useful useful お役立ち情報 お役立ち情報 January.21.2022

愛犬の噛み癖は早めに直す!
原因としつけのポイントについて

愛犬の噛み癖は早めに直さないと様々なトラブルに繋がります。本記事では、犬の噛み癖の原因や対処法について解説します。愛犬の噛み癖が直らず、困っている飼い主さんは必見の情報ですので、これから飼い始める方も、ぜひ参考にしてみてください。

犬の噛み癖を直さないことで起きる
トラブル

犬は子犬の頃に飼い主さんの靴を噛んだり、家具の角を噛んだりとたくさんのイタズラをしますが、そのまま噛み癖を直さずにいると、下記のような事態が起こるかもしれません。

飼い主さんや周囲の人に
ケガをさせてしまう可能性がある

子犬の間は噛まれても甘噛み程度で済むこともありますが、成長するとそうはいきません。何針も縫うような大ケガを負ってしまう実例もあるのです。
また、散歩中やおでかけ先で他人に噛み付いてしまった場合は、過失傷害罪に問われることもあり、治療費や損害賠償を請求されることも十分に考えられます。

日頃のお手入れが難しくなる

ブラッシングや爪切りなどのケアをしようとしても噛まれてしまうため、十分なお手入れができません。噛み癖のついている犬の場合、トリミングサロンで断られることもあります。

物や家具などを壊す

飼い主さんの洋服や靴、家具などが傷つくこともトラブルのひとつです。室内飼いの場合、特にテーブルや椅子の脚、ソファやクッションなども破れ、使用できなくなることもあります。

犬の噛み癖に多い原因

噛み癖の原因はひとつではありませんので、原因に合った対処法を選びましょう。ここでは、主な原因を3つ挙げてご説明します。

歯茎が痒(かゆ)い

乳歯から永久歯に生え変わる生後4ヶ月齢~10ヶ月齢になると、犬は歯茎が痒くなります。この痒さを解消するために、物を噛んだり、時には人の腕や足を噛んだりします。歯が生え変われば痒さは消えますが、噛み癖だけが残ってしまう犬も目立ちます。

飼い主さんの気を引きたい・
遊んで欲しい

飼い主さんに構って欲しくて、甘噛みをすることもあります。成長とともに自然に直るだろうと放っておくと「噛めば飼い主さんが遊んでくれる、楽しんでくれる」と勘違いしてしまいます。

ストレスが溜まっている

ストレス解消のために、自分の周りにあるものを手当たり次第に噛む犬もいます。とにかく何かを噛みたいという退屈しのぎのケースも少なくありません。自分の体やしっぽを噛み、皮膚炎にかかってしまうひどい事例もあるので、注意が必要でしょう。

愛犬が尻尾を噛む原因について詳しくは「犬はなぜしっぽを追いかける?隠れた病気の可能性とその原因」をご覧ください。

愛犬の噛み癖の対処法

ここから具体的なしつけ方法や対処法を原因別でご紹介します。愛犬の目線に立ちながら、無理がない方法を選んでいきましょう。

歯茎の痒みが原因の場合の対処法

歯の生え変わりによる歯茎の痒みは避けようがないので、長時間噛めるおもちゃを与えることが最適です。噛めるおもちゃがないと、周囲にある布製品、家具、飼い主さんを噛んでしまいますので、歯が生え終わるまでは、自由に噛んでも良いおもちゃを周りに置いてあげるよう意識してみてください。

また、噛んで良いものとそうでないものの区別をつけるため、噛んではいけないものに酢を10倍程度に希釈したものや、専用のスプレーなどを吹き付けるのも対策のひとつです。犬は嗅覚が鋭いため、酢や柑橘類といった刺激的なにおいが苦手だからです。ただし、使用する際は愛犬にアレルギーがないか十分に注意してください。

人の気を引こうとしているときの
対処法

腕、足、洋服などを噛まれた場合には、大きな声や興奮した声で叱ると、愛犬は「遊んでもらえている・喜んでいる」と勘違いすることもあるので、噛んだ瞬間に「痛い」「やめて」などのシンプルな言葉で、冷静に叱ることをおすすめします。
また、毎回違う言い方で叱ると犬も混乱してしまうので、言葉は家族内で統一しましょう。

それでも噛むことをやめない場合には、愛犬と目線を合わせず、すぐに部屋から出るようにしてください。遊びの途中で噛んでくる場合も、噛まれた時点で遊びを中断し、愛犬を無視しましょう。「噛んだら遊びが終わってしまう、飼い主さんがいなくなる」と学習させることが肝心です。

ストレスが溜まっているときの
対処法

成犬になったのに、布製品や家具を噛んでしまう場合には、愛犬が運動不足またはストレスが溜まっていると考えられます。そんな時には、思い切り体を動かし、気晴らしをさせましょう。その中でも生活に取り入れやすいのは、散歩の回数を増やすことでしょう。散歩には日光浴の効果もあるので、心身ともに健康になれる近道です。外に出て体を動かし、ストレスを解消させてあげましょう。

悪天候などで十分な散歩ができない場合には、愛犬が噛んでもよい物を用意し、運動をさせましょう。
噛むという行動は犬にとって、とても良い全身運動になりますので、愛犬が奥歯を使いしっかり噛める、少し大きめのガムや引っ張り合えるヒモのおもちゃを用意してあげましょう。

犬の噛み癖を直すときの
しつけのポイント

噛み癖に限らず、しつけの際に気を付けるべきポイントを理由も含めて説明していきます。実効性のあるしつけをするためにも、ぜひ押さえておきましょう。

子犬のうちに直す

成犬になってからの噛み癖は、なかなか矯正しづらいものです。噛む力はもちろん、体全体の力が強くなってしまった後だと、人間の大人でも抵抗が難しくなります。
そこまで痛みを感じない子犬の甘噛みのうちに、人間に歯を立てること自体がやってはいけないことだと覚えさせなければなりません。

大声を出したり叩いたりしない

大きな声で怒鳴ったり、愛犬の体を叩いたりすることは絶対に控えましょう。人間に対して恐怖心を感じるようになり、警戒心や防衛反応から行為がさらにエスカレートする危険性があります。たとえ愛犬が全面的に悪くても、感情のままに怒ったら怯えてしまうだけです。犬には態度で示さなければ伝わりません。

口輪はあくまで
応急処置的な方法とする

愛犬が人や物を噛まないようにするため口輪を利用してよいのは、病院での診察や人に危害を与える恐れがあるときなど、一時的にやむを得ない場合のみです。なぜなら、口輪そのものに噛み癖を直す効果はないので、日常的に装着していても愛犬の負担になるだけです。ストレス増加により、噛み癖がさらに悪化することもあります。

また、開口範囲が狭まることによって水が飲みづらくなったり、体の熱を十分に発散できず熱中症にかかりやすくなったりする面もあります。暑い季節は特に、細心の注意を払って使用するようにしましょう。

噛み癖は直さなければならない
「しつけ」のひとつ

成犬になっても噛み癖が直らないままだと、取り返しのつかないようなトラブルが生じるかもしれません。子犬のうちにしつけをしておくことが必要です。
それでもなかなかうまくいかない場合は、獣医師やドッグトレーナーなどのプロに相談することをおすすめします。愛犬と楽しく生活をするため、楽しいおでかけにするためにもしっかりと噛み癖を直してあげましょう。

文・監修:PECO

※このコンテンツは、2022年1月の情報をもとに作成しております。最新の情報とは異なる場合がございますのでご了承ください。