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環境TOPICS

公開:2016年2月12日

取材:2015年12月21日

沖縄の離島で災害時のEV給電実験を実施。台風で停電した避難所を想定し、MC-βが電気を供給。

沖縄の離島で災害時のEV給電実験を実施。

 2015年12月21日、沖縄県宮古島市で台風による停電を想定した超小型EV「MC-β」の給電実験が行われました。災害時の避難所に指定された建物へMC-βを持ちこみ、非常用に設置された照明や空調、テレビやラジオ、電気ポットなどに電力を供給。 CO2排出が少ない環境負荷の低いモビリティであるだけでなく、非常時の電気エネルギー供給源としても大いに価値があることが確認されました。

 台風が強い勢力を維持して襲来することの多い宮古島では、しばしば停電が起こり、それが数日に及ぶこともあります。現代において電力の欠乏は命の危険につながる場合もあるので、停電の間、いかに代わりの電源を確保するかは、宮古島の人々にとって切実な問題です。こうした背景から、今回のMC-βによる給電実験が実施されました。

  フル充電のMC-βは、一般家庭における平均的な使い方で、冷蔵庫、洗濯機、扇風機、テレビを約2.5日間稼動させることが可能です(Honda調べ)。大型台風の接近で近隣住民が避難所に集まったという想定で、このMC-βが島南西部の避難所、下地公民館へと向かいました。
 車幅1,280mmのMC-βは人用の出入り口から難なく建物内へと入り、避難部屋横の廊下に駐車。後部座席の外部給電用コンセントに電源ケーブルを繋いで、照明や扇風機、TV、電気ポット、さらに冷蔵庫や洗濯機も接続してテストを行い、問題なく稼動することを確認しました。
「台風停電のために定置型蓄電池を導入するのは費用対効果として見合いません。しかしMC-βなら平常時はクルマとして使用し、非常時には移動式電源として利用できる。さらに今回の実験では、コンパクトな車体を活かして室内に入れることが大きな利点を生むことも分かりました。外が台風でも室内で安全に作業を行えるし、音も排気ガスも出さないから人のすぐ近くに置ける。これは大きなメリットです」(宮古島市役所 企画政策部 エコアイランド推進課  洲﨑憲昭 主事)

 次にMC-βが向かったのは、宮古島の北西に浮かぶ人口約30人の離島、大神島です。交通手段は小さな定期船のみですが、MC-βなら甲板に収納することができるので、台風接近時にはこの船でMC-βを島へ送ることを想定しています。さらに船を降りた後も、大きなクルマが通れないような狭い道を楽に自走して避難所に到達できます。
「この島で一番怖いのは台風停電なんです。停電するとテレビやラジオから情報をとれない。携帯も使えない。島全体が真っ暗になる。そのうえ船も欠航すると島が完全に孤立してしまいます。 MC-βの電力でテレビや照明、扇風機、湯沸かし器が同時に使えたときには、まさに『心に灯がともった』気がしましたよ。この不安が無くなるのであれば、ぜひ島に1台ほしいですね(笑)」(大神島 久貝愛子自治会長 )

 本田技研工業(株) スマートコミュニティ企画室の茨木茂技師は、今回の実験の意義を次のように語ります。
「MC-βは、普段生活の足として使用しながら、非常時にはクルマが入れない建物の中まで入って非常用電源の役割を果たします。これまで宮古島では再生可能エネルギーだけで走るモビリティとしての実証実験を行ってきましたが、今回、離島の暮らしに安心を生むもう一つの付加価値が確認できたと思います」

下地公民館での給電実験
下地公民館での給電実験
下地公民館での給電実験
宮古島市役所の洲﨑憲昭主事

下地公民館での給電実験。右下は宮古島市役所の洲﨑憲昭主事

大神島離島振興コミュニティーセンターでの給電実験
大神島離島振興コミュニティーセンターでの給電実験
大神島離島振興コミュニティーセンターでの給電実験
大神島の久貝愛子自治会長

大神島離島振興コミュニティーセンターでの給電実験。右下は大神島の久貝愛子自治会長

本田技研工業(株) 四輪事業本部 事業企画統括部 スマートコミュニティ企画室 茨木茂技師

本田技研工業(株) 
四輪事業本部 事業企画統括部
スマートコミュニティ企画室
茨木茂技師

 電気の「つくる・つかう・つながる」を目指しているHondaは、EVによる非常時の外部給電を「つながる」の重要な一要素と考え、今後も開発、実験を続けていきます。

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