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2016.11.4 update

世界初、充填圧力70MPaの新型スマート水素ステーション完成。
実用化に向けた実証実験をスタート。

10月24日、Hondaは高圧水電解型水素製造ステーションとしては世界初となる充填圧力70MPa(メガパスカル)の新型「70MPa スマート水素ステーション」を東京都江東区青海に設置。オープニングセレモニーを開催するとともに、20kWのソーラーパネルの電力で製造した水素で燃料電池自動車(FCV)を運用する実証実験を開始しました。

Honda調べ(2016年10月時点)

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世界初、充填圧力70MPaの新型スマート水素ステーション完成。実用化に向けた実証実験をスタート。

10月24日、Hondaは高圧水電解型水素製造ステーションとしては世界初となる充填圧力70MPa(メガパスカル)の新型「70MPa スマート水素ステーション」を東京都江東区青海に設置。オープニングセレモニーを開催するとともに、20kWのソーラーパネルの電力で製造した水素で燃料電池自動車(FCV)を運用する実証実験を開始しました。

Honda調べ(2016年10月時点)

「高圧水電解システム」を使ったスマート水素ステーションの特徴と、これまでの経緯。

2010年、高圧水電解システムの実証実験用ソーラー水素ステーションを米国に建設
2010年、高圧水電解システムの実証実験用ソーラー水素ステーションを米国に建設
2014年、初のパッケージ型スマート水素ステーションをさいたま市に設置して実証実験を開始
2014年、初のパッケージ型スマート水素ステーションをさいたま市に設置して実証実験を開始
地方自治体に導入されたスマート水素ステーションの例(徳島県)
地方自治体に導入されたスマート水素ステーションの例(徳島県)
地方自治体に導入されたスマート水素ステーションの例(熊本県)
地方自治体に導入されたスマート水素ステーションの例(熊本県)

 スマート水素ステーション(SHS)とは、Hondaが開発した水素製造、貯蔵、供給を行うパッケージ型水素ステーションです。予め工場で組み立てたコンテナ大のステーションをトラックなどで設置場所へ運び、電気と水道を接続すればすぐに水素を製造することができます。また風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーと組み合わせれば、水素製造から供給段階におけるCO2排出の大幅低減が可能です。
 大規模な用地や設備を必要とせず環境負荷低減にも寄与するSHSは、大型水素ステーションの建設が困難な地方都市の自治体などに支持され、これまでに全国各地で導入が進んでいます。

 このSHSの核となっている技術は、コンプレッサーを使わずに高圧水素を製造できるHonda独自の「高圧水電解システム」です。Hondaは2010年にこの技術を使った実証実験用水素ステーションを建設する際、製造する水素の圧力を35MPa(35メガパスカル=350気圧)に定めて建設。その後、実験と開発を重ねた後、2015年にこの仕様に基づいた35MPaのSHSを実用化し市場導入してきました。

70MPaの水素充填圧力を持つスマート水素ステーションを開発し、お台場に設置。

東京都江東区青海に設置された「70MPaスマート水素ステーション」
東京都江東区青海に設置された「70MPaスマート水素ステーション」

 一方、水素エネルギーの利活用による低炭素社会構築の取り組みは近年の世界的な潮流となり、水素エネルギーに関する技術革新や仕様の標準化が進みました。その中で、今後、燃料電池自動車(FCV)の水素充填圧力を70MPaとすることがほぼ世界標準となり、2016年に発表したHondaの新型FCV「クラリティ FUEL CELL」も、これに準じて70MPa仕様で登場しました。

 この流れを受けて、Hondaは35MPa仕様に続く70MPa仕様のSHS開発を進めてきました。高圧水電解システムを進化させて70MPaの高圧水素製造技術を開発するとともに、コンパクトなパッケージ型というSHS最大の特徴を活かすべく、従来の2倍の圧力の水素を貯蔵、充填する設備機器を従来と変わらない大きさに収めることを目指してきましたが、この度それが完成し、晴れてお披露目の時を迎えたのです。

製造圧力77MPaの水素を24時間で最大2.5kg製造する
製造圧力77MPaの水素を24時間で最大2.5kg製造する
雨天や夜間を除き、基本的に20kWのソーラーパネルの電力を使用
雨天や夜間を除き、基本的に20kWのソーラーパネルの電力を使用
Honda 三部敏宏 執行役員
Honda 三部敏宏 執行役員
環境省 水・大気環境局 瀧口博明課長
環境省 水・大気環境局 瀧口博明課長
東京都港湾局 塩田孝一 営業担当部長
東京都港湾局 塩田孝一 営業担当部長
SHSから「クラリティ FUEL CELL」への水素充填デモを行う三部
SHSから「クラリティ FUEL CELL」への水素充填デモを行う三部
Hondaの環境キャラクター「リーフェル」(左)と、東京水素ミルのキャラクター「スイソン」(右)も登場
Hondaの環境キャラクター「リーフェル」(左)と、東京水素ミルのキャラクター「スイソン」(右)も登場
FCVの外部給電デモとして「クラリティ FUEL CELL」からの電気でコーヒーを提供するサービスも
FCVの外部給電デモとして「クラリティ FUEL CELL」からの電気でコーヒーを提供するサービスも
災害時の避難所で、FCVの外部給電によって医療機器を動かすケースを再現
災害時の避難所で、FCVの外部給電によって医療機器を動かすケースを再現
お台場に設置された70MPaSHSは、新交通ゆりかもめの車内から全景を見渡すことができる
お台場に設置された70MPaSHSは、新交通ゆりかもめの車内から全景を見渡すことができる

 10月24日、東京都江東区青海、「お台場」と呼ばれる臨海副都心エリアに設置された「70MPaスマート水素ステーション」のオープニングセレモニーが行われました。
 集まった多くの関係者を前に、Hondaの三部敏宏執行役員は「この世界初の70MPaスマート水素ステーションは、環境省の『CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業』に採択され、本日、実用化に向けた実証実験を開始します。Hondaは、2020年までに全世界で販売する製品のCO2排出を2000年比で30%低減する目標を掲げていますが、この目標を達成して低炭素社会を実現するために、今回の実証実験は非常に重要な取り組みです。精一杯取り組んで良い成果につなげたい」と挨拶して決意を表明。続く環境省 水・大気環境局の瀧口博明課長は「政府は再生可能エネルギー由来の小型水素ステーションを2020年までに100カ所程度設置したいと考えています。今回の70MPaSHS実証実験は、この取り組みを強く後押しするものとして期待しています」とHondaへの期待を述べました。

 東京都港湾局の塩田孝一営業担当部長は「東京都もスマートエネルギー都市実現に向けて水素エネルギー利用拡大に取り組んでいます。2020年の東京オリンピック開催で国内外の注目が集まるここ臨海副都心エリアで、CO2をまったく排出しない70MPaSHSの実証実験を行うことは大変意義あること。臨海副都心を訪れる多くの方がこの水素ステーションを目にして最先端の技術を知ることを期待したい」と述べ、東京都の取り組みにおけるSHSへの期待を表しました。

 その後は関係者によるテープカット、水素充填デモが行われて式典は無事終了。最後に報道陣からの質問を受けた三部は、70MPaSHSの意義と展望についてこう語りました。
「先に発表した『クラリティ FUEL CELL』は、ガソリン車に対抗しうる走行性能、使い勝手を目指してHondaが開発したFCVです。これをフル充填できる70MPaSHSの登場は、『クラリティ FUEL CELL』を足がかりにFCV本格普及を目指すHondaにとって、重要な意味を持っています。当面ここで実証実験を重ねて技術を熟成させ、数年後をめどに普及型の70MPaSHSを完成させて広く提供していきたいと考えています」

 ゼロエミッションのモビリティFCV、その燃料である水素の製造においてゼロエミッションを達成するSHS。この両方を普及させるとともに、FCVで発電した水素由来の電気を外部給電器などを介して暮らしにも活用する。Hondaはこの水素の「つくる・つかう・つながる」で、低炭素社会の実現を目指しています。今回の70MPaSHSの登場は、これを大きく推進する力として期待されています。

関連リンク

70MPaスマート水素ステーションの建設に携わった協力企業とスタッフ

株式会社安藤・間 首都圏建築支店 大橋則由 城南変電所作業所長
「台風による工事中断もあり最後まで心配しましたが、納期通りに完成してほっとしています」 株式会社安藤・間 首都圏建築支店 大橋則由 城南変電所作業所長
本田技研工業(株)環境安全企画室 笹木英二 主任
「これから1年あまり続く実証実験で良い成果を出し、これを全国へ、世界へ広げていきたいと思います」 本田技研工業(株)環境安全企画室 笹木英二 主任
(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 矢次拓 研究員
「短い期間でステーションを立ち上げるため、協力企業各社に多大なご協力をいただき、感謝の念でいっぱいです」 (株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 矢次拓 研究員
(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 長岡久史 主任研究員
「最初何も無い更地に電気と水道を引くところから始めました。こうして完成したステーションを見ると、感無量です」 (株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 長岡久史 主任研究員
株式会社安藤・間 首都圏建築支店 大橋則由 城南変電所作業所長
「台風による工事中断もあり最後まで心配しましたが、納期通りに完成してほっとしています」 株式会社安藤・間 首都圏建築支店 大橋則由 城南変電所作業所長
本田技研工業(株)環境安全企画室 笹木英二 主任
「これから1年あまり続く実証実験で良い成果を出し、これを全国へ、世界へ広げていきたいと思います」 本田技研工業(株)環境安全企画室 笹木英二 主任
(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 矢次拓 研究員
「短い期間でステーションを立ち上げるため、協力企業各社に多大なご協力をいただき、感謝の念でいっぱいです」 (株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 矢次拓 研究員
(株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 長岡久史 主任研究員
「最初何も無い更地に電気と水道を引くところから始めました。こうして完成したステーションを見ると、感無量です」 (株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター 長岡久史 主任研究員

(取材日 2016年10月24日)

環境TOPICSは、環境ニュースHot! Eyesとして生まれ変わりました。