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2018.01.29 update

愛知県主催の災害時医療活動訓練にHondaが参加。FCVと外部給電器がICT機器などの精密機器に給電し、災害時の電源確保で活躍。

2018年1月21日、愛知県が半田市で実施した「南海トラフ地震時医療活動訓練」にHondaが参加。燃料電池自動車(FCV)「クラリティ FUEL CELL」と外部給電器「Power Exporter 9000」が、ICT(情報伝達技術)機器などの精密機器へ電源を安定供給。Hondaの「つくる・つかう・つながる」技術は環境負荷の低減だけでなく、災害時の電源確保でも活躍することを実証しました。

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愛知県主催の災害時医療活動訓練にHondaが参加。FCVと外部給電器がICT機器などの精密機器に給電し、災害時の電源確保で活躍。

2018年1月21日、愛知県が半田市で実施した「南海トラフ地震時医療活動訓練」にHondaが参加。燃料電池自動車(FCV)「クラリティ FUEL CELL」と外部給電器「Power Exporter 9000」が、ICT(情報伝達技術)機器などの精密機器へ電源を安定供給。Hondaの「つくる・つかう・つながる」技術は環境負荷の低減だけでなく、災害時の電源確保でも活躍することを実証しました。

大災害時の患者搬送拠点「SCU」の初動訓練と検証を目的に行われた「南海トラフ地震時医療活動訓練」

Hondaは、半田運動公園での前線型SCUの訓練に参加。
Hondaは、半田運動公園での前線型SCUの訓練に参加。
テントの設営が進むと同時に、市町の職員を集めてブリーフィングが行われた。
テントの設営が進むと同時に、市町の職員を集めてブリーフィングが行われた。
自衛隊テントに給電するクラリティとPower Exporter 9000も準備OK。
自衛隊テントに給電するクラリティとPower Exporter 9000も準備OK。
今回の訓練の重要性を語る愛知県 健康福祉部 越山信 課長補佐
今回の訓練の重要性を語る
愛知県 健康福祉部 越山信 課長補佐

 午前6時に起きた南海トラフを震源とする大地震により、重傷者が多数発生―。
 1月21日、このような想定のなかで愛知県が主催する「南海トラフ地震時医療活動訓練」が、県営名古屋空港(小牧空港)と半田運動公園の2ヵ所で実施されました。

 大災害時には、被災地域内では患者に対して適切な医療を提供しきれなくなり、被災地域外の医療機関への搬送が必要になることが予想されます。今回は知多半島医療圏を対象に、災害時の患者搬送拠点となるSCU(Staging Care Unit - 広域搬送拠点臨時医療施設)の初動体制の検証と、関係機関の相互協力の円滑化を図ることを目的として、小牧空港にSCUを、半田運動公園に前線型SCUを設置して、医療活動訓練が行われました。

 “SCU”とは、災害時に重傷患者を県外の災害拠点病院に搬送するための航空搬送拠点であり、 “前線型SCU”とは、大きな被害を受けた地域の医療機関では処置しきれなくなった患者をSCUや被災地域外の災害拠点病院などに搬送するための航空拠点です。また、どちらも患者の症状の確認と安定化を図り、搬送先を決定する救護所の役割も果たします。

 Hondaはこのうち、半田運動公園での訓練に参加しました。津波浸水と液状化により甚大な被害を受けているという設定の知多半島医療圏で約5,000人の重傷患者(内閣府が算出した理論上の最大想定)が発生。圏内の医療機関では処置しきれない状況となったため、高台にあり、高速道路のインターチェンジから近く、ヘリコプターの離着陸にも適している半田運動公園に前線型SCUを設置するという想定です。
 愛知県健康福祉部 越山信 課長補佐が今回の医療活動訓練について「南海トラフ地震が起きれば重傷患者が多数発生することが見込まれます。その時に各地域から各病院にヘリコプターを飛ばしたのでは非効率な運航により助けることができない命があるかもしれません。前線拠点を設置し効率的な搬送をすることで1人でも多くの患者を救う、そのための訓練と検証が今回の実施趣旨です」と語りました。

愛知県と5市5町、DMAT13チームと海上保安庁や陸上自衛隊も参加して本番さながらの緊張感

県災害医療調整本部の承認を得て、前線型SCUが立ち上がる。
県災害医療調整本部の承認を得て、前線型SCUが立ち上がる。
県のDMAT本部が設置される。
県のDMAT本部が設置される。
「ロジ拠点」では搬送用ヘリコプターの手配と、運航計画が立てられる。
「ロジ拠点」では搬送用ヘリコプターの手配と、運航計画が立てられる。
自衛隊テント前では自衛隊とDMATが患者の到着に備える。
自衛隊テント前では自衛隊とDMATが患者の到着に備える。
患者を乗せた救急車が自衛隊テントの前に到着。
患者を乗せた救急車が自衛隊テントの前に到着。
本番さながらの緊張感のなか、最初の模擬患者が運び込まれた。
本番さながらの緊張感のなか、最初の模擬患者が運び込まれた。

 半田運動公園での前線型SCUの医療活動訓練は、愛知県と知多半島医療圏5市5町の職員、DMAT(Disaster Medical Assistance Team - 災害派遣医療チーム)13チーム、警察、消防、海上保安庁、陸上自衛隊に加えて、民間企業からはリコージャパン株式会社とHondaが参加して、本番さながらの緊張感のなかで行われました。

「DMAT主導の訓練は過去にも行われていますが、県が主催し市町の職員も参加する医療活動訓練は全国で初の試みだと思います。各自治体の連携がスムーズでなければ自衛隊、警察、消防などへの協力要請がスムーズに行えません。市町に対して連携の必要性を実際に説明できたことも、今回の成果のひとつだと思います」(越山 課長補佐)

 午後1時、半田保健所が衛星電話で県災害医療調整本部に被害状況と医療の需給状況を報告。半田運動公園に前線型SCUの設置を要請するところから訓練が始まりました。
 10分後、県が前線型SCUの設置を承認。保健所の要請を受けた半田市立半田病院のDMAT、市の消防、県警が公園内に「現地指揮所」を設置。こうして前線型SCUが立ち上がります。

 県からの要請を受けた自衛隊と各地からの支援DMATが到着し、模擬患者も救急車で運び込まれると、医療活動訓練はいよいよ緊張感を帯びてきました。

ICT機器など自衛隊テントで使われたすべての機器にクラリティとPower Exporter 9000が給電

患者を収容するためのベッドが並べられた自衛隊テント。
患者を収容するためのベッドが並べられた自衛隊テント。
DMATが診断書を見ながら患者の症状の確認と安定化を図る。
DMATが診断書を見ながら患者の症状の確認と安定化を図る。
リコージャパン(株)の電子ホワイトボードで患者情報を各施設に伝達・共有する。
リコージャパン(株)の電子ホワイトボードで患者情報を各施設に伝達・共有する。
テントには、衛星回線を利用した無線LANなどのインターネット環境が整っている。
テントには、衛星回線を利用した無線LANなどのインターネット環境が整っている。
搬送先の決まった患者は小牧空港のSCUにヘリコプターで運ばれる。
搬送先の決まった患者は小牧空港のSCUにヘリコプターで運ばれる。
まずは愛知県警のヘリコプターが競技場内のグラウンドに到着。
まずは愛知県警のヘリコプターが競技場内のグラウンドに到着。
続いて、海上保安庁のヘリコプターも飛来。
続いて、海上保安庁のヘリコプターも飛来。
到着した陸上自衛隊のヘリコプターにも慌ただしく患者が運び込まれた。
到着した陸上自衛隊のヘリコプターにも慌ただしく患者が運び込まれた。
最後はドクターヘリ。今回は計4機のヘリコプターで搬送訓練を行った。
最後はドクターヘリ。今回は計4機のヘリコプターで搬送訓練を行った。
Hondaは、患者のバイタルサインを監視する精密機器などにも給電した。
Hondaは、患者のバイタルサインを監視する精密機器などにも給電した。

 自衛隊が設営したテントにはベッドが並べられ、重傷患者が現地の医療機関による診断書を携えて搬送されてきます。DMATがその患者の診断書を見ながら、症状の確認と安定化が図られていました。

 ここでは、患者情報の伝達・共有のためにリコージャパン株式会社の電子ホワイトボードとテレビ会議システムが使われていました。
 電子ホワイトボードはDMATが手書きした文字をテキストデータに変換・表示し、テレビ会議システムは自衛隊テント周辺の映像と音声を、衛星回線を使ったインターネット回線を通じて伝達・共有することができるシステムです。
 HondaはこれらのICT機器を稼働させるために、燃料電池自動車(FCV)「クラリティ FUEL CELL」の電気を外部給電器「Power Exporter 9000」を介して給電。県災害医療調整本部や小牧空港などとの情報伝達・共有をサポートし、クラリティは走る非常用電源として災害時でも安定的な給電が可能であることを実証しました。
 これにより、患者たちはスムーズに公園内の競技場からヘリコプターで搬送患者の参集拠点である小牧空港のSCUへと搬送され、そこから空港周辺もしくは大都市の医療機関へとリレーされました。

 今回の訓練参加は、リコージャパン株式会社からのお声がけがあり実現したものです。リコージャパン株式会社 ICT事業本部 百瀬潔 プロダクトマネージャーがHondaとの連携について語ってくれました。
「私どもは迅速な情報伝達のために、電子ホワイトボードでは書き込んだ情報を、テレビ会議システムでは映像と音声を各施設と共有するという役割を果たしました。しかしこれらの機器はどうしても電源が必要であり、その確保が大きな課題です。蓄電池や非常用バッテリーなどと比べて圧倒的な稼働時間を期待できるHondaのクラリティと『Power Exporter 9000』による電源供給は非常に有効的なツールだと思っていますので、昨年10月の愛知医科大学での総合防災訓練に続いて、今回もHondaに協力をお願いしたわけです」

 Hondaはほかにも、テント内で患者の呼吸や脈拍などバイタルサインを監視する電子精密機器や、照明、暖房にも安定的な給電をしたことで、Hondaの水素関連製品が災害時の電源確保にも活用できることを改めて実証しました。

 訓練で地域災害医療コーディネーター(調整・助言役)を務めた愛知医科大学 災害医療研究センター長 中川隆 教授が、クラリティからの給電について「災害時には、電源の確保が非常に重要なポイントになります。SCUに電気がなければ、患者情報の伝達も共有もままなりません。今回のようなFCVからの給電は、電源の確保という大きな問題をひとつクリアできる可能性を秘めていますし、実際の現場でも十分に役に立つと考えています。現場では車両そのものが必要な場面があるだろうし、しかもその車両が1台あることで電力供給まで可能になる。私たちも理解を深めて、有効な活用につなげていかなければならないと考えています」と語りました。

 最後にHondaスマートコミュニティ企画部 松嶋稔郎 参与が「リコージャパンさんとは昨年の愛知医大の防災訓練でご一緒させていただき、今回もお誘いいただきました。しかも今回は自衛隊テント全体に給電することで自衛隊とも連携することができ、とても有意義なことだったと思います。今後は電気自動車(EV)が普及していきます。今回のような災害時に限らず、医療行為も含めて様々な屋外での活動に、FCVからもEVからも電気を取り出し外部給電できる『Power Exporter 9000』のような機器が世の中の役に立つ時代がやってくると確信しています」と訓練に参加したことの成果を語りました。

 DMATが参加する災害時医療訓練にHondaが外部給電で参加するのは今回で4回目、愛知県では初の参加となりました。Hondaは各地で行われる医療訓練などへの参加を通じて、災害時における電源確保でも「つくる・つかう・つながる」技術の信頼を高めていきます。

患者情報の伝達・共有に使用されたリコージャパン株式会社のICT機器

電子ホワイトボードは、DMATが手書きした文章をテキストデータとして表示・転送が可能。
電子ホワイトボードは、DMATが手書きした文章をテキストデータとして表示・転送が可能。
DMAT本部のテントでも、自衛隊テントで入力された患者情報を共有。
DMAT本部のテントでも、自衛隊テントで入力された患者情報を共有。
テレビ会議システム(右)は、現場の模様を映像と音声で共有することができる。
テレビ会議システム(右)は、現場の模様を映像と音声で共有することができる。
「クラリティと『Power Exporter 9000』による給電は有効なツール」と信頼するリコージャパン株式会社 ICT事業本部 百瀬潔 プロダクトマネージャー。
「クラリティと『Power Exporter 9000』による給電は有効なツール」と信頼するリコージャパン株式会社 ICT事業本部 百瀬潔 プロダクトマネージャー。

訓練の感想を語る参加者たち。

訓練本部長として「情報伝達などがスムーズで、各機関の連携が取れていた」と講評した愛知県 健康福祉部 松本一年 保健医療局長。
訓練本部長として「情報伝達などがスムーズで、各機関の連携が取れていた」と講評した愛知県 健康福祉部 松本一年 保健医療局長。
「災害が本当に起きてほしくはないが、半田運動公園は前線型SCUの設置場所として最適だと実感した」と語る榊原純夫 半田市長。
「災害が本当に起きてほしくはないが、半田運動公園は前線型SCUの設置場所として最適だと実感した」と語る榊原純夫 半田市長。
地域災害医療コーディネーターを務めた愛知医科大学 災害医療研究センター長 中川隆 教授。
地域災害医療コーディネーターを務めた愛知医科大学 災害医療研究センター長 中川隆 教授。
今回の訓練を「有意義だった」と語ったHondaスマートコミュニティ企画部 松嶋稔郎 参与。
今回の訓練を「有意義だった」と語ったHondaスマートコミュニティ企画部 松嶋稔郎 参与。

(取材日 2018年1月20日)

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