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「JIDAデザインミュージアムセレクションvol.17」レポート 独自の個性あるデザインが評価され「S660」が
JIDAゴールドセレクション賞を受賞

独自の個性あるデザインが評価され「S660」がJIDAゴールドセレクション賞を受賞

2016年1月、公益社団法人日本インダストリアルデザイナー協会(JIDA)が主催する「JIDAデザインミュージアムセレクションvol.17」が開催され、「S660」が同アワードのゴールドセレクション賞を受賞しました。S660の担当デザイナー2名が、会場となった東京・六本木にある「AXISギャラリー」で行われた認定証授与式に出席し、トークイベントにも参加しました。
JIDAデザインミュージアムセレクションは、1999年に創設されたデザインアワードで文化的意義のある工業製品を選定し、現物を収蔵するなど次世代につなぐ役割を果たしています。17回目となった今年度の選定品は合計43点で、そのうちゴールドセレクション賞に選定されたのは4点でした。

「JIDA デザインミュージアムセレクション vol.17」の会場に展示された白い S660。多くの人々の注目を集めました

「JIDA デザインミュージアムセレクション vol.17」の会場に展示された白い S660。多くの人々の注目を集めました

ュアなスポーツカーを提案
  • 認定証授与式の様子。JIDA の田中一雄・理事長から認定証を授与

    認定証授与式の様子。JIDA の田中一雄・理事長から認定証を授与

  • 「今後も、みなさまに喜んでいただけるデザインを生み出していきます」と話す杉浦

    「今後も、みなさまに喜んでいただけるデザインを生み出していきます」と話す杉浦

授与式では各選定品の関係者らが表彰され、HondaからはS660のエクステリアデザインを手がけた杉浦良と、インテリアデザインを手がけた稲森裕起が出席しました。
壇上で認定証を受け取りコメントを求められた杉浦は、「軽自動車という制限あるカテゴリーの中でピュアなスポーツカーを実現するのはとてもハードルが高かったですが、栄えある賞を頂いて努力が報われた気がします。今後も、みなさまに喜んでいただけるデザインを生み出していきます。」とS660のデザインと受賞の喜びを話しました。

  • 認定証授与式の様子。JIDA の田中一雄・理事長から認定証を授与
    認定証授与式の様子。JIDA の田中一雄・理事長から認定証を授与
  • 「今後も、みなさまに喜んでいただけるデザインを生み出していきます」と話す杉浦
    「今後も、みなさまに喜んでいただけるデザインを生み出していきます」と話す杉浦
ョーカーのイメージを具現化したS660
  • デザインフォーラムで、北村森氏(左)からの質問に答える杉浦(中)と稲森(右)

    デザインフォーラムで、
    北村森氏(左)からの質問に答える杉浦(中)と稲森(右)

  • デザインフォーラムが行われた会場に展示されたイメージモデル

    デザインフォーラムが行われた会場に展示されたイメージモデル

授与式に続いてデザインフォーラム「S660から見えるホンダスピリッツ」が開催されました。JIDAデザインミュージアムセレクション選定委員でもある北村森氏をナビゲーターに杉浦と稲森が登壇し、S660のデザインを中心としたトークセッションが行われました。
  • 北村氏:
  • S660はコストを抑えたにも関わらず、非常に高級感がある車です。コスト感と質感を両立させるため、どういった工夫をされたのでしょう。どうやって上司を説得したんですか?
  • 杉浦:
  • そこは熱意につきますね。コストという面から話しますと、このS660は非常にお金がかかっている車です。造形面でも限界までボディラインを攻めています。コストを抑えるために知恵を出して、部品構成や生産設備で吸収するなど工夫をしています。
  • 北村氏:
  • インテリアにもびっくりしました。乗ってワクワクするインテリアです。
  • 稲森:
  • ランボルギーニやフェラーリのようなスーパーカーを目指したいと考えていたので、「ワクワクする」と言って頂けて嬉しいです。シフトレバーはS2000のパーツを流用しスポーツカーのデザインを表現しました。内装の多くに専用設計のパーツを使っていますが、見えない所に既存パーツも使っています。ドアのスイッチやドアハンドル、センターパネルのヒーターコントロールユニットの中身の機械といった部分にです。こうした工夫でコストを抑えながら質感を高めています。とはいえ、総合的には通常の量産車と比べるとコストを度外視した「儲からない車」ですが。
  • 北村氏:
  • S660は、2011年の東京モーターショーで出品した「EV-STER」から、ほとんど同一のイメージで完成しています。そこにはどんなハードルがあったのでしょう?
  • 杉浦:
  • 確かに法規や要件に適合するよう、ショーカーをベースにデザインしていくのは大変でした。設計と毎日顔を突き合わせて、半分喧嘩みたいに話し合って解決していくしかなかったですね。
  • 稲森:
  • 内装の場合も、基本的な考えはEV-STERから変えていません。とはいえ、EV-STERはあくまでショーカーでしたからメッセージ性を重視して、見栄えを良くした部分もがありました。しかし、杉浦にしろ僕にしろ、本当に大切だと思っていたHondaらしいデザインを守りながら量産にこぎつけました。
  • 北村氏:
  • 今、Hondaから軽自動車のオープンカーを発売した意義は?
  • 杉浦:
  • オープンで2シーターの軽自動車「ビート」は、発売から数十年経っているにも関わらず、いまだに街で見かけますよね。やはりユーザーがHondaに期待するのは、こういった扱いきれるコンパクトなスポーツカーなのかな、と感じていました。
  • デザインフォーラムで、北村森氏(左)からの質問に答える杉浦(中)と稲森(右)
    デザインフォーラムで、北村森氏(左)からの質問に答える杉浦(中)と稲森(右)
  • デザインフォーラムが行われた会場に展示されたイメージモデル
    デザインフォーラムが行われた会場に展示されたイメージモデル
途半端なことができないのが
「Honda らしさ」
  • 「Hondaは、他社にないものを作る、オリジナリティのある会社だと思います」と語る杉浦

    「Hondaは、他社にないものを作る、
    オリジナリティのある会社だと思います」と語る杉浦

  • 「ユーザー以外の方々にも注目されるのは、作り手冥利に尽きますね」と稲森

    「ユーザー以外の方々にも注目されるのは、
    作り手冥利に尽きますね」と稲森

  • 北村氏:
  • ではS660を作り上げた「Hondaらしさ」って何だと思います?
  • 稲森:
  • S660の開発当初は、ゆるいスポーツカー「ゆるスポ」を目指していました。けれども、作っているうちに「ゆるさ」がわからなくなってきて。再考したのが「ガチスポ」。中途半端なことができない、「ガチ」なものしか作れないのが、Hondaらしいと思いますね。よく言えばメリハリがある、悪く言えば不器用でしょうか(笑)。
  • 杉浦:
  • Hondaは、他社にないものを作る、オリジナリティのある会社だと思います。モデルチェンジの際も、ただ前のデザインを焼き直すだけではなく、ゼロからコンセプトを作る。また、元気で楽しいスポーツカーもHondaらしいですね。
  • 北村氏:
  • 最後になりましたが、S660に対して寄せられている反応を聞かせてください。
  • 稲森:
  • 普段感じるのは、周囲から非常に注目される車だということ。子供には特に人気で、「かっこいい。速そう」と言ってもらえる。オーナー以外の方々にも注目されるのはとても嬉しいですね。
  • 杉浦:
  • 嬉しいのは、S660の特徴に対してポジティブなユーザーが多いこと。例えば、S660にはラゲッジスペースがないですが、「ないならないで、なんとかなる」と非常に前向きに捉えてもらえて、私たちが意図した「走る」ことからブレずにデザインできたことが理解してもらえて良かったです。
  • 「Hondaは、他社にないものを作る、オリジナリティのある会社だと思います」と語る杉浦
    「Hondaは、他社にないものを作る、オリジナリティのある会社だと思います」と語る杉浦
  • 「ユーザー以外の方々にも注目されるのは、作り手冥利に尽きますね」と稲森
    「ユーザー以外の方々にも注目されるのは、作り手冥利に尽きますね」と稲森

トークセッションで、杉浦は「快適性を追い求めれば、ラゲッジスペースを設けることもできたけれども、この走りは実現出来なかった」とも語りました。また「開発段階では、社内からの反対の声もありましたが、このデザインを通すため、とことんまで話し合いました」と振り返ります。
そんなデザイナーの熱意があってこそ、2011年に発表したEV-STERからほぼ同一デザインで市販にまでこぎつけられた。 軽自動車の規格の中で一切妥協せず、ブレない姿勢が生んだ革新性が評価され、今回の受賞につながったと言えるでしょう。

ザイナー プロフィール

デザイナー プロフィール

(左)杉浦良/すぎうらりょう

1975年生まれ。1999年入社。入社以来、2代目「フィット」、2代目「インサイト」「シティ」(タイ販売)などコンパクトクラスの開発に参画。2代目「インサイト」のマイナーチェンジでデザインプロジェクトリーダー(PL)を務め、その後「EV−STER」「S660 CONCEPT」「S660」のエクステリアデザインPLを担当。趣味は音楽。古いロックが好きで学生時代はバンドでギターに傾倒。

(右)稲森裕起/いなもりゆうき

1982年大阪生まれ。2006年本田技術研究所入社。主にインテリアデザインを担当。「EV-STER」「S660 CONCEPT」「S660」のインテリアデザインPLを担当。 趣味は、旅行とサーフィン、野菜作り。愛車は、初代「STEP WGN」と「S660」。

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