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Honda Face Top > CASE39:本田技研工業(株)Hondaスマートホームシステム プロジェクト EPISODE-1

Face 本田技研工業(株)Hondaスマートホームシステム プロジェクト Face Top Face Top

“Hondaスマートホームシステム”プロジェクトが、新しいステージに突入。

2014年、さいたま市に「Hondaスマートホームシステム(HSHS)」プロジェクトの3棟目となる実証実験棟が誕生しました。これは、モビリティメーカーであるHondaが、モビリティだけでなく家の中での生活も含めて、より高質・快適でCO2排出ゼロの新しい「暮らし」を実現するために開始したプロジェクト。2012年の実証実験開始から2年を経て、モビリティと暮らしから排出するCO2の50%低減を達成した同プロジェクトは、新たなステージへと進むため、従来と異なる視点を盛り込み、最新技術の数々を投入した3棟目の実証実験棟を完成させました。

本田技研工業(株) 四輪事業本部 事業企画統括部 スマートコミュニティ企画室 山地茂 技師 (取材当時)

本田技研工業(株) 四輪事業本部 事業企画統括部
スマートコミュニティ企画室 山地茂 技師 (取材当時)

●HSHSの基本構成

高質で快適な暮らしと、CO2ゼロの実現。それがHSHSの目指す姿です。

 Hondaは、自ら定めた環境・安全ビジョン「自由な移動の喜び」と「豊かで持続可能な社会」の実現のためには、電気自動車や燃料電池自動車などの次世代モビリティを拡大していくだけでなく、暮らしとモビリティのエネルギーを総合的にマネジメントしていく視点が必要だと考えています。
 そのため、電動化モビリティとエネルギー創出機器群を独自の制御技術と情報通信でマネジメントすることでエネルギーの「家産家消」を実現し、家庭からのCO2排出を低減する。これを基本方針に掲げて現在開発を進めているのが、新しいクルマと暮らしのシステムである「Hondaスマートホームシステム(HSHS)」です。(下の図を参照)
 原点となったのは、2010年に「暮らし(Life)とモビリティー(Mobility)でCO2排出量を半分(50%)にする」という目標を掲げて発足した「L&M50」チームでした。同チームの活動が徐々に拡大していく中で、2011年、さいたま市の「E-KIZUNA Project」との共同研究化が実現。同市に建設した実証実験用の住宅を使って、生活で消費されるエネルギーのデータ収集を行うとともに、実際の使い勝手などを検証してきました。(詳しくはCASE16を参照
 「Hondaは、お客様にとって豊かで持続可能な暮らしを提供することが理想であり、モビリティはあくまでその中の要素のひとつ。そういう意味で、HSHSはHondaの理想を具現化する取り組みと言えます」
 プロジェクトを推進するスマートコミュニティ企画室の山地茂技師は、実証実験の開始当時から繰り返しこの言葉を口にします。それは、従来の新製品開発プロジェクトとはまったく質が異なるこのプロジェクトの意義を自分に言い聞かせ、またその難しさを常に自覚して自分自身を鼓舞するため。
 「そもそも快適で豊かな暮らしとはどんなものなのか、その答えはひとつではありません。さらに快適性、環境性、経済性などQOL(クオリティ・オブ・ライフ)を構成する要素がうまくバランスした新しいライフスタイルを創造して行きます」(山地)

●Hondaが考える次世代パーソナルモビリティとエネルギーの未来像”Honda Electric Mobility Synergy”

2012年に建設されたHSHS実証実験ハウス

2012年に建設されたHSHS実証実験ハウス

(株)本田技術研究所 汎用R&Dセンター 瀧澤敏明 主任研究員

(株)本田技術研究所 汎用R&Dセンター 瀧澤敏明 主任研究員

CO2排出量

CO2排出量50%低減の目標を達成し、HSHSはいよいよ次の挑戦を始めます。

 プロジェクト発足当時に掲げられた目標は、「2015年、パーソナルモビリティとホームエネルギーで、家庭と車からのCO2排出量を50%低減(2000年比)する商品を発売する。将来的には家庭からのCO2排出量をゼロにする技術を開発する」というものでした。
 2012年に始まった実証実験では、実際の住宅に、EVとHSHS機器(EVに電力を供給する充電器、太陽光発電パネルやコージェネレーションユニットといった創エネルギー機器、それらを統合制御するSeMM)を設置。2棟(A棟・B棟)のうち1棟には実際に人が住んでさまざまなデータを計測し、それを研究開発にフィードバックするという作業が2年余り続きました。
 「この2年の間に、CO2を50%低減するという目標はクリアするめどが立ちました。人が住んでデータを計測しているB棟で、49.7%低減という結果を残すことができたんです」(本田技術研究所 汎用R&Dセンター 瀧澤敏明 主任研究員)
 この50%低減という実績の中には、他の住宅メーカーや家電メーカーのアプローチとは大きく異なる部分があります。
 「HSHSが低減したCO2には、自家用車から排出するCO2も含まれます。人々の生活において自家用車の排出するCO2は相当な量を占めますから、モビリティメーカーであるHondaがそれを見逃すわけにはいきません。ガソリン車をEVに転換し、太陽光発電で可能な限りの電力を供給。加えて、コージェネが生み出す電力や熱を最大限無駄なく家のエネルギーに利用する。それらを総合的にコントロールするノウハウを積み上げることで、モビリティも含めた生活のCO2を50%低減することができました」(瀧澤)
 さらにもうひとつ、この50%低減は、最新の高断熱住宅や省エネ家電に頼らずHondaのHSHS機器だけで達成した数字です。
 「Hondaは家や家電は作っていませんので、それらに依存して成果を出しても仕方ない。開発者としても、自分たちの作った製品の効果だけで勝負しないと意味が無いと考えました」(瀧澤)
 つまり、50%は一般的な家にHSHS機器を導入すれば最低限見込める成果。もし最新の高断熱住宅に省エネ家電を備えた家庭でHSHS機器を使えば、CO2低減効果は80%〜100%が見込めるとのこと。HSHSは2年間でそれほどの実績を残すことに成功したのです。
 そして2014年、HSHSを次のステージへと進化させるために、3棟目の実証実験ハウスC棟が建設されました。
 「CO2排出量の50%低減は、使うエネルギーを『減らす』ことで達成しました。しかし次の目標であるゼロ化は、減らすだけでは絶対無理です。人間が生きていく以上、エネルギーを使わないことはありえない。そして従来の電気やガスを使う以上、絶対CO2排出量をゼロにはできないんです。ここから先に挑むには、何か根本的な転換や革新的な創造が必要です。構想はいろいろありますが、実証実験でそれを裏付けて具現化し、ゼロ化を必ずやり遂げる。そんな想いを込めてC棟を作りました」(瀧澤)
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