MENU

HONDA

検索

環境TOPICS

公開:2015年11月18日

取材:2015年11月11日

平常時も災害時も快適な、家庭でエネルギーを創る住宅。LIXIL住宅研究所と合同で次世代レジリエンスホームを発表。

次世代レジリエンスホーム「家+X(いえプラスエックス)」Powered by Honda 次世代レジリエンスホーム「家+X(いえプラスエックス)」Powered by Honda

 2015年11月11日、 Hondaは株式会社LIXIL住宅研究所と合同で、東京都千代田区の複合型オフィス「秋葉原UDX」にてコンセプトホーム〈次世代レジリエンスホーム「家+X(いえプラスエックス)」Powered by Honda〉の記者発表会を開催しました。Hondaの家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニット「エコウィルプラス」※1やV2H※2対応DC普通充放電器「Honda Power Manager」を導入し、電気自動車(EV)「FIT EV」にも対応した、このコンセプトホームを報道関係者に発表。その後、葛飾区に位置するコンセプトホームの見学会を実施しました。

  • ※1
    大阪ガス株式会社の登録商標
  • ※2
    V2H:Vehicle to Home。EVなどによる家庭への電源供給のこと

家と自動車とエネルギーの新たな融合による次世代レジリエンスホーム。

〈次世代レジリエンスホーム「家+X」Powered by Honda〉の全景

〈次世代レジリエンスホーム「家+X」Powered by Honda〉の全景

レジリエンス:強靭化を意味する言葉。防災とは異なり、平常時から強靭な仕組みをつくっておくことで災害時の被害を最少化するという、平常時を優先にした考え方。政府では2011年の東日本大震災をきっかけに、国土強靭化政策を推進している。

(株)LIXIL住宅研究所 今城幸代表取締役社長

(株)LIXIL住宅研究所
今城幸代表取締役社長

本田技研工業(株) 五十嵐雅行取締役執行役員

本田技研工業(株)
五十嵐雅行取締役執行役員

コンセプトホームのエネルギーシステム

 Hondaがなぜ住宅の記者発表会を行うのか。その答えは共同で発表を行った(株)LIXIL住宅研究所のコンセプトホームの考え方を紐解くことで見えてきます。
 住宅会社である(株)LIXIL住宅研究所では、2年に一度、「近い将来のあるべき住まい」をコンセプトホームとして形にし、実証実験を行うという取り組みを実施。今回発表されたコンセプトホームでは、超省エネルギー住宅にして、平常時にもっと快適、災害時にもっと安心できる新しい暮らしを実現する次世代レジリエンスホームを目指しています。
 そこにHondaは、家とつながり「動く電源」としてエネルギーを運べるEVやエネルギーを効率的に創り運用するエネルギーマネジメントシステムなどの技術を投入。こうして家と自動車とエネルギーの新たな融合による〈次世代レジリエンスホーム「家+X」Powered by Honda〉が誕生したのです。

 記者発表会で冒頭の挨拶を務めた(株)LIXIL住宅研究所の今城幸代表取締役社長は、今回のコンセプトホームの方向性をこう語ります。
「住宅会社が家だけを売る時代は終わりだと考えております。家と自動車、家とエネルギー、これまで別々に購入していたものが有機的に結びつくことで『1+1=2』ではなく3にも4にもなる。 『家+X』は、これまでにない新しい価値を生み出すご提案です」

 続いて登壇したHondaの汎用パワープロダクツ事業本部長を務める五十嵐雅行取締役執行役員は、「Hondaは2つの提案を行っています」と話します。
 その2つの提案とは、家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニット「エコウィルプラス」とV2H対応DC普通充放電器「Honda Power Manager」のこと。「エコウィルプラス」はガスを燃料に発電し、その際に出る排熱でお湯や暖房ができる効率の良い発電・給湯システムです。また、リコイルスターターを採用しているため、停電時にも手動で簡単にエンジンを再始動できます。そして「Honda Power Manager」は、EVと家庭をつなぐ充放電器の役割だけでなく、エネルギーの効率的な運用を行うHEMS※3も兼ねています。

 さらに今回のコンセプトホームでは、「エコウィルプラス」の燃料となるガスにLPガスを採用。ボンベに充填されたガスが家庭に常備される形式をとることで、万が一エネルギーの供給が止まった時にも約1カ月間ガスと電気のある自立した生活を送れるよう考慮しています。

  • ※3
    HEMS:Home Energy Management System

 こうした一連の提案は地球温暖化、自然災害、電力やガスといったエネルギー自由化など住まいにおける、さまざまな社会的課題や潮流に応えていくためのもの。コンセプトホームでは実証を重ねるだけでなく、Hondaの家庭用ガスエンジンコージェネレーションユニットを標準装備した初めての住宅が、(株) LIXIL住宅研究所によって来春以降の商品化を目指して進められています。

 記者発表会の締めくくりには、災害に強い日本をつくる「レジリエンスジャパン推進協議会」事務局長である東京工業大学の金谷年展特任教授が登壇し、政府の国土強靭化政策を紹介。このコンセプトホームがそれに合致した提案であると述べました。さらにエネルギー自由化を前に、「家+電気」という単純な組み合わせではなく、「住宅+コージェネレーションユニット+LPガス」のパッケージでエネルギーコストを低減するという考えは「目からウロコのビジネスモデル」だと語り、大きな期待を表しました。

東京工業大学 金谷年展特任教授

東京工業大学
金谷年展特任教授

発表会場は約150名の報道陣が詰めかけ満席に

発表会場は約150名の報道陣が詰めかけ満席に

コンセプトホームツアーで、Hondaのエネルギーマネジメント技術やV2Hを紹介。

報道関係者にHondaのエネルギーマネジメント技術を解説する、瀧澤主任研究員

報道関係者にHondaのエネルギーマネジメント技術を解説する、瀧澤主任研究員

停電時にも再始動可能なコージェネレーションユニット「エコウィルプラス」

停電時にも再始動可能なコージェネレーションユニット「エコウィルプラス」

LPガスは(株)レモンガスと提携。非常時を見据えて4本のガスボンベのうち、2本分が残るようガスを配送

LPガスは(株)レモンガスと提携。非常時を見据えて4本のガスボンベのうち、2本分が残るようガスを配送

「Honda Power Manager」の心臓部。インテリアに合わせたカラーリングを施した特別仕様

「Honda Power Manager」の心臓部。インテリアに合わせたカラーリングを施した特別仕様

充放電器の上には、見学会用にタブレット端末を配置し、電力の使用状況を見える化

充放電器の上には、見学会用にタブレット端末を配置し、電力の使用状況を見える化

「FIT EV」に充放電ノズルを差し込み、V2Hをスタート

「FIT EV」に充放電ノズルを差し込み、V2Hをスタート

「CLARITY FUEL CELL」からのV2Hを世界初披露

「CLARITY FUEL CELL」からのV2Hを世界初披露

 記者発表会の後には実際のコンセプトホームを見学してもらうバスツアーを開催。約1時間の移動を必要とするツアーにも関わらず、大勢の見学希望者がコンセプトホームへ。観光バス2台がいっぱいになる様子からは、自動車やエネルギーなどとの組み合わせで価値を生むという新たな住宅への関心の高さがうかがえました。

 近い将来のあるべき姿を提案するコンセプトホームには、実証段階の技術も多く含まれます。太陽光、コージェネレーションユニット、EVから得られる電力、そして電力会社から購入する電力を一手に引き受け、効率的に運用できる「Honda Power Manager」もそのひとつ。こうした多彩な電力を扱うHEMSはHondaならではの技術であり、現在実用化を目指しています。

 これらのHondaのエネルギーマネジメント技術について、汎用R&Dセンターの瀧澤敏明主任研究員が次のように解説しました。
「家電の制御ではなく、太陽光やEVも含めたエネルギー制御に特化して、より効率的なマネジメントを行おうというのが『Honda Power Manager』なのです」
 こうした説明の後、電力の自動制御の実演が始まりました。実演時はすっかり日が暮れ太陽光による発電量はゼロ。「エコウィルプラス」の発電量では足らず電力会社から電気を購入している状態でした。そこで「Honda Power Manager」の充放電ノズルで「FIT EV」をつなぐとクルマから家への給電(V2H)が自動でスタート。電力の使用量や発電量を示すタブレットを食い入るように見つめていた報道陣からも思わず感嘆の声が上がります。

 さらについ3日前まで行われていた東京モーターショーで世界初披露されたばかりの燃料電池自動車(FCV)「CLARITY FUEL CELL」によるV2Hも実演。これは災害時に区役所などが所有する公用車が駆け付け、住宅に電気を供給するという使用シーンを想定したものです。
 また、模擬的に停電させ、「エコウィルプラス」の自立運転機能を紹介するなど、エネルギーに関するさまざまなデモンストレーションを行い、家と自動車とエネルギーが融合した新しい暮らしをPRしました。

 Hondaでは「エコウィルプラス」や「Honda Power Manager」、EVやFCVといった環境への負荷が小さく、快適で安心な暮らしにも役立つ製品を開発するだけでなく、業種の垣根を超えて協力し合うことで、さらなる価値をご提案していきます。そして、こうした取り組みを通して、これからも豊かで持続可能な社会の実現を目指してまいります。

■〈次世代レジリエンスホーム「家+X」Powered by Honda〉に設けられたその他の工夫

「家+テレビ」。災害情報や避難勧告だけでなく家族の避難状況もテレビで確認可能

「家+テレビ」。災害情報や避難勧告だけでなく家族の避難状況もテレビで確認可能

「家+絆BOCCO」。ロボットの「BOCCO」を介して家族間のメッセージをやりとり

「家+絆BOCCO」。ロボットの「BOCCO」を介して家族間のメッセージをやりとり

「家+キッズデザイン」。玄関に大きな黒板を設置し、伝言板にしたり落書きをしたり家族の夢が広がる

「家+キッズデザイン」。玄関に大きな黒板を設置し、伝言板にしたり落書きをしたり家族の夢が広がる

竜巻などの災害も想定し、高い強度の壁材を採用した避難部屋をリビングのそばに用意

竜巻などの災害も想定し、高い強度の壁材を採用した避難部屋をリビングのそばに用意

万が一の場合を想定して、日頃から雨水を貯めておく非常用タンク。200Lを貯水可能

万が一の場合を想定して、日頃から雨水を貯めておく非常用タンク。200Lを貯水可能

地中熱利用と空気熱利用のヒートポンプを併用することで、空調の省エネ効果と導入コスト低減の両立を提案

地中熱利用と空気熱利用のヒートポンプを併用することで、空調の省エネ効果と導入コスト低減の両立を提案

白い柵に見えるものが輻射熱を利用した空調。細長い板状のパネルに夏は冷水が、冬は温水が流れる

白い柵に見えるものが輻射熱を利用した空調。細長い板状のパネルに夏は冷水が、冬は温水が流れる

屋内に設けられたガレージで、部屋から直接車いす使用者を「N-BOX+」の車内へ

屋内に設けられたガレージで、部屋から直接車いす使用者を「N-BOX+」の車内へ

Facebookで、Hondaの環境取り組みや環境技術、エコな製品などの情報を発信しています!