3
最高出力190PS/6,500rpm
最大トルク24.2kgm/3,800rpm
10・15モード走行燃費10.2km/L
(運輸省審査値型式E-CC2)
ボア×ストローク85.0mm×86.4mm
圧縮比10.0
※ネット値:「ネット」とはエンジンを車両搭載状態で測定したものです。
■最高出力165ps/6,700rpmの2.0L直列5気筒20バルブエンジンも用意しています。
よりスムーズで高品位な変速フィーリングをもつ
新機構プロスマテック(PROSMATEC)を採用した7ポジション電子制御4速オートマチック。

最適な前後重量配分をもたらすため、オイルクーラー付縦置ディファレンシャルを別体構造とした、FFミッドシップのための縦置オートマチック・トランスミッションです。
このクラスにふさわしくよりスムーズな変速フィーリングを達成するために、フル電子制御システムを採用。加えて、エンジンの点火時期を瞬時に遅角させてショックを低減するリタード制御と、リニア・ソレノイドバルブによる油圧制御でショックの低減を図るスロットル圧コントロールも行なう、きわめて高品位なオートマチックに仕上がっています。
通常走行に対応する[D4][D3]レンジに、2速、1速をホールドし、効果的なエンジンブレーキ性能を引き出せる[2]、[1]レンジなどから成る7ポジションとし、そのうえでいっそうのドライバビリティの向上をめざし、新機構PROSMATECを導入しました。
これは、走行状況を、クルマの加速度によりコンピュータが瞬時に把握し、的確なシフト制御を行なうもの。具体的には、山道などの登坂・降坂を自ら判別することで3速←→4速のひんぱんな自動変速をおさえ、またコーナーなどでの減速や再加速のさいにもきわめてスムーズな走りをもたらしてくれるものです。人間が感じる領域をさまざまに研究しつくすことから生まれた、これからのテクノロジーと言えます。
PROSMATEC: PROGRESSIVE SHIFT SCHEDULE MANAGEMENT TECHNOLOGY
プロスマテック:プログレッシブ・シフト・スケジュール・マネージメント・テクノロジー



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