犬はとうもろこしを食べても大丈夫?量や与え方に注意!

useful useful お役立ち情報 お役立ち情報 April.23.2021

犬はとうもろこしを食べても大丈夫?

量や与え方に注意!

とうもろこしは甘くておいしいですよね。犬にとうもろこしを与えること自体には問題はなく、ドッグフードの原材料として使われることもあります。しかし、与えても大丈夫だからと多くの量や、芯ごと与えることは危険です。茹でたとうもろこしは「与え方」に注意が必要です。今回は犬にとうもろこしを与える際の注意点などについて解説します。

とうもろこしに含まれる栄養成分

とうもろこしの主成分は炭水化物で、体のエネルギー源となるため疲労回復に向いています。ほかにもビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養がバランス良く含まれています。
また、妊娠中の母犬や、子犬の成長期の発達をサポートしてくれる葉酸や、体内の老廃物を排出してくれるカリウムなどの成分も含まれていて、人間にとっても犬にとっても栄養豊富な食材として知られています。

甘みがあり食べやすく、少量でもきちんとカロリーを摂取できるため、愛犬が食欲不振になってしまった時などにも活用できます。

犬にとうもろこしを与える際の
基本的な注意点

おいしいだけでなく、栄養価が高いとうもろこしですが、犬にとうもろこしを与える際には気をつけなければならないポイントがいくつかあります。
それぞれの注意点について、詳しく見ていきましょう。

必ず加熱処理をする

犬にとうもろこしを与える際には、必ず茹でたり、蒸したりした加熱処理済みものを与えてください。生のとうもろこしの皮は固いため、犬にそのまま与えてしまうと消化不良を起こす場合があり、下痢や嘔吐といった症状がみられます。このような症状がみられた場合には、動物病院に連れて行きましょう。そのような事態にならないためにも、生のとうもろこしは与えないようにしましょう。

また、加熱したとうもろこしの場合でも、すり潰すなどして、犬が消化しやすい形状にしてあげるのがおすすめです。特に消化器官が弱い子犬や老犬に与える際は、ミキサーを使ってペースト状にしてあげるとよいでしょう。

味付けをしない

犬にとうもろこしを食べさせる場合には、塩やしょうゆなどで味付けをしたものを与えてはいけません。加熱処理をする際のお湯にも塩を加えないようにしましょう。

また、とうもろこしを犬に食べさせてもよいからと言って、ポップコーンを与えてはいけません。調理の過程で油やバターを使用しています。

とうもろこしの芯は与えない

とうもろこしは、加熱処理が済んでいたとしても、とうもろこしを芯のまま犬に与えることはやめましょう。とうもろこしの芯の誤飲事故は、これまでにも数多く報告されています。

とうもろこしの芯は犬の歯でも噛み砕けないほど硬く、そのまま与えると犬が丸呑みしてしまう危険性があります。芯を丸呑みすると、呼吸困難を起こしたり、腸閉塞を起こして開腹手術が必要になったりする場合があります。
とうもろこしの実は芯から外してから与え、誤飲事故を防ぎましょう。

愛犬の誤飲の症状や予防法について詳しくは、「犬が誤飲した!ティッシュ・ボタン・串などの異物。中毒症状や対策をご紹介」をご覧ください。

与えるべき適量を守る

愛犬にとうもろこしをおねだりされて、欲しがるだけ与え続けてはいけません。とうもろこしは栄養価が高いだけでなく、糖質が高い食材のため、過度に与えると愛犬の肥満や偏食の原因につながることがあります。
また、主食で総合栄養食のドッグフードを食べている犬の場合には、ドッグフードだけで1日の必要摂取カロリーをまかなえています。そのため、とうもろこしを積極的に与える必要性はありません。

とうもろこしは、あくまでおやつとして与えるよう心がけ、与える量は1日の必要摂取カロリーの10%以内に留めるようにしましょう。

特に注意が必要な
2つのシチュエーション

犬にとうもろこしを与える際は、特に注意が必要なシチュエーションが2つあります。
気をつけるべき2つの状況について、それぞれ具体的に解説します。

初めてとうもろこしを
食べさせる場合

とうもろこしを食べると、犬によってはアレルギー症状を起こす場合があります。普段与えているドッグフードの主成分にとうもろこしが使われていたとしても、品種の違いなどによってアレルギー反応が出ていないだけ、ということもあります。

初めて食べさせる場合には、3~5粒程度を与え、しばらく時間が経っても体調に異変が起きていないか確認をしましょう。

もし、下記のような症状が見られた場合には、アレルギー反応が起きている可能性があるので、急いで動物病院に連れて行きましょう。

アレルギー反応が起きている可能性が
ある症状

  • 皮膚を痒がる、赤い湿疹が見られる
  • 目が充血や炎症を起こしている
  • くしゃみをしている、鼻水が出ている
  • 下痢便や軟便をする
  • 嘔吐をする

また、上記のような症状が出ていなくても、飼い主さんから見て「何となく元気がないな」と感じる場合は、念のために動物病院に連れて行くとよいでしょう。

食物アレルギー以外でも愛犬の体に赤い発疹が見られることがあります。皮膚トラブルの原因や予防について詳しくは、「犬の皮膚が赤い、痒そう!おでかけに潜む皮膚トラブルの原因と予防」をご覧ください。

おでかけ先で食べさせる場合

キャンプやバーベキュー、行楽地の屋台など、おでかけ先でもとうもろこしを見かけます。
とうもろこしに味付けをするための醤油やバターには塩分が多く含まれ、屋台の焼きとうもろこしは塩の含まれたお湯で下茹でがされていることもあります。
また、出来たての焼きとうもろこしも火傷の危険性があるため、十分に冷めてから与えるようにしましょう。

先に記載をしたように、芯を誤飲する可能性があるため、レジャーシートの上のように愛犬でもすぐに届いてしまう場所では、さらに注意が必要です。食べ残しの芯はそのままにせず、食べ終わったらすぐに片づけるようにしましょう。

とうもろこしは、あくまでおやつ!
芯から実を外して上手に与えよう

とうもろこしにはビタミンなどの栄養素が豊富に含まれているため、犬に与えると健康上での様々なメリットが期待できます。しかし、今回紹介したように、与え方には十分な注意が必要な食材であることを覚えておきましょう。
特に初めて与える場合には、飼い主さんは愛犬にアレルギー反応が出る可能性も視野に入れておく必要があります。

たとえ愛犬の好物であっても、とうもろこしはあくまでおやつとして与えるべき食材です。
愛犬に食べさせる際は、主食に影響しない範囲で、適量を上手に与えられるよう十分に気をつけましょう。

文・監修:PECO

※このコンテンツは、2021年4月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。