もっと艶やかに、 美しい個性を解き放つ。 Hondaの新型SUV

もっと艶やかに、美しい個性を解き放つ。Hondaの新型SUV。
  • 開発責任者

    小野修一

先日、北米・中国で発表されたHondaの新型SUV。
その開発背景やグランドコンセプトを訊くために、
開発責任者の小野修一にインタビューを行いました。

この新型SUVの開発には、
どのような背景があったのですか?

ご存じのように、国内外を問わずSUV市場は群雄割拠の時代です。ほとんどの大手自動車メーカーがSUVを出しており、各社とも販売の主力モデルに位置付けています。欧州のスポーツカーメーカーでさえ、SUVを取りそろえているのが昨今の状況です。

現在、HondaにもCR-V、VEZELの2つのSUVがあり、どちらも世界的な人気を博しています。ただCR-Vが年々大型化していったことで、VEZELとのサイズ差がより広がりました。Hondaとしてはその間のSUVが無いことへの懸念もあり、また市場のニーズも強く感じていたので、機種開発担当としては「これは我々が応えないといけない」という思いを持って開発に向き合いました。では、どのような個性を持ったSUVを市場に届けるべきなのか?その答えを導き出すために、チーム全員が一丸となって企画開発に着手しました。

今春、北米・中国で発表されたHondaの新型SUVは、CR-VとVEZELのちょうど中間サイズに位置しながら、従来のSUVとは一線を画する、新しい価値を持ったクルマとして誕生しました。その価値をお客様に実感していただくために、機能面やデザイン面に全力を注ぎ込み、細部にわたって手法を凝らしています。

インタビュー写真

どのような企画・提案を積み重ねて、
開発思想にたどり着いたのですか?

まず、デザイナーはもちろんプロジェクトメンバーたちに伝えたのは「全員が提案者になろう!」ということでした。その結果、100案以上もの自由な発想によるコンセプトが提案され、最終的に「一張羅」、「凛」、「直」という3つのKEYとなるコンセプトに絞られました。

デザインモックアップをつくり、独自の評価を行うと「凛コンセプト」が一番人気となりました。しかし、調べてみると「一張羅コンセプト」を選んだ人たちの熱量が最も高く、彼らはより豊かな感性を持っていることがわかりました。

よく「一張羅を羽織る」と言いますが、それは大切な人に会いに行くとき、お気に入りの一着を着ることです。自分をいちばん表現できること、さらに後押ししてくれる可能性も感じ、私たちはあえて「一張羅」を選びました。残りの2案、日本の自動車メーカーの可能性を表現する「凛」、ダイレクトな反応を際立たせた「直」のエッセンスも、「一張羅」という言葉の中にしっかりと込めていきました。

私たちは当初から、平均点のクルマをつくる気はありませんでした。そのため、他社のSUVとの“差”を考えるのではなく、絶対的な“違い”を追求することで新型SUVの開発を具現化していきました。

NEW SUV
※画像は海外仕様です。

グランドコンセプトである
『異彩解放』に込めたものとは?

「ないものをつくれ」と「自分のために働け」は、創業時からのHondaの根幹を支える哲学でもあります。これらをバックボーンにしながら、新たに生み出された「一張羅コンセプト」は開発メンバー全員の共通認識としてしっかりと浸透していきました。

次のフェーズでは、販売を計画する地域の潜在的なユーザーニーズを捉え、このクルマがお客様にとってかけがえのない存在となるために必要な絶対価値を追求しました。さらに続くコロナ禍、世界中の人々が抱える不安を少しでも和らげ、新たな一歩を踏み出すきっかけとなるクルマとなってほしい---。そうした願いを込めて、『異彩解放』というグランドコンセプトを掲げました。

これは「異彩を放つ」という慣用句を発展させたフレーズであり、「彩=個性」でもあります。つまり、お客様の個性、クルマの個性、そして私たち開発者の個性、そのすべてを解き放てる新たなSUVをつくるという想いを凝縮したものです。

新型SUVは、ゴリゴリのオフロード走行をするためだけのクルマではもちろんなく、街中で堅牢さや屈強さを誇示するためのクルマでもありません。自分自身をしっかりと表現しながら、美しく意のままに走ること---。それこそが、新型SUVに求められた姿なのです。

たとえば、これまでセダンに乗っていた人たちにも、違和感なく乗っていただけます。運転時の姿勢は、まさにセダンライクであり、快適な操作性を実現します。さらに車高がある分、視界はより広がり、車両感覚もつかみやすく、運転の愉しさを加速させます。

クルマというのは、つくづくマルチタスクの賜物だと思います。認知、判断、操作といった流れの中で、いかにドライバーが要求した一つ一つの処理を、スピーディーに、的確に処理するかが重要なポイントとなります。新型SUVの各要素が『異彩解放』のもとに連携・連動しながら、まったく新しいSUVとして機能していく。それによって、乗る人は心の余裕を感じることができるのです。

NEW SUV

発売を心待ちにしている方々への
メッセージをお願いします。

街中で初めてこの新型SUVを見かけたとき、「えっ!」と二度見してくれるような状況を生み出すことが、私たち開発者としては最高だと考えています。先行した北米でのティザー広告公開時の反応が、まさにそれでした。彼らの「Wow!」という叫び声を聞き、我々の『異彩解放』のもとに苦労しながら進めてきたデザインが、見た人たちにしっかりと伝わったのだと実感しました。

私の親世代は、自分のクルマのことを「愛車」と呼んでいました。そう呼ぶほどお気に入りの1台であり、特別な存在だったのです。一方で現代のクルマはどうでしょうか? 性能自体は確かに向上していますが、物足りなさを感じている方も多いのではないでしょうか。

やはり、クルマには走りの愉しさ、操る悦びが不可欠なのだと思います。多くの人たちにワクワクするような高揚感を味わっていただくことが、私たち開発者に与えられた重要な役割であると考えます。

新型SUVの所作に対する機敏な反応は、「軽快で運転しやすく、走ることが楽しくなる」という、Honda伝統の乗り味そのものです。加えて、どの席に座っても楽で快適に感じられるセッティングによって、乗る人すべてが幸せな気持ちになれるはずです。私たちが神経直結と呼んでいるこうしたスポーティーな走行性能には、必ず満足していただけると確信しております。

最後にもうひとつ、このHondaの新型SUVは休日をスマートにスタイリッシュに演出し、ご家族のライフスタイルをより素敵なものに変えていけるクルマです。ご期待ください。

NEW SUV
※画像は海外仕様です。
インタビュー写真
NEW SUV
※画像は海外仕様です。
NEW SUV
NEW SUV
※画像は海外仕様です。

Profile

小野修一

開発責任者

小野 修一(オノ シュウイチ)

1998年、本田技研工業株式会社入社。現在、四輪事業本部ものづくりセンター機種開発所属。今回の新型SUV開発のLPLとして陣頭指揮を執った。

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