スペシャル
犬は、飼い主さんとのお散歩が大好き。お散歩は、犬にとっての運動や気分転換、他の犬との交流など、さまざまな意味を持つ大切な日課のひとつ。そのため、雨が降っていてもお散歩に行きたがる犬は多いものです。
また、お散歩は、飼い主さんと愛犬の信頼関係を築くうえでも重要な役割を果たします。雨が降っているからといってあまり億劫がらずに、愛犬と一緒にお散歩を楽しんではいかがでしょうか。
梅雨など、季節の変わり目はとかく雨の日が多くなりがちですが、雨の日の犬のお散歩事情を調査した結果によると、約4割の飼い主さんが「お散歩には行かない」と回答しています。また、中・大型犬の飼い主さんよりも小型犬の飼い主さんの方がお散歩にいかない割合が高い傾向にあります。
雨の日にお散歩に行かない理由については、「お散歩後のお手入れが大変だから」や「必要性が感じられないから」など、飼い主さん側の都合によるものが多いようです。
同じお散歩コースでも、晴れた日と雨の日とではまったくの別世界。雨が降ると独特な匂いがするほか、肉球に伝わる濡れた地面の感触もいつもとは違います。
また、雨の日のお散歩では、地面や雨具に雨滴の当たる音や、車が水をはねる音など、普段は聞くことのない音もします。水たまりのように、普段はないものが雨の日には姿を現したりもします。
このような環境の変化は、犬に多くの刺激をもたらし、五感に働きかけます。はじめは戸惑ったり不安がったりするかもしれませんが、普段とは違った環境に慣れさせることは、犬の社会化トレーニングにも役立ちます。
飼い主さんにとっても、雨の日特有の匂い、いつもとは違う色や音、晴れた日には見られない愛犬の反応など、雨の日の愛犬とのお散歩はよい刺激となって、新鮮な発見をもたらしてくれるかもしれませんよ。
雨が降っているときには独特の「匂い」がします。
あの匂いの正体は「ペトリコール」という植物由来の油状物質やオゾンなどで構成されたもので、雨が降ると地面から立ち上ってきます。ちなみに、「ペトリコール」はギリシャ語で「石のエッセンス」という、ちょっとロマンチックな意味を持っています。
また、雨上がりの匂いは「ジオスミン」と呼ばれる土壌由来の有機化合物。ギリシャ語で「大地の匂い」を意味しています。どちらもちゃんと科学的に分析されています。
犬が雨特有の匂いをどのように感じているかはわかりませんが、優れた嗅覚を持つ犬のこと、いつもとは違う匂いをしっかり嗅ぎ分けているのでしょう。
撥水性・防水性の高い犬用レインコートを着用すれば、雨の日でも犬が全身ずぶ濡れになることなくお散歩することができます。
また、飼い主さんもレインコートを着てお散歩に出かけたほうが安心。両手が塞がってしまうこともなく、大きな水たまりを避ける際、服が濡れるのを気にせずに愛犬を抱っこできます。
雨の日のお散歩に役立つ犬用レインコートをご紹介します。
愛犬に合ったものを選んで、お気に入りの一着を用意しておくと安心ですね。
犬の四肢をしっかり覆って、濡れるのを防いでくれるのが「オーバーオールタイプ」の犬用レインコート。
濡れる面積が少ないだけでなく、泥ハネによる体の汚れも軽減してくれるので、ぬかるんだ地面でも安心。
ただし、着用に手間がかかり、犬が嫌がる場合もあるので、普段から服を着ない犬には不向きかもしれません。
犬の体をすっぽり包み込むようなものが「ポンチョ(マント)タイプ」の犬用レインコート。
犬の頭や四肢を通すことなく、簡単に着脱できるので、飼い主さんにとってもラクなのが特徴です。小さく折りたたむこともできるので、携帯にも便利。ただし、オーバーオールタイプに比べて体を覆う面積が小さいので、雨量の多い日や、ぬかるんだ地面でのお散歩には不向きかもしれません。
犬にとって、雨の日は、水たまりやぬかるんだ地面など、同じ散歩コースでも普段とは違う様子となります。また、飼い主にとっても視界が悪く、車やバイクなどが走る音も雨音でかき消されしまい車が近づいてきても気づきにくい環境になります。
このように、雨の日は晴れた日とはまったく違った環境となるので、お散歩中は愛犬の反応をよく観察し、よくまわりを見ながら注意深く歩くようにしましょう。
また、帰宅後は、愛犬の濡れた体を放置せず、普段よりもしっかりとケアするようにしましょう。
雨の日は、景色が霞んでぼんやりしてしまいがち。なおかつ、レインコートや傘などの雨具を使用しているため、飼い主さんの視野が晴れた日よりも狭くなってしまいます。雨の日のお散歩時は、他の歩行者や自転車、クルマなど、周囲の動きにはとくに注意して歩くようにしましょう。
雨の中のお散歩では、犬の肉球は常に水にさらされていることになります。長い時間濡れたままの肉球は、ふやけてケガをしやすくなります。また、雨の日は地面に落ちているものが見えにくくもなるので、愛犬の足元には注意するようにしましょう。
レインブーツなど、足をケアする犬用の靴を履かせることも効果的です。
犬用レインコートなどを使ったからといって、犬がまったく濡れないわけではありません。犬の濡れた被毛は不快な匂いの元になるなど、衛生的によくありません。また、濡れて冷えた体は犬の健康にもマイナスとなります。
雨の日のお散歩から帰宅したあとは、汚れを落として素早く乾かしましょう。
室内での排泄を嫌がり、お散歩のときにしか排泄をしない犬の場合、雨の日の排泄は悩みの種。
台風のような悪天候時は、外での排泄に危険が伴う場合もありますので、屋内でも排泄ができるようにトレーニングしておくとよいでしょう。
ベランダや浴室にペットシートを敷いて、犬が排泄しそうなそぶりを見せたらそこへ連れて行き、排泄するのを待ちます。うまくできなくても、決して叱ったりしないでください。同じことを何度も繰り返し、うまくできたらたっぷりほめてあげましょう。
また、ベランダなどに土や草木などを入れたトイレを設置したり、お散歩中の排泄時に決まった声かけをし、その言葉をトイレコマンドとして覚えさせることも有効なトレーニング法といえます。
成犬の場合、少し時間がかかるかもしれませんが、諦めずに気長に続けましょう。
連日の雨で、外を歩くのはちょっと億劫かも、というようなときは、雨の日でも濡れずに愛犬と遊べる屋内ドッグランがおすすめ。
レストランやトリミングサロンなど、屋内ドッグラン以外の施設が併設されたところもあるので、愛犬だけでなく、飼い主さんにとってもよい気分転換になるはずです。
犬向けの屋内施設としては、国内でも最大級の施設。館内には、テニスコート約2.3個分の面積を持つドッグパーク(屋内ドッグラン)のほか、トレーニング施設やリハビリ・フィットネス施設、ペットホテルなどがあり、愛犬と飼い主さんの「楽しみ」「学び」「健康」をトータルにサポートしてくれます。
床:防滑床
エリア区分:小型犬エリア、中・大型犬エリア
利用登録:会員登録が必要(年会費)
各種証明等:利用登録時に必要(1年以内の狂犬病予防注射済票、犬鑑札、5種以上の混合ワクチン接種証明書、飼い主さんの身分証明書)
住所:横浜市中区山下町168-1 レイトンハウス3F・4F
電話:045-264-8730(受付時間 10:00〜19:00)
利用時間:10:00〜19:00(最終受付18:00)
休場日:年中無休
駐車場:なし(地下にコインパーキングあり)
アクセス:クルマ
首都高速3号狩場線 横浜公園出口より約3分
アクセス:電車
みなとみらい線 元町・中華街駅より徒歩約8分、JR 京浜東北・根岸線 石川町駅より徒歩約6分
HP:https://wancott.com
屋内と屋外、両方のドッグランがあり、天気によってどちらで遊ぶか選ぶことができる珍しい施設。屋内ドッグランは、クッション性のある床材を使用したクッションフロアなので、犬の足への負担を軽減してくれます。屋外ドッグランには、飼い主さんのための足湯やフリードリンクもあります。また、館内のレストランでは、愛犬と一緒に食事を楽しむことができます。
床:クッションフロア(屋内)、人工芝(屋外)
エリア区分:屋内ドッグラン(約30平方メートル)、天空のドッグラン(約80平方メートル)
利用登録:不要(ただし、全ての館内施設利用において1年以内の狂犬病予防注射・混合ワクチンの接種は必須となります。その上でドッグラン利用規約へ同意署名いただきます。)
住所:新宿区大久保1-8-8
電話:0120-414-299
利用時間:
屋内ドッグラン 平日11:00〜19:00、土日祝10:00〜20:00
天空のドッグラン 平日11:00〜18:00、土日祝10:00〜18:00
休場日:年中無休
駐車場:なし(近隣に大型平面駐車場あり)
アクセス:クルマ
首都高速4号新宿線 新宿下り出口より約8分
アクセス:電車
東京メトロ副都心線・都営大江戸線 東新宿駅より徒歩約4分、JR 山手線 新大久保駅より徒歩約7分
HP:https://www.welovedogs.jp/village/shop/higashi-shinjuku/
湾岸エリアの人気スポット、お台場ヴィーナスフォート内にあるペット複合型施設。”TOWN=街” というネーミングにふさわしく、店内には屋内ドッグランのほか、フードやおもちゃなどの豊富なペットグッズが並ぶコーナーや、トリミングルーム、ペット専用の酸素カプセルなど、充実した設備やサービスが盛りだくさんです。
床:クッションフロア
エリア区分:なし
利用登録:不要(ただし。ドッグラン利用規約への同意署名が必要となります。)※利用時にはナンバー札を見える所に付けてください。
各種証明等:利用登録時に提示が必要(1年以内の狂犬病予防接種証明書、混合ワクチン予防接種証明書 ※画像データでも可)
住所:江東区青海1-3-15 パレットタウン ヴィーナスフォート1F
電話:03-5530-3313
利用時間:平日12:00〜17:00(最終受付16:00)、土日祝12:00〜18:00(最終受付17:00)
休場日:ヴィーナスフォート休館日
駐車場:470台
アクセス:クルマ
首都高速11号台場線 台場下り出口より約5分
首都高速湾岸線、臨海副都心出口より約5分
首都高速湾岸線、有明出口より約7分
アクセス:電車
ゆりかもめ 青海駅よりすぐ、りんかい線 東京テレポート駅より徒歩約3分
屋内ドッグランとしては東京でも最大級の広さを誇り、雨の日でも愛犬をのびのびと遊ばせることができます。床にはクッション性があって滑りにくい床材を使用しているので、犬の足への負担が軽く転倒防止にもつながります。ドッグランのほかにも、トリミングサロンやペットホテルなどがあります。
※ドッグラン内では、マナーベルト、マナーパンツ、オムツの着用が必要となります。
床:クッションフロア
エリア区分:ドッグラン1(約200平方メートル)、ドッグラン2(約100平方メートル)
利用登録:会員登録が必要(入会金・年会費)
各種証明等:利用登録時に必要(1年以内の狂犬病予防注射接種証明書または注射済票、犬鑑札、混合ワクチン接種証明書、飼い主さんの身分証明書 ※コピー不可)
住所:板橋区小豆沢2-35-8
電話:03-5916-1139
利用時間:10:00〜18:00(最終受付17:30)
休場日:月曜日
駐車場:3台(近隣にコインパーキングあり)
アクセス:クルマ
首都高速5号池袋線 中台下り出口より約8分
アクセス:電車
都営三田線 志村坂上駅より徒歩約10分
HP:http://dogtown.co.jp
雨の日のお散歩は、ちょっとした工夫で新鮮で楽しいものになります。排泄の問題や帰宅後のケアなど、飼い主さんにとっては多少面倒でも、雨の日も愛犬と一緒にお散歩を楽しんでくださいね。