CITY - 1982.09

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シティは、ニュースにあふれてる。

●エンジン(10)

四気筒エンジンで日本初の採用
マグネシウムヘッドカバー

ハイパーターボは、軽量化のために、高性能を競うレーシングマシンなどで使われているダイキャスト製のマグネシウムヘッドカバーを採用。従来のスチール製ヘッドカバーに比べて約3分の1、アルミニウムの場合と比べても約2分の1ときわめて軽量です。マグネシウムゆえの鋳造や防錆上などの多くの問題を解決して、量産化に成功しました。

樹脂製エアクリーナー
樹脂製エアクリーナー

エンジンに直接マウントする方式としては、日本で初めてオール樹脂製のエアクリーナーを採用しました。
エンジンにマウントすることは、吸気系のスペース効率を上げることが出来るメリットがある反面、エンジンの振動を直接受けるため、これまで樹脂製では困難とされてきました。
ハイパーターボでは、まず、エアクリーナーの耐震性を高めるための最適構造を見い出し、あわせてポリプロピレンにガラス繊維を混合して材料としての強度も高め、フィルターをのぞいたすべてが樹脂という、きわめて軽量で小型のエアクリーナーを実現しています。

高性能新型ラジエター

出力アップにともない、エンジンの発熱量は、無過給のエンジンに比べて大幅に増加します。そこで、これを冷却するために、新たに冷却効果の高いラジエターを採用しました。
従来のものに比較して、冷却水の流れるチューブの同一面積あたりの本数を増やし、フィンのピッチも狭くし、数を増したものです。
この新型ラジエターの採用に加え、大型フロントスカートなどにより冷却風の導入効率を高め、本来のスペース効率の良さを維持しながら高出力化を支える、すぐれた冷却性能を実現しました。

高回転型・新ACジェネレーター

重量やスペース効率を徹底して追求したハイパーターボは、小型の新ACジェネレーターを採用しています。
これは、冷却ファンを内蔵し、限界回転数を高めたものであり、従来より約30%も高い充電能力を発揮。PGM-FIなどへの電力供給にも余裕をもって応えます。

直下型キャタライザー/フレキシブルパイプ
フレキシブルパイプ付
過給下の燃焼と出力について

ハイパーターボは、そのコンパクトなエンジンルーム内に、ターボチャージャーを装着するため、まず排気マニホールドとキャタライザーを徹底して小型化しました。
直下型キャタライザーは、コンパクトで、排気ガスの浄化性能にすぐれた特性をもっていますが、ハイパーターボでは、この特性を一段と高めてさらに小型化をしています。また、排気マニホールドの直後にターボチャージャーを装着する一方、直下型キャタライザーをシリンダーブロックに直接取り付け、ターボチャージャーとの間をステンレス製のフレキシブルパイプで結合するという、全く新しい構造を開発しました。
きわめてコンパクトな排気系レイアウトを可能にすると同時に、高回転域でのエンジン振動の軽減と、加速時の静粛性の向上に寄与しています。

小型シンプルサイレンサー

直下型キャタライザーにつづく排気管にも、部分的にフレキシブルパイプを用いています。これにより、高回転域での振動を軽減するとともに、排気抵抗を下げることの出来る太径排気管の採用が可能となりました。
サイレンサーは、2本の太径パイプから構成されるシンプルな構造で、排気抵抗を低下させるとともに、ハイパーターボ独特の低周波サウンドに整えています。



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