useful useful お役立ち情報 お役立ち情報 August.26.2022

犬はサツマイモを
食べても平気なの?
おいしいけれど、ちょっと注意!

秋になると食べたくなる物と言えばサツマイモですよね。犬もサツマイモが大好きなため、食べさせたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。しかし、サツマイモを食べさせる際の注意点や、食べさせないほうがよい犬もいますのでご紹介します。

サツマイモは栄養満点!
犬にも嬉しい栄養が豊富

サツマイモは、犬が食べても中毒を起こすことはないので、食べさせても問題ありません。加熱して食べると甘味が出て、とても美味しいサツマイモは、含まれる栄養価が非常に高い食材です。主成分は炭水化物のためエネルギー補給ができて、ビタミンCやビタミンB6も豊富に含まれているため、抗酸化力が高く、老化の原因とされる活性酸素の生成を抑制してくれます。

また、食物繊維を多く含んでいるため、腸内の不要な物質を便として排泄するサポートをしてくれます。さらに、ヤラピンという成分も含んでいるため、腸の動きを改善し、便を柔らかくしてくれます。

サツマイモを食べさせる際の
4つの注意点

栄養価の高いサツマイモですが、食べさせる際の注意点があります。

食べさせる量やカロリーに注意

サツマイモは栄養価が高いため、与え過ぎには注意が必要です。
糖質も多く含みますので、食べ過ぎると肥満の原因となります。1日に食べさせても良い量の目安は1日の必要カロリーの10%です。

チワワ、シー・ズーなどの小型犬であれば20~30g、柴犬、コーギーなどの中型犬であれば80~100g、ゴールデン・レトリバーなどの大型犬であれば130~150g程度が理想とされますが、これらの水準はあくまで目安です。犬種、体重により1日の必要カロリー量は異なりますので、愛犬に食べさせても問題のない量を把握するようにしましょう。

また、行楽シーズンに屋台などで販売されているサツマイモは、糖分を多く含む品種の場合があるため目安となる量よりも少ない量にするとよいでしょう。

サツマイモはあくまでおやつやご褒美ですので、サツマイモを食べた分だけ、ドッグフードを減らすようにしましょう。

大きさに注意

サツマイモをサイコロ程度に小さくカットしてから与えましょう。チワワやポメラニアンのように口の小さい犬種は、もっと小さくする必要があります。それは、犬が食事の際にあまり咀嚼せず丸飲みをして、喉に詰まらせる恐れがあるからです。

火傷に注意!

焼いたり蒸したりしたサツマイモは、犬にとっては熱すぎます。誤って丸飲みをすると消化器官まで火傷をしてしまう恐れがあります。人の手で触ってぬるいと感じる程度にまで冷めたら、食べさせても問題ありませんが、完全に冷ましてから食べさせるのが最も好ましいです。

アレルギー症状に注意

初めてサツマイモを食べさせる際には、愛犬がサツマイモに対してアレルギーがないか確認しましょう。サツマイモにアレルギーを持つ場合、「下痢」「嘔吐」「皮膚のかゆみ」「目の充血」「元気がなくなる」といった症状がみられます。

食物アレルギーは食べて数日経過してから症状が現れることが多いため、初めてサツマイモを与える場合、まずは少量だけにして様子を見るようにしましょう。もし、アレルギー症状が疑われる場合には、すぐに動物病院に連れて行きましょう。

サツマイモは無害ではない!
こんな犬には与えないで

サツマイモにはカリウムとシュウ酸が含まれているため、次のような犬には与えないようにしましょう。

腎臓病や心臓病をもっている犬

サツマイモにはカリウムも多く含まれます。正常な犬なら血圧の安定などに寄与しますが、腎臓病や心臓病がある場合はカリウムが体にたまりやすく、不整脈など高カリウム血症の症状が出る場合がありますので、注意してください。

肥満の犬、尿路結石の経験がある犬、糖尿病の犬

サツマイモの皮などにはシュウ酸が含まれており、これを多量に摂取すると尿路結石を引き起こしやすくなりますので、尿路結石の経験がある犬には与えないようにしましょう。

また、サツマイモは糖質を多く含むため、インシュリンが多く分泌されます。肥満や糖尿病を患っている犬には与えないようにしましょう。

※カリウムやシュウ酸は様々なイモに含まれておりますので、サツマイモ以外にも注意が必要です。

子犬やシニア犬は?
皮や生食は大丈夫?

ここまでサツマイモの栄養価の高さやサツマイモを食べさせてはいけない犬についてご紹介してきましたが、子犬やシニア犬の場合はどうなのでしょうか。

また、サツマイモは皮も食べてよいのか、生でも食べられるのかについてご紹介します。

子犬やシニア犬は食べても大丈夫?

子犬には与えない方がよいですが、シニア犬にはおすすめです。
子犬は消化機能が未発達なため、食物繊維の多いサツマイモは消化不良や下痢の原因となってしまいます。子犬に与える場合は、成犬用フードに切り替えてからが良いでしょう。

一方、体力が落ちたシニア犬は食欲も落ちることが多いため、少量で多くの栄養を摂取できるサツマイモはおすすめです。ただし、細かくカットをしたり、ペースト状にしたりと飲み込みやすい形状にしてあげましょう。

皮ごと食べても大丈夫?

皮ごと与えても問題ありません。
皮には抗酸化作用のあるポリフェノール「クロロゲン酸」が多く含まれていますので、やわらかくして一緒に与えましょう。ただし、皮が焦げている場合には食べさせないようにしましょう。

生で食べても大丈夫?サツマイモのおすすめ調理法

生のサツマイモは消化に悪く、下痢や嘔吐を引き起こしますので、必ず加熱処理をしてください。
調理法は「茹でる」「蒸す」「焼く」がおすすめです。油で揚げると油分が消化不良の原因となりますので避けましょう。

サツマイモは注意点を守って、
美味しく楽しもう!

サツマイモは栄養価が高く、犬にもおすすめの食材です。しかし、「量」「大きさ」「温度」「アレルギー症状」には十分気を付けましょう。

また、消化機能が未熟な子犬や病気を持つ犬には与えないようにしましょう。食が細いシニア犬にはおすすめの食材ですが、食べさせても問題がないか、動物病院に相談をしてみるのも良いでしょう。

文・監修:PECO

※このコンテンツは、2022年8月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。