HYBRID INSIGHT - 2009.02

Fact Book FACT BOOK
HYBRID INSIGHT
HYBRID INSIGHT 2009.2.5
Safety(安全性能)
乗員はもとより、相手車両や歩行者にまで配慮。軽量・コンパクトなボディに追求された高水準の安全性能。
「走る」「曲がる」「止まる」というクルマの基本性能を徹底的に突き詰めるとともに、事故を未然に防ぐための装備を設定。
また、万一に備え、リアルワールドでの安全を追求したGコントロール技術によって、
「自己保護性能の向上」と「相手車両への攻撃性低減」を両立するコンパティビリティ対応ボディを実現。
さらには「歩行者の保護」までを視野に入れた歩行者傷害軽減ボディなど、
アクティブセーフティ、パッシブセーフティとも高水準な安全性能の実現をめざしました。
◎事故を未然に防ぐためのアクティブセーフティ。
運転にゆとりと安心を生む、
VSA(車両挙動安定化制御システム)。(G、Lにメーカーオプション。LSに標準装備)
ABS、TCSに、オーバーステアやアンダーステアなどの横すべり抑制を加えたVSA。ブレーキ制御を4輪制御とし、きめ細かにコントロールすることで、クルマの急激な挙動変化を効果的に抑制。さらに、エンジントルク制御をDBWによるスロットル制御で行うことで、より高精度な制御を可能にしました。

夜間走行時などの安心感を高める、
プロジェクタータイプ ディスチャージヘッドライト<HID>
(ロービーム、オートレベリング/オートライトコントロール機構付)。(Gにメーカーオプション。L、LSに標準装備)
遠くまで明るく照らし、夜間や雨天時のドライブに安心感をもたらすディスチャージヘッドライトをロービームに採用。また、乗車人数や荷物量に応じて、自動的に上下の照射軸を調整するオートレベリング機構を搭載しています。

◎万一の際に、人を守るためのパッシブセーフティ。
リアルワールドを見据えた、
Honda独自の衝突安全技術、Gコントロール。
G-CONGコントロール技術は、衝突時の衝撃(G)をコントロールして人への傷害を軽減する、Honda独自の技術。屋内型全方位衝突実験施設におけるCar to Car(クルマ相互)の衝突実験をはじめとするリアルワールドでの衝突安全研究を推進することで、衝突時に乗員を守る自己保護性能を追求すると同時に、相手車両への攻撃性低減にも取り組んでいます。
乗員の「傷害値の低減」と「生存空間の確保」の両立。
前面フルラップ衝突55km/h、前面オフセット衝突64km/h、側面衝突55km/h、後面衝突50km/hのバリア衝突テストなどを通じ、乗員の「傷害値の低減」と「生存空間の確保」を両立しました。また、Honda独自の目標値を設定したクルマ相互の衝突テスト(相手重量2トンクラスまでの乗用車、双方の衝突速度50km/h、50%前面オフセット衝突)も実施するなど、リアルワールドを見据えた乗員保護性能を追求しています。
■「傷害値の低減」と「生存空間の確保」を両立する衝突安全技術
「傷害値の低減」と「生存空間の確保」を両立する衝突安全技術
■クルマ相互の衝突実験/テストモード
クルマ相互の衝突実験/テストモード

クルマとクルマのより安全な共存をめざす、
革新のコンパティビリティ対応ボディ。

衝突時に乗員を守るための自己保護性能をいっそう進化させ、同時に衝突する相手車両への攻撃性を低減する。この相反する2つの要素を両立させるためには、エンジンルームにおいて衝突エネルギーをいかに分散させ、衝撃を効率よく吸収させるかが重要です。そこで「相手車両の衝撃吸収部材とのすれ違い防止」「衝突時の衝撃分散化」「高効率なエネルギー吸収」の3つをテーマに、衝突安全性能のさらなる高次元化を追求。その結果、エンジンルームでの高効率なエネルギー吸収と荷重の分散により、衝突実験の目標値をクリア。高水準な自己保護性能を確保するとともに、相手車両への攻撃性も低減したコンパティビリティ対応ボディを実現しています。
 
テスト車両によるクルマ相互の衝突実験(左インサイト)
■テスト車両によるクルマ相互の衝突実験(左インサイト)
「自己保護性能のさらなる進化」両立「相手車両への攻撃性低減」
軽量安全ボディを追求。
低燃費達成という要件を満たすために、軽量化を徹底したインサイトでは、クルマの全長寸法を4,390mmに設定。軽量化と衝突安全性能とのバランスを追求しました。その結果、社内測定値において、日本の衝突安全性能総合評価(J-NCAP)最高ランクの6スターレベル(サイドカーテンエアバッグシステム付は、6スター+レベル)、および欧米の評価方法での最高評価レベルを達成しています。

コンパティビリティ対応ボディによる、
高効率エネルギー吸収構造。
エンジンルーム、フロントフロア廻りには、荷重分散骨格を採用しました。前からの衝撃に対し、ロアメンバーが相手車両の衝撃吸収部材とのすれ違いを防止すると同時に、衝撃をより広い面で受けとめることで、極めて高効率な衝突エネルギー吸収を実現し、キャビンへの負荷を大幅に低減。自己保護性能を向上するとともに相手車両への攻撃性も低減するコンパティビリティ対応ボディをつくり上げました。さらに、メインフレームをテーラードブランク溶接で結合した厚さの異なる2種類の鋼板で構成したうえで、断面形状を多角形とし、適所に前後方向のビードを入れることで衝撃荷重をコントロール。エンジンルームでの効率のよい衝撃吸収を実現しています。  
■コンパティビリティ対応ボディ
コンパティビリティ対応ボディ

側面衝突に対応する、
先進のエアバッグシステムを設定。
前席用i-サイドエアバッグシステム(助手席乗員姿勢検知機能付)
+サイドカーテンエアバッグシステム(前席/後席対応)
(メーカーオプション)

車両の左右と中央部で側面衝突を検知し、的確なタイミングで作動する前席用i-サイドエアバッグシステムと、サイドカーテンエアバッグシステムを設定。i-サイドエアバッグシステムは乗員姿勢検知センサーを助手席に内蔵し、乗員の体格や姿勢を検知してエアバッグの展開を制御する画期的な機能を備えています。
 
エアバッグシステム作動イメージ
■エアバッグシステム作動イメージ
写真は機能説明のため、運転席用&助手席用SRSエアバッグシステム、前席用i-サイドエアバッグシステム、サイドカーテンエアバッグシステムともに展開した状態を合成したものです。

車体の軽量化と後面衝突時の
高い安全性の両立を追求。

高圧電装部品をコンパクトに統合したIPU(インテリジェントパワーユニット)の荷室下配置、および燃料タンクのリアレイアウトなどから、とくに、後面衝突への安全性確保に配慮。ボディの軽量化をはかりながらも、世界でも最も厳しい後突の要件に合わせて衝突時のストロークを確保しました。また、タンクを保護するためのタンクプロテクターも設定しています。

後面衝突時に頚部への負担を軽減する、
フロントアクティブヘッドレスト。

フロントシートは、後方からの衝突時に乗員によってシートバックが強く押されると、シートバック内部のリンク機構が作動し、ヘッドレストを前方に移動させることで頭部を支持。ヘッドレストを前傾させながら、適切な位置へ移動させるリンク構造によって、頚部にかかる負担を大幅に軽減します。

 
アクティブヘッドレスト
■アクティブヘッドレスト

衝撃吸収構造を採用した歩行者傷害軽減ボディ。
万一の際、歩行者にダメージを与えやすいボディ前部に衝撃をやわらげる、衝撃吸収構造を採用。Hondaは国内法規にとどまらず、脚部などの傷害軽減にも独自の基準を設けて取り組んでいます。
1 衝撃吸収ボンネット
  エンジンなどとボンネットとの間に空間を確保し、衝突時の衝撃を吸収。
2 ボンネットヒンジ部衝撃吸収構造
  ボンネットの取り付けヒンジ部を変形しやすい構造とし、衝突時の衝撃を吸収。
3 衝撃吸収フェンダー
  フェンダー取り付け部を変形しやすい構造とし、衝突時の衝撃を吸収。
4 衝撃吸収ワイパー
  ワイパー取り付け部を脱落する構造とし、衝突時の衝撃を吸収。
5 衝撃吸収バンパー
  バンパービーム形状を最適化することで空間を確保し、衝突時の衝撃を吸収。
  衝撃吸収構造を採用した歩行者傷害軽減ボディ。


前のページへ 目次へ 次のページへ