ACCORD/VIGOR(MECHANISM) - 1985.06

ACCORD/VIGOR
FACT BOOK
ACCORD/VIGOR
ボディ3 静粛性・信頼性

高質な走りと、高い信頼性をめざした
ハイクォリティ・ボディ。

複合エンジンマウント断面図
複合エンジンマウント断面図

爽快な低ノイズ・低バイブレーション設計
新型アコード/ビガーは定評の静粛性にさらに磨きをかけました。高速走行におけるノイズの大半を占める風切音を、ボディのフラッシュサーフェス化、ミラー形状の改良、ベンチレーションの吸排気口の流速を押える位置構造の工夫などで低減をはかりました。またエンジンルーム内には吸音材を、そして室内にも充分なインシュレーターを、また、ドアシールも3重構造として高速時の遮音を達成しています。バイブレーションについてもサブフレームのラバーフローティングや、ダイナミックダンパーの採用などにより、振動遮断をより確実にしました。これらの低ノイズ・低バイブレーション設計と高剛性ボディとがあいまって、新型アコード/ビガーはクォリティ感覚にみちたクルマとなりました。
※アコード2.0Si、EXL-S、EX-S、EXL/アコード・エアロデッキ2.0Si、LXR-S、LX-S/ビガー2.0Si、MXL-S、MXL

新開発、複合エンジンマウント(DOHC車)
快適なクルージングを約束するためには、騒音や振動といった眼に見えない要素までも克服しなければなりません。新型アコード/ビガーでは、従来から静粛性で好評を得ているエンジンマウント系をより優れたものとするために、新しい技術やマテリアルを投入。サブフレームはボディにラバーでフローティングし、さらにフレームの振動を抑制するためにダイナミックダンパーを設けました。これにより静粛性に影響を与えるさまざまな共振現象を抑え込むことに成功。またサスペンションから伝わる力によって引き起こされるパワープラントの共振は、乗り心地を阻害する大きな要因となるため特に改善をはかりました。ホンダでは、この共振現象を抑制し、かつ優れた振動遮断特性を得るために複合エンジンマウントを新開発。液体封入式の2層構造とし、適切な壁剛性とポンプ効率、オリフィス形状を持った、ダンパー機構を内蔵したものとしています。この結果、パワープラント共振の抑制に必要な低周波領域の減衰力を高め、高周波領域(エンジン2次振動領域)での動的バネレートを充分に低くできました。これにより、いかなる速度域においてもフラットで快適な乗り心地を生み出しています。

複合エンジンマウント作動原理
低周波大振幅の振動(エンジン共振及び凸凹路面走行時)に対しては、エンジン・マウント自体のポンプ作用によって、液体が上下の部屋に移動する際、中間にあるオリフィスを通過して、減衰力を発生し、振動を抑制します。高周波微振幅領域はマウントラバーの壁がその変化を吸収し、高い振動遮断性を確保しています。




← 前のページへ --- 目次へ --- 次のページへ →