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2009 Tokyo Motor Show Special

Hondaの総力で提案する明るい未来のためのデザイン
Hondaも二輪・四輪・汎用製品のデザイナーが力を合わせて提案する明るい未来。各コンセプトモデルのデザイナーが想いを語る。

#1

EV-N篇

環境にやさしいことを楽しいデザインに変えていく EV-N デザイン担当 住吉 芳奈 (株)本田技術研究所 四輪R&Dセンター

  • 小さくて、楽しめるクルマが欲しかった①
    大きいクルマにはゆったりした乗り味や、広々した室内といった良さがあります。また、Hondaには、人の乗るスペースをできるだけ広くするために、メカをできるだけ小さくつくるという「MM(マン・マキシマム、メカ・ミニマム)思想」があり、軽自動車のサイズでも小さなボディの中に広々とした空間を確保しています。
  • 小さくて、楽しめるクルマが欲しかった②
    大きいこと、広いことの魅力はよくわかります。でも、軽自動車より小さくても、狭くないちょうど良い空間で、安くて自由に楽しめるクルマだったらもっと欲しくなるのでは…?肩の力を抜いて気軽に乗ることができる、自分のそばに置いておきたくなる、小さくてかわいいパートナーのようなクルマが欲しいと思っていました。
  • 小さくて、楽しめるクルマが欲しかった③
    それだけじゃありません。小さなクルマは使う資源も少なくなります。さらに軽くつくれば、少ないエネルギーでもより効率よく走ることができるようになるし、環境に与えてしまう負荷も、少なくて済みます。 小さなことって、EVにとっては特に、これからの時代に適合する素質も持っていると思うんです。
  • 小さいからこそ、シンプルだからこそできる楽しみ方を①
    東京モーターショーのコンセプトモデルとして電気自動車をつくることになったとき、これは私たちのつくりたい小さいクルマをかたちにするチャンスだ!と思いました。特にEV-Nのようなバッテリー式の電気自動車は、バッテリーの中に蓄えられた電気を効率よく使うために「軽さ」が勝負になるからです。しかし、軽く・小さくする事はとても大事なことですが、それだけでは、「環境に優しいから乗ってごらん」と言われているようなもの。
  • 小さいからこそ、シンプルだからこそできる楽しみ方を②
    「体にいいから食べてごらん」と言われるのと一緒で、なんだか味気ないですよね。押し付けではなくて、「おいしそうだから食べた料理がすごく栄養があった」、そんなうれしさを感じてもらえるよう、「小さいこと、シンプルなこと」が、そのまま楽しさに繋がるようなクルマをめざして、デザインを進めていくことにしました。
  • 小さいからこそ、シンプルだからこそできる楽しみ方を③
    たとえば、薄いメッシュ素材を使ったシートは、クルマの軽量化やスペースの有効活用に効果を発揮するだけでなく、フレームから取り外して、自分好みのものに張り替えることができるようにしています。スポーティなもの、キュートなもの、ビビッドなもの、シックなもの、乗る人が好きなようにアレンジすることで愛着をもって乗ってもらえると思うんです。
  • 小さいからこそ、シンプルだからこそできる楽しみ方を④
    インパネも軽量化や省資源といった観点からも「飾り」となるものは一切排除しました。機能だけがしっかり見えてくるように、かたちや色などを工夫し、使いやすくて、すっきりとした空間で過ごす心地よさを大切にしました。エクステリアも、シンプルにすることでカスタムができる幅を広げています。姿勢はちょっと前のめり。小さいけれどぐんぐん走る、そんな力強さを表現しました。
  • Hondaがずっとめざし続けるもの①
    EV-Nのデザインをする上でもう一度Hondaがずっと目指してきたことを再確認しました。それはHondaが1967年に発表した「N360」の思想の中にありました。私のような世代では「N」が生まれた頃のこと、街をたくさん走っていた頃のことを知る人は少ないですが、それに出会ったとき、驚きや楽しさがたくさんうまれました。自分のそばに置いておきたくなるような愛嬌のあるところ、小さいのに車らしい力強さがあるところ。コンパクトな空間に4人をしっかり乗せたいという想いから生まれ、人々の生活に密着したところで役に立つ存在であったこと。Hondaがこれからもめざすデザインの原点と呼べるものだと思います。
  • Hondaがずっとめざし続けるもの②
    EVは、本格的に街を走り出すまでにはまだ少し時間がかかるかもしれません。でも、そのときが来ても、Hondaは「クルマは楽しい」ということを忘れません。そして、EVを実現するためのチャレンジも、楽しいものに変えていきたいと考えています。小さなEV-Nのデザインから、モビリティに楽しさを求め続けるHondaの想いを感じていただければうれしいです。
     
     

    #2

    EV-Cub篇

    電動化によって進化するスーパーカブの「本質」
    EV-Cub デザイン担当 渡邉 徳丸 (株)本田技術研究所 二輪R&Dセンター

    • 50年前から「人」を中心としたデザイン①
      50年前からほとんど変わらぬ姿で走り続けるバイク、スーパーカブ。 使いやすく、乗りやすく、壊れにくくて維持費も安く、環境にもやさしい“カブ”は、累計販売台数が6千万台を超える、世界で最も愛されている二輪車のひとつです。
    • 50年前から「人」を中心としたデザイン②
      50年前からほとんど変わらぬ姿で走り続けるバイク、スーパーカブ。 使いやすく、乗りやすく、壊れにくくて維持費も安く、環境にもやさしい“カブ”は、累計販売台数が6千万台を超える、世界で最も愛されている二輪車のひとつです。
    • 50年前から「人」を中心としたデザイン③
      デザインするにあたって、まず最初に、初代から続くスーパーカブのデザインをあらためてひとつひとつ検証したのですが、驚いたのはパーツの大きさや形、配置などにすべて必然性があり、「人間を中心に考えた」非常に合理的なデザインであったということです。
    • 50年前から「人」を中心としたデザイン④
      乗る側の「人」が50年前と基本的に変わっていないのですから当たり前と言えば当たり前なのですが、だからこそ半世紀以上に渡りほとんどその姿を変えずに、乗り続けられているのだとあらためて実感しました。
    • 新たな時代のスーパーカブをめざし、「宝石」を磨き出す①
      しかし、電気モーターで走るEV-Cubには、エンジンで動くスーパーカブと同じデザインで成立させるのではなく、EVとしてもっともふさわしいデザインがあるはずです。 ライディングポジションや基本的な寸法、ホイールサイズ、ホイールベースなどは、現行のカブをほぼ踏襲していますが、EV化によるもっとも大きな違いはその動力源です。
    • 新たな時代のスーパーカブをめざし、「宝石」を磨き出す②
      これまでエンジンは車体の中央にあり、チェーンを介し後輪を駆動していましたが、電気モーターは、エンジンよりはるかに小さく軽くできるため、前後それぞれのホイールの中にモーターを内蔵させることにしました。 こうすることで、前後両輪駆動が可能になり走行安定性が向上。さらにいままでエンジンが占めていた空間がとてもスリムになり、より自由度の高いライディングポジションを取れるようになるのです。
    • 新たな時代のスーパーカブをめざし、「宝石」を磨き出す③
      もちろんガソリンタンクも不要なので、小さいながらもヘルメットを収納するスペースを設けることができました。また、乗り物としての扱いやすさを最優先としながらも、これからの時代にふさわしいシンプルで親しみを感じるスタイリングも追求しています。そして カブ特有の“凛”とした姿勢をつくりだすために、レッグシールドからリアフェンダーに繋がるラインは、何回も試行錯誤を繰り返しながらようやく1本のラインを探し出したのです。
    • 新たな時代のスーパーカブをめざし、「宝石」を磨き出す④
      ちょっと大げさに思われるかもしれませんが、「EV-Cub」のデザイン作業は、必要な条件を満たした上で考えられるいくつもの形の中から、あらゆる無駄を取り除いていった末に現れる、まるで「宝石」を磨きだすような……「これしかない」という究極のカタチを探すようなものでした。
    • 新たな時代のスーパーカブをめざし、「宝石」を磨き出す⑤
      カブの表面的な形をなぞるのではなく、それが形づくられた「本質」を受け継ぎながら、パワーソースが変わることによる進化を織り込み、新たなスーパーカブのスタイリングをまとめあげることは、とても難しいテーマ。しかし、完成したときの喜びは何物にも代えがたいものでした。
    • もっと親しまれ、活躍するスーパーカブに①
      ガソリンエンジンの進化は、もちろんこれからも続いていきますが、電動となることでバイクが得るメリットは、計り知れないものがあります。静かで排気ガスも出ませんから、室内で乗ることも可能になるかも知れませんし、ガソリンタンクがないので横倒しで保管しても大丈夫。郊外へツーリングに出かけても、自然と共存するように、鳥のさえずりや葉擦れの音を聞きながら走るのも気持ちいいでしょう。
    • もっと親しまれ、活躍するスーパーカブに②
      電動になることで、これまでの“スーパーカブ”同様、もしかするとそれ以上に世界中で人々の暮らしを楽しく豊かにする道具、社会に貢献するプロダクトとして愛されていくものになることを目指していきます。 これからも、Hondaの「人を中心としたデザイン」によって、バイクをより身近で楽しい乗りものとして世に送り出していきたいですね。
       
       

      #3

      EV-MONPAL篇

      デザインで、製品の存在価値までも変える試み
      EV-MONPAL デザイン担当 山岸 政彦 (株)本田技術研究所 汎用R&Dセンター

      • おしゃれをして出かけるような楽しさをめざして①
        人間にとって、もっとも基本的な移動手段は「自分の足で歩くこと」ですが、年齢とともにそれが難しくなってしまうこともあります。 そういった方の移動を助ける「歩道上のモビリティ」のデザインとは、どうあるべきか。
      • おしゃれをして出かけるような楽しさをめざして②
        Hondaの出したひとつの回答が、2006年に発売した現行の「モンパル ML200」であり、それをさらにブラッシュアップし、近い将来の電動カートとしてかたちにした、この「EV-MONPAL」です。
      • おしゃれをして出かけるような楽しさをめざして③
        Hondaがラインアップする乗りものの中で、電動カートは最もスピードの出ないもののひとつですが、そのデザインに対する想いは変わりません。 「移動することが楽しくなるデザイン」です。
      • おしゃれをして出かけるような楽しさをめざして④
        モンパル ML200、そこから連なるEV-MONPALで我々がめざしたのは、使いやすさはもちろんのこと、生活のパートナーとしての親しみやすさを実現するだけでなく、モンパルに乗ることがおしゃれをして出かけるときのような楽しさにつつまれるようデザインするというものでした。
      • デザインの力で、乗りものをパートナーにする①
        乗りものは、愛称を付けてかわいがるオーナーがいるように、工業製品の中でも特別で、「生きものに近い」存在だと思っています。電動カートも、もし名前をつけられるくらい身近でかわいいパートナーのような存在になったら、もっと外出することが楽しくなるのではないでしょうか。このEV-MONPALでは、現行モンパル ML200でも採用したデュアルヘッドライトの形状をより「目」に近いデザインとすることで、さらに動物的で愛嬌のある表情をつくりだしました。
      • デザインの力で、乗りものをパートナーにする②
        きりっとした顔立ちでよく目立つため、いっしょに歩道を移動する自転車や歩行者など、他の交通からの発見も早くなり、安全性を向上させる狙いもあります。
      • デザインの力で、乗りものをパートナーにする③
        また今回、乗る人に歩み寄るための新たな試みとして、操作部分を1枚の液晶タッチパネルにしました。これなら、画面のなかで文字の大きさや色遣い、スイッチの配置などを簡単に変更することが可能です。使い勝手が大きく向上するだけでなく、自分好みのデザインに変更することで、より身近な存在として感じてもらうことをめざしました。今回の試みにより、デザインを変えることで人の気持ちを動かし、製品の存在価値さえも変えることができる可能性をあらためて感じました。
      • カテゴリーの枠を超えることで、モビリティのデザインの可能性はさらに広がっていく①
        今回のモーターショーには、電動カートのEV-MONPALといっしょに二輪の「EVカブ」、四輪の「EV-N」を出展しました。電気で動くモーターという同じパワーソースを用いて、同じ方向性でコンセプトモデルを制作してみて感じたのは、電動カートやバイク、クルマというカテゴリーの枠を超えることで、今後さらにモビリティのデザインの可能性は広がっていくだろうということです。
      • カテゴリーの枠を超えることで、モビリティのデザインの可能性はさらに広がっていく②
        排気ガスが出ないという特徴を活かし、室内で乗ることのできる電動カートのようなクルマや、モーターの搭載位置が自由だからこそ実現できる自転車のようなバイクなど、面白そうな乗りものをつくることができるかもしれません。Hondaのデザイナーとして、モビリティがつくりだすそんな楽しさを見えるかたち、触れられるかたちで世の中にいち早く示し、多くの人を楽しませていきたいと、いま気持ちを新たにしています。
         
         

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