CIVIC - 1991.9


CIVIC

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指標(4)

ハンドリングの気持よさと乗り心地の両立を図り、
徹底して磨きあげた「新サスペンション」。


シビックSiR・II
シビックSiR・II


いかにハイパワーであっても、そのパワーに圧倒されることなく自在にコントロールでき、しかも乗り心地に優れたものでなければ、高性能車とは言えません。
シビックの足まわりに課せられたテーマは、つねにしなやかで、しっかりとした乗り味があり、また限界までの幅があり、挙動がゆるやかで安定しているサスペンションの具体化にありました。
これを実現するためにホンダは、自ら熟成をつづけてきた4輪ダブルウイッシュボーン・サスペンションの基本のよさに立ち返り、“乗り心地と走り”の両立をテーマにさらなる進化をめざしました。
具体的には、サスペンションの低バネレート化とロングストローク化に加え、ダンパーのシリンダーサイズを大きくし、HPV(ホンダ・プログレッシブ・バルブ)も採用してクッションユニットを強化し、充分な減衰性能を確保。またロールセンター軸の適正化を目的として、フロントのロールセンター高を下げ、トー変化の極小化などサスペンション・ジオメトリーのチューニングを図り、走りの性能を大幅に向上しました。
これと同時に、フロントをL字型ロアアーム化することにより、素直でスムーズなコンプライアンスの動きをもたせ、乗り心地との両立を高次元で果たしています。
これらのテクノロジーをベースに、ラリードライバーたちによる冬のフィンランドの荒れた山や谷、フランスの悪路、さらに、西独・ニュルブルクリンクの高速サーキットなどを舞台として、世界各地のテスト走行も実施しています。気持のよいハンドリングと、ひとクラス上の乗り心地と安定性は、こうして実現されていったのです。





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